新任3年目までに身につけたい
教師の指導術10の原理・100の原則

新任3年目までに身につけたい教師の指導術10の原理・100の原則

BEST300

教師生活にこれから臨んでいくための原理・原則を伝授

伝承文化が希薄になった教職において、仕事に悩む若手教師はどうスキルを身につけていけばよいか? 本書は「超ミニマム・エッセンシャルズ」に的を絞りながら、基本的な「構え」と「基礎理論」をまとめました。教師生活の基盤づくりと糧となる、必読の一冊!


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PDF EPUB
ISBN:
978-4-18-217723-1
ジャンル:
教師力・仕事術
刊行:
対象:
小・中・高
仕様:
四六判 224頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年6月26日

Contents

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まえがき
序章
第一章 教師の指導術一〇の原理
1 井の中の蛙 大海を知らず
2 石の上にも三年
3 犬も歩けば棒に当たる
4 柳の下のどじょう
5 餅は餅屋
6 負うた子に教えられる
7 千里の道も一歩から
8 聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥
9 三人寄れば文殊の知恵
10 禍福は糾える縄の如し
第二章 教師の指導術一〇〇の原則
最低限必要な技術
1 一時一事の原則
2 全体指導の原則
3 具体作業の原則
4 定着確認の原則
5 具体描写の原則
6 時間指定の原則
7 即時対応の原則
8 素行評価の原則
9 一貫指導の原則
10 同一歩調の原則
学級開きの基礎技術
1 「3・7・30・90の法則」で目処をもつ
2 最初の3日間で子どもたちと心理的距離を縮める
3 最初の7日間で学級のルールをつくる
4 最初の30日間でルールを定着させ、システム化する
5 最初の90日で授業システムを定着させる
6 四月段階でレディネスを把握する
7 給食当番の役割分担を決める
8 遠いところから配る
9 清掃当番の役割分担を決める
10 常に「効率性」と「公平性」のバランスをとる
生徒指導の基礎技術
1 生徒指導は予防を基本とする
2 時間的にも空間的にも空白をつくらない
3 子どもとの距離感覚を身につける
4 自分なりの空気を醸成する
5 トラブルは起こるものと考える
6 何よりもまず事実を確認する
7 「心でっかち」にならない
8 一貫した指導を心がける
9 チーム力による指導を心がける
10 常に細かく記録をとる
事実確認の基礎技術
1 全体像がわかるまで指導に入らない
2 関係した子どもを分けて事情を聞く
3 思いや解釈を聞かない
4 時・場・人・言・動を確認する
5 話の合わないところを詰める
6 関係者全員の前で全体像を確認する
7 確認された全体像から判断して説諭する
8 全体像から解決の方針を固める
9 自己保身のための嘘を許さない
10 一人で対応する場合に応用する
保護者対応の基礎技術
1 まずは話を聞く
2 すぐに対応する
3 保護者に沿いながら俯瞰した話をする
4 全体の中での位置づけの話をする
5 責任転嫁・権限過少の印象を与えない
6 保護者のデータも蓄積する
7 「あずけてください」と言う
8 立場のある者が出ていく
9 学校側全員が同じ方針を語る
10 学級担任を悪役にしない
授業の基礎技術
1 ゴールイメージの原則
2 フレームワークの原則
3 メインターゲットの原則
4 ユニットプログラムの原則
5 ブリーフィング・マネジメントの原則
6 インストラクションの原則
7 スモール・ステップの原則
8 グループワークの原則
9 パーソナライズの原則
10 ポートフォリオの原則
指導言の基礎技術
1 丁寧語を基本とする
2 ノイズを取り除く
3 説明の命は具体例である
4 指示の命は規模である
5 発問の命は子どもたちの分化である
6 事象の説明の命は見える化である
7 方法の説明の命は見通しである
8 事前に想定されるミスを伝える
9 指導言には攻めと受けがある
10 間も指導言である
AL活動の基礎技術
1 ペア交流から始める
2 ペアを入れ替える
3 観察者をつくる
4 交流を振り返らせる
5 広げる交流と深める交流がある
6 一人ひとりに意見をもたせる
7 方法を細かく提示する
8 時間を指定する
9 メンバーをシャッフルする
10 アイディアを出させる
若手教師に必要な構え
1 「報・連・相」を徹底する
2 可愛がられる方が得をする
3 同僚とは絶対に喧嘩しない
4 謝罪するだけなら安いもんである
5 戦略的にイエスマンになる
6 指導ラインは周りに合わせる
7 他の子どもの悪口を言わない
8 男性教諭は女子と二人きりにならない
9 養護教諭・学校職員との関係を築く
10 死ぬくらいなら逃げる
教師の基礎理論
1 スクール・カースト
2 サイレント・マジョリティ
3 ヒドゥン・カリキュラム
4 ブロークン・ウィンドウズ
5 イニシアティヴ
6 インクルージョン
7 マクドナルド化
8 パッチング・ケア
9 F・М・Cチームワーク
10 教師力ピラミッド
あとがき

まえがき

 こんにちは。堀裕嗣(ほり・ひろつぐ)と申します。お初にお目にかかります。ここ四年ほど新著を上梓していなかったので、おそらく新任3年目以下の読者ということになると、「お初」だと思います。

 教職のブラックが叫ばれ、教師のなり手がいないことが問題視されて数年が経ちました。皆さんは、そんな状況の中で教職を選んだ奇特な方々です。少なくとも世間ではそう思われています。TwitterをはじめとするSNSでは、毎日のように若い教師たちの管理職批判や職員室批判、子どもたちや保護者への愚痴、残業が多いことへの愚痴が夥(おびただ)しい数で投稿されています。長くこの仕事を続けてきた私なんぞは、その多さに辟易することもしばしばです。

 しかし、私は既に旧世代の一員ですから、時代の若者たちが教職をそのように捉えることは時代の趨勢なのだろうとも感じています。つまり、この状況は若者たちのせいなのではなく、時代的気運なのだろうと認識しています。私が現在の若者として教職に就いたとしても、やはり同じように感じたに違いないと思うわけです。

 では、私たちの時代と現在とでは、何がどう違うのか。

 私はバブル気運真っ盛りの一九九一年四月に教職に就きましたが、こと教職の在り方についてはバブル景気はまったく関係ありませんでした。確かに現在と違って、給料が年々上がっていくことや世の中が魅力的な遊び場に溢れていたというようなことはありましたが、むしろ大卒者の平均賃金として当時の教職の給料は相対的に低く、高校時代の同期には私たちの目が飛び出るほどの収入を得ている者がたくさんいて、私たちはそれを羨ましく感じていました。

 私たちの時代と現在とで、教職に就く者にとっての一番の違いは、職員室の体制です。現在は上意下達を旨とし、教師個々人の裁量が著しく制限されています。どんな小さなことでも何かあったら報告、管理職や主任の指示を待って指導、しかも生徒指導事案には複数で当たるということが常態化しています。学級通信や通知表所見さえ事前点検で細かく直されることが多く、決して自由には書けない。比較的治外法権的に自由が利くのは授業のやり方くらいなのではないか。そんな風に感じています。ただし、その授業にしてもゴールの評価評定では厳しいチェックが入りますから、それを見据えて取り組まねばならない。とすれば、若手教師にとっては、授業の在り方も決して治外法権には見えないだろうとも思います。

 かつての学校では(少なくとも九十年代までは)、これらのほぼすべてが教師個々人の裁量として意識されていました。反面、それだけ失敗したときの責任は大きかったのだとも言えますが、失敗した若者に先輩教師は優しく、子どもたちも保護者も「若いんだから仕方ないよね」と笑い飛ばすような懐の深さをもっていました。当時の社会はまだまだ「世間」というものが残っていて、「話せばわかる」という機運に包まれていました。「ムラ」的な同調圧力も確かにありましたが、「ムラ」の掟(一番わかりやすいのは、例えば「飲み会に出なければならない」といった職員室の協働性のような)さえ破らなければ構成員は自分の意思で自由に、裁量をもって行動することができたのです。

 比較的自由が利く代わりに厳然とした掟を守らなくてはならなかったかつての方がよかったと捉えるか、言われたことをやっていれば文句を言われない現在の方がよいと捉えるかは人それぞれです。現在の体制で苦しんでいる若者がかつての体制で教職に就けば苦しまなかったとも必ずしも言えません。ただ、かつての方が教師のスキルの伝承がさまざまな場面で行われていたことだけは確かだと思います。かつての先輩教師は自分のもつスキルを後輩に教えることを厭いませんでした。それは先輩教師自身にも裁量が認められ、多様なスキルが学校に溢れていたからです。現在は、職員会議で通ったやり方のみで運営されるわけですから、独自のやり方や個性的なやり方は職員室で忌避される傾向がある。下手なことを若手に教えてそれが失敗し、責任を追及されるのではかなわない。先輩教師には無意識的に、そんなメンタリティが蔓延しているのかもしれません。

 本書は、スキルの伝承が希薄になった教職において、かつては誰もが知っていたスキル、つまりどこの学校でも先輩から後輩へと分かち伝えられていたスキルのうち、新任3年目程度までに身につけなければならないと思われる基礎的なスキルについてまとめました。これまで私が上梓してきた著作の中から、新任から3年程度で身につけなければならない基礎的スキルを抽出し再構成したものです。

 本書が仕事に悩む若手教師に、或いはこれから教職を目指す学生さんたちに少しでも参考になるなら、それは望外の幸甚です。

著者紹介

堀 裕嗣(ほり ひろつぐ)著書を検索»

1966年北海道湧別町生まれ。北海道教育大学札幌校・岩見沢校修士課程国語教育専修修了。1991年札幌市中学校教員として採用。1992年「研究集団ことのは」設立。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • とても面白い。
      2024/3/2130代教員
    • 事典という感じがしました。授業、生徒指導、教師として必要な知識などをそれぞれ10に絞り、簡潔に、しかも事例もあわせて説明してあります。気になった賞はそれぞれの本にさらに詳しく書いてあるので、堀先生のこのシリーズの目次やレジュメといってもいいと思います。
      2024/1/29くまもん
    • 堀先生の本をもっと読みたくなります。
      2023/9/1740代・小学校管理職
    • 勉強になりました
      2023/9/530代・小学校教員
    • 仕事の基本的なことがたくさん書かれており、3年目以内の先生ではなくても知らなくてはいけないことが盛り込まれた内容でした。他の堀先生の著書とセットで読むと、更に理解が深まります。
      2023/7/2930代・小学校教員
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