中学校数学サポートBOOKS
高校入試のつまずきを克服する! 中学校数学科 アクティブ・ラーニング型授業

中学校数学サポートBOOKS高校入試のつまずきを克服する! 中学校数学科 アクティブ・ラーニング型授業

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生徒を学びに向かわせるアクティブ・ラーニング型授業!

生徒が主体的に学びに向かい、高校入試のつまずきを克服できるような、アクティブ・ラーニングの技法を取り入れた授業モデルを紹介します。「数学頭の準備体操」「因数分解カードゲーム」など、楽しく学べて生徒に確かな学力を付ける授業のアイデアが盛りだくさんです!


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ISBN:
978-4-18-199219-4
ジャンル:
算数・数学
刊行:
4刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 152頁
状態:
在庫あり
出荷:
2024年4月24日

Contents

もくじの詳細表示

はじめに
第1章 高校入試のつまずきを克服する!授業改善のポイント
1 教科書の問題では入試問題に対応し切れない?
2 そもそも,教科書を十分に活用できているのか?
3 アクティブ・ラーニング型授業とは?
4 入試に対応する学力育成に,なぜアクティブ・ラーニング型授業?
5 「ひらめく」という入試に対応する力
6 アクティブ・ラーニング型授業を行っていれば大丈夫?
7 アクティブ・ラーニング型授業の技法
第2章 高校入試のつまずきを克服する!アクティブ・ラーニング型授業モデル
1年
計算結果から立式する問題(正の数・負の数)
文字の式の意味を読み取る問題(文字の式)
文字を使って証明する問題(文字の式)
必要な情報を読み取って立式する問題(一次方程式)
過不足の問題(一次方程式)
誤答例を直す問題(一次方程式)
比例を利用した測定の仕方を考える問題(比例,反比例)
立体の表面積を求める問題(空間図形)
資料に基づいて根拠を説明する問題(資料の散らばりと代表値)
2年
二元一次方程式と解の問題(連立方程式)
多様な連立方程式の解法を考える問題(連立方程式)
グラフを読み取る問題(一次関数)
三角形の合同を証明する問題@(図形の合同)
三角形の合同を証明する問題A(図形の合同)
図形の性質や定理を利用して証明する問題(図形の合同)
等積変形の問題(図形の合同)
一次関数と確率の融合問題(確率)
3年
計算の答えから問題を作成する問題(式の展開と因数分解)
式の計算を利用して整数の性質を証明する問題(式の展開と因数分解)
整数の性質の証明の誤りを説明する問題(式の展開と因数分解)
因数分解を利用して解く問題(平方根)
二次方程式と一次方程式の2つの方法で解く問題(二次方程式)
図形の移動と面積の問題(関数y=ax2)
辺の長さと面積の関数関係を説明する問題(関数y=ax2)
制動距離の問題(関数y=ax2)
二次関数と面積の問題(関数y=ax2)
点の移動と図形の問題(関数y=ax2)
変域を求める問題(関数y=ax2)
関数のグラフと図形の問題(関数y=ax2)
凹四角形にある三角形の組の相似を証明する問題(図形の相似)
立体にかけたひもの長さを求める問題(図形の相似)
おわりに

はじめに

 最近の学力向上を目指す流れの中で大きな転換になった出来事は,2003年の「PISA ショック」だったように思います。PISA調査は,単なる知識・技能を評価するものではなく,知識・技能を活用する力を評価しようとするものです。また,2007年には「全国学力・学習状況調査」が始まりました。そこでは,「知識」を問う問題だけでなく,「活用」問題も取り入れられています。そして,2008年には「習得」「活用」「探究」をキーワードとする「確かな学力」観が示されました。評価の観点においても,「思考・判断」「技能・表現」の部分が「思考・判断・表現」「技能」へと変わりました。

 このように,学力向上を目指す動きは,単なる知識・技能だけではなく,知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等を重視するようになってきました。そして,この方向性は,少なからず高等学校の入試問題にも影響を与えるようになりました。ある県では,「全国学力・学習状況調査」に加え,「県学習状況調査」と「高校入学者選抜学力検査」をリンクさせた検証・改善サイクルの中で,生徒の確かな学力の育成を図っていると述べています。こうした考え方は,この県だけでなく,全国の高校入試の問題作成において広がっています。

 さて,このような高校入試問題に対して,中学校の数学科の先生から次のような言葉を聞くことがあります。

 「思考力等を問う問題に対して,過去の入試問題を解かせているが,少し問題が変われば,できなくなる。どうしたらいいのだろう?」

 こういった疑問に対して,あなたならどう答えますか?

 「基礎・基本が十分でないから対応できないんだよ。だから,もっとドリル学習で知識を徹底した方がいいよ」と答えますか?

 確かに,知識・技能に関する力が不十分かもしれません。しかし,それ以上に問題となっているのは,自分で主体的に考え,解決方法を考える姿勢ではないでしょうか?

 中央教育審議会・教育課程企画特別部会において,学習指導要領改訂の方向性について検討がなされ,8月に論点整理が発表されました。論点整理では,これから育成すべき資質・能力について,「個別の知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力,人間性等」という3つの柱で整理されています。

 ここでも,学びに向かう力として主体的に取り組む態度が注目されているのです。そして,主体的に取り組む態度の育成として最近注目されているのが,「アクティブ・ラーニング」なのです。


 そこで,本書では,高校入試にも対応する力を育てるために,主体的に取り組む態度の育成を目指し,その方法としてアクティブ・ラーニングの技法を取り入れた授業モデルを紹介します。

 「うちの生徒は基礎・基本が十分でないので,アクティブ・ラーニングを取り入れた授業なんてできない」「アクティブ・ラーニングを取り入れた授業を行いたいが,どのように取り入れたらよいかわからない」といった声にも応えるため,読者の先生がアクティブ・ラーニングを取り入れた授業をイメージしやすいように,具体的な学習活動例を示しています。授業モデルでは,できるだけ多くのアクティブ・ラーニングの技法を取り上げているので,読者の先生の目の前にいる生徒の実態と照らし合わせて,技法を選択してほしいと思います。また,基礎・基本の習得に生かせるように,活用型の授業だけでなく,習得の過程にアクティブ・ラーニングを取り入れた実践も紹介しています。それから,育てたい力を明確にしました。思考力等や学びに向かう力が,数学科の授業の中で指導内容と関連付けられながら育成される工夫も紹介しています。


 先生方の授業実践に,本書を少しでも活用していただければ幸いです。


  平成27年12月   /三橋 和博

著者紹介

三橋 和博(みつはし かずひろ)著書を検索»

鳴門教育大学教職大学院を修了後,現在,徳島県阿波市立土成中学校教諭。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書
    • 入試問題のような難しい問題に対してもアクティブラーニング型授業を行うことで入試問題に打ち勝つことができるような数学的素養を身に付けさせることができる授業をつくることができる参考になる本。
      2023/12/820代・中学校教諭
    • 授業ですぐに活かせる内容が盛りだくさんで参考になりました
      2018/3/2450代・教諭
    • アクティブラーニングの授業の仕方がわからなかったので、参考になった。
      2017/5/2820代・中学校教員
    •  実践事例が多く載っているのはよいが,タイトル「アクティブ・ラーニング型授業」というものが、とらえにくかった。 実践事例を追試するためには、アクティブ・ラーニングの理論的な部分を多少補ってから、実践した方がよいのではないだろうか。
      2016/7/2750代・中学校教員
    • 最近言われている「アクティブ・ラーニング」の授業のイメージが具体的に分かる。
      2016/7/950代・中学校研修主任
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