特別支援教育サポートBOOKS
学級経営&授業のユニバーサルデザインと合理的配慮
―通常の学級でできる支援・指導―

特別支援教育サポートBOOKS学級経営&授業のユニバーサルデザインと合理的配慮―通常の学級でできる支援・指導―

ロングセラー

好評4刷

インタビュー掲載中

支援+指導で、子どもにたしかな力をつける!

特別な支援を要する子に対しても、“支援”だけでなく、その子の力を伸ばすための“指導”の手立ても必要だ――子どものつまずき・ケース別に、最適な支援・指導の方法を紹介。通常の学級で支援を要する子の対応に苦慮する先生にピッタリの一冊です。


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PDF
ISBN:
978-4-18-260415-7
ジャンル:
特別支援教育
刊行:
4刷
対象:
小・中
仕様:
A5判 144頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月25日

CONTENTS

もくじの詳細表示

はじめに
こんな子がいるクラスに有効!UDチェックリスト
授業で陥りやすい失敗ポイント克服リスト
こんな子に有効!合理的配慮チェックリスト
1章 基礎からわかる! ユニバーサルデザインのための子ども理解
これだけはおさえておきたい支援・指導方針を決めるための基礎知識
@支援・指導の前に考えたいこと
Aユニバーサルデザイン(UD)とは
B合理的配慮とは
CUD・合理的配慮の目的分類と支援のチェックリスト
子ども理解のために知っておきたいキーワード
@アセスメント−根拠に基づいて子どもを観察する
A応用行動分析−原因・行動・結果をセットで考える
B得意・不得意(凸凹)−脳の情報処理に注目する
CPASS理論−情報処理過程の4つの枠組み
プランニング−行動や問題解決を司る機能
注意−刺激に注意を向ける機能
同時処理・継次処理−関連付けと順序立ての機能
Dワーキングメモリ−記憶を保管する
Eセロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリン−脳内神経伝達物質の関わり
F視覚認知−視力とは異なる「見る力」
2章 子どものつまずきに対応! 通常の学級でできる支援・指導
ユニバーサルデザインの観点から
【参加するための物的支援】
@刺激の調節
A視覚化
B空間の構造化
【参加するための人的支援】
@指示の明確化
A授業のユニット展開
Bプラスサイクル
C脳内神経伝達物質への配慮
【力をつけるための物的支援】
@板書の構造化
Aプリント資料の構造化
B教材選択・提示
C思考の視覚化
【力をつけるための人的支援】
@簡潔・具体的な説明
A確認・追質問
Bスキルトレーニング的指導
合理的配慮の観点から
【参加するための物的支援】
@座席配置
A刺激の調節
B視覚化・構造化
C時間・場所の確保
D代替手段の提供
【参加するための人的支援】
@個別対応
A肯定的フィードバック
B事前予告,リハーサル
【力をつけるための物的支援】
@タイプ別指導法
A代替手段の提供
【力をつけるための人的支援】
@スモールステップ
A意欲のデザイン
3章 ケースでわかる! アセスメント&支援・指導の実際
学級経営編
@提出物がそろわない
Aすぐに暴力をふるってしまう
Bイライラを抑えられない
C自己表現が苦手な子への関わり方
D注意がそれやすい
E計画的に取り組むのが苦手
F思ったことをすぐ口に出してしまう
授業編
@漢字が覚えられない
A地図が読めない
B九九ができない
C発表するのが苦手
D話を聞くのが苦手
E議論するのが苦手
おわりに
引用・参考文献一覧

はじめに

 現在,特別支援教育に関するたくさんの実践例や方法が紹介されています。苦手さを抱える子どもたちに対しての関心が高まり,その方法が注目されていることは,とてもよいことです。

 しかし,紹介されている支援方法を取り入れても,うまくいく場合といかない場合があります。その子のためを思ってやっていても,うまくいかない事例をたくさん見てきました。うまくいかない事例には,次の2つの共通点があります。


@子どもを十分に理解せずに,方法ばかりを考えている

 「こんな方法があるから」,「このやり方がいいから」と,方法ばかりを取り入れても,うまくいきません。大切なことは,子どもの特性や状態,その行動の原因・背景を的確に捉えることです。これを,アセスメントといいます。どんなによい支援方法でも,子どもの実態やニーズに合わなければ,うまくいきません。子どもをよく理解し,根拠に基づく支援・指導を行うことが大切です。

A支援だけで,子どもの力をつけていない

 「支援」というと,どうしても周りの環境を整備したり,教師の関わり方を工夫したり,という視点に重きが置かれがちです。

 もちろん,その視点は大切です。しかし,私は子どものために力をつけるという視点を重視しています。そのため,本書で紹介するユニバーサルデザインや合理的配慮は,子どもが落ち着いて参加するためのものと,子どもに力をつけるためのものに分けて紹介しています。


 本書は,次のような構成になっています。

 1章は,2つの節から成ります。1節では,「そもそもユニバーサルデザインや合理的配慮とは何か」を解説し,それぞれの目的に合わせた支援・指導の分類表を載せています。2節では,本書で紹介する支援・指導の基礎となる考え方を解説しています。子ども理解の方法であるアセスメントの方法や,子どもを理解するための支援教育の理論などです。紙幅の都合で,2・3章で紹介する内容に関係する理論を中心に解説しており,すべてを網羅できていません。ご容赦ください。1章は,本書の中では,言わば「理論編」です。すぐに実践に役立てたい方は,2章からお読みいただいても構いません。

 2章では,「落ち着いて参加する」,「子どもに力をつける」という,支援・指導の目的に合わせた分類表の項目ごとに,14のユニバーサルデザインと,12の合理的配慮のポイントと実践例を具体的に紹介しています。

 3章では,学級経営で,授業で出会う様々な場面に対して,どのように支援・指導すればよいかを,合計13の場面ごとに具体的に解説しています。

 また,4〜5ページ,8〜9ページには「ユニバーサルデザイン/合理的配慮のタイプ別索引」,6〜7ページには「授業での困った別索引」を載せています。「今,気になっているあの子に,どう対応すればよいか」,「授業のこの部分がうまくいかないが,どうすればよいか」という疑問から検索し,そこから読んでいただいても構いません。ぜひ,有効にご活用ください。


   /梶谷 真弘

著者紹介

梶谷 真弘(かじたに まさひろ)著書を検索»

1986年生まれ。大阪府茨木市立南中学校教諭。社会科,特別支援教育に造詣が深い。支援教育研究サークル「SPEC」代表。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 授業づくりや学級づくりのユニバーサルデザインを知る上で参考になった。
      2023/1/1830代・中学校教員
    • 通常学級において配慮すべき点がよく分かりました
      2019/12/1440代・中学校教諭
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