道徳授業改革シリーズ
宇野弘恵の道徳授業づくり 生き方を考える!心に響く道徳授業

道徳授業改革シリーズ宇野弘恵の道徳授業づくり 生き方を考える!心に響く道徳授業

新刊

BEST300

インタビュー掲載中

あなたの授業が革命的に変わる!宇野流「女性視点」の道徳づくり

子どもたちの「心に響く」道徳授業とは?当たり前のことをなぞるのではなく、生きるとは何か、人間とは何かを問い続ける道徳教材づくりが、子どもたちに力を育みます。女性ならではの視点でつくる、宇野弘恵流の道徳授業づくりがぎゅっと詰まった1冊です。


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ISBN:
978-4-18-298519-5
ジャンル:
道徳
刊行:
対象:
小・中
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2019年9月17日
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Contents

もくじの詳細表示

まえがき
1 道徳授業と向き合う
1 道徳授業観を問う
1 なぜ道徳授業をするのか
2 道徳授業をする価値は何か
3 道徳授業は個や集団に何をもたらすか
2 中身のある道徳授業をする
1 価値項目の中身を問う
2 中身は自分で考える
3 必要感のある道徳授業をする
1 低学年時に必要な授業とは
2 中学年以降に必要な授業とは
3 どんな授業が必要か
4 どんな手立てが必要か
5 どんな授業ができるか
4 心に響く道徳授業をする
ジョリー(D・よりよく生きる喜び)
2 自分のテーマをもつ
1 こだわり,問題意識をテーマにする
1 テーマをもつ強みとは
2 自分のこだわり,問題意識を知る
2 テーマの価値を整理する
1 自分自身の生き方から考える
2 子どもたちの姿から考える
3 テーマを具現化した授業
女性の生き方の授業
自分との約束(A・希望と勇気,努力と強い意志)
自分の顔が好きですか(D・よりよく生きる喜び)
子どもの問題を子どもの問題とした授業
わたし,傷ついているんですけど(B・相互理解,寛容)
なかよしということ(C・よりよい学校生活,集団生活の充実)
大人の問題を子どもの問題とした授業
マリ(D・生命の尊さ)
誰が一番おかしいの?(C・公正,公平,社会主義)
3 材を教材にする
1 材を探す
1 テーマが材を呼ぶ
2 気になったら立ち止まる
3 材はどこにあるか
2 材を蓄積する
1 とにかく取っておく
2 必要最小限の手間をかける
3 保存先を決めておく
3 材を解釈する
1 材の核を探す
2 材の実力を見極める
4 シングル型授業
花さき山(D・感動,畏敬の念)
そんなつもりじゃなかったのに(B・相互理解,寛容)
5 コンビプレー型授業
花さき山(D・感動,畏敬の念)
6 サポート型授業
エルフィー(D・生命の尊さ)
おふくろの味(B・感謝)
7 シャドウ型授業
いのちのつかいかた(D・生命の尊さ)
漂流郵便局(A・善悪の判断,自律,自由と責任)
4 授業をつくる
1 授業はゴールからつくる
1 授業はゴールからつくる
2 ゴールとは何か
3 ゴールからつくる価値は何か
2 次は入り口をつくる
1 入り口はフレームをつくる
2 入口は心理的距離を近づける
3 通り道を決める
1 どの道を選ぶか決める
2 交通手段を決める
4 授業づくり手順の解説
クイール(D・よりよく生きる喜び)
参考文献・資料
あとがき

まえがき

 心に響く道徳授業がしたい。

 これが,私を教材開発へと向かわせる原動力であると思います。上っ面をなぞるような授業じゃなく,教師の機嫌をとるような授業じゃなく,感情が揺さぶられたり,真剣に悩んだり考えたりする授業が,心を耕す時期の子どもたちに必要だとも思うのです。

 もう20年も前のことです。ある都市で開かれた道徳の研究会に参加しました。教材名はすっかり忘れてしまいましたが,掃除をサボった子をどうするかというような内容でした。対象は6年生。

 「掃除をサボることはいいことですか? 悪いことですか?」

 「掃除をサボっている友だちを見たとき,どんな気持ちになりますか?」

 「掃除をサボり続けていると,どんな大人になりそうですか?」

 「掃除をサボっている人は,どうしたらいいでしょう」

 こんな発問で埋め尽くされていました。公開研究会ということもあり,子どもたちはたくさん発言していましたが,中身は正論ばかり。掃除をサボるべきではない,サボる人は許せない,きっと怠け者のろくでもない大人になる,みんなでちゃんと注意をする……。本気で考えてもいないことをただ並べ,できなさダメさを批判するだけの時間。いったいこの授業で,子どもの何を喚起し,何を磨き,何を感化したのでしょうか。どんな問題意識をもたらし,どんな驚きや喜びを感じさせたのでしょうか……。当たり前のことをなぞるのが道徳授業ではありません。生きるとは何か,人間とは何かと問い続けていく原動力になるのが,道徳授業なのではないでしょうか。


 多くの教科には前提学力が必要です。小数の割り算を解くには,小数や割り算に関する学力がなくてはできません。九九を覚えていること,「割る」という概念を理解することなしに,いきなり小数の割り算が習得できるわけがありません。リコーダーの指使いを知らなければ「エーデルワイス」も「パフ」も演奏することはできませんし,スムーズに弧を描いて縄を回せなければ前まわし跳びはできません。対して道徳は,積み上げてきた知識や生活経験や個人の感性などをもとに,思考したり判断したりすることができます。人に親切にされた経験があれば,それをもとに「親切とは何か」を考えることができます。友だちとの諍いはよりよい関係づくりの生きた教材となりえます。道徳は他の教科よりも,どの子も学習の土俵に上がることができる可能性を秘めた教科といえるでしょう。

 だからといって,材に魅力がなかったり授業構成が単調だったりしては,いくら前提学力が必要ないとしても,子どもたちは授業の入り口の戸を開けてはくれません。戸の前に立ってさえくれないかもしれません。あるいは,せっかく入ってきたのに途中で出ていってしまうかもしれません。ゴールに向かって最後まで歩き続けてもらうためには,様々な工夫や配慮が必要なのです。これは,前提学力が必要ないからこその難しさともいえます。

 「割り算ができないのは,かけ算の理解でつまずいているからだな」のように,積み上がった学力はどの段階で抜け落ちたかを分析することが可能です。しかし,「ありがとうを言えないのはありがとうと言われたことがないからだな」のように,積み上がったものが個人の生活経験だけに限定される道徳は,分析のしようがありません。よって,子どもの思考に沿って授業を展開しなくては,子どもたちはどんどん授業から離れていってしまうのです。

 私は道徳の専門家ではありません。何十年も道徳を研究した過去もありません。ですから,道徳というものを専門的見地から論じることはできません。しかし,これまで出合った優れた実践や実践者からの学びをもとに,どうすれば子どもたちの思考に沿った授業ができるか,どうすれば子どもの心に響く道徳授業ができるかを考え実践してきました。本書では,その実践と授業づくりのプロセスをまとめました。この本が,道徳授業づくりをする方の何かに触れることができたなら,こんなに嬉しいことはありません。


   /宇野 弘恵

著者紹介

宇野 弘恵(うの ひろえ)著書を検索»

1969年,北海道生まれ。旭川市内小学校教諭。2002年より教育研修サークル・北の教育文化フェスティバル会員となり,思想信条にとらわれず,今日的課題や現場に必要なこと,教師人生を豊かにすることを学んできた。現在,理事を務める。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 道徳の教材開発、授業づくりとはこのレベルのことをいうのだなと感じた。細かな配慮事項についても適宜触れられており、授業づくりの奥深さや難しさも実感することができた。「すごいな」で終わらせず、自身も教材開発をしていきたい。
      2019/8/6ドイツ人
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