- はじめに
- アクティブ・ラーニング型授業に必要な汎用的能力を身に付けるためのサポートワーク―活用アドバイス―
- 1年
- 話す・聞く
- 1 大きなこえを出すれんしゅうをしよう (発表)
- 2 わからないことをもういちどきこう (質問)
- 3 すきなものベスト3 (紹介)
- 4 だいじなことをおとさないできこう (メモ)
- 書く
- 5 にこにこしたことをあつめたよ (経験記録)
- 6 「ともだち」をしょうかいします (紹介)
- 7 せつめい文をかこう (説明)
- 8 くりかえしのたのしいおはなしをかこう (物語)
- 読む
- 9 どんな本をよんでいるかな (読書記録)
- 10 どくしょかんそう文をかこう (感想)
- 11 おはなしの中のできごとを見つけよう (物語)
- 12 かがくよみものをつかってしらべよう (紹介)
- 13 おはなしをえにしてしょうかいしよう (読書紹介)
- 2年
- 話す・聞く
- 1 話し合って,考えを1つにまとめよう (協議)
- 2 これだけはもって行こう しゅざいに出かけるとき (取材)
- 3 インタビューにちょうせん (インタビュー)
- 4 原こうをメモになおしてはっぴょうしよう (発表)
- 書く
- 5 かんさつしたことを上手に記ろくしよう (観察記録)
- 6 体けんしたことがよく分かるように書こう (体験報告)
- 7 書いたことを声に出してたしかめよう (推敲)
- 8 大きくなったよ 「ありがとう」 (手紙)
- 9 すてきなできごとをすてきに書こう (経験報告)
- 読む
- 10 本とともに歩いていこう―ブックウォークをしよう― (多読)
- 11 お話のことばをつかって,すきなところをしょうかいしよう (紹介)
- 12 自分のしたこととかさねて読書かんそう文を書こう (感想)
- 13 会話文を音読して楽しもう (音読)
- 14 キャラクターカードを作ってあそぼう (物語)
- 3年
- 話す・聞く
- 1 発表の仕方をチェックしよう (発表)
- 2 話し合いの方ほうを知っていますか? (話し合い)
- 3 クイズ!はなまるインタビューはどちら? (取材)
- 4 道あん内にチャレンジ (案内)
- 書く
- 5 手紙ってかんたん (手紙)
- 6 調べたことを考さつしてみよう (調査報告)
- 7 わたしの「ほっかほか」を詩であらわそう (詩)
- 8 リーフレットを使ってせつ明しよう (説明)
- 9 見学するときのメモのとり方を知っているかな (メモ)
- 読む
- 10 感想のことばでしょうぶ (感想)
- 11 物語ってどんなふうにできているの? (物語)
- 12 図かんのとくちょうを調べよう (図鑑)
- 13 何度も出てくることばって大事 (説明)
- 14 せつ明文をまとめたら「ようやく」できた (要約)
- 4年
- 話す・聞く
- 1 役わりを意しきして,話し合いをもり上げよう (協議)
- 2 かっこうよくしょうかいしよう (紹介)
- 3 1分間のスピーチ原こうを書こう (スピーチ)
- 4 考えをカードに書いて話し合おう (話し合い)
- 書く
- 5 調べたことをはっきりさせてほう告しよう (調査報告)
- 6 ふしぎな世界へ旅に出かけよう (物語)
- 7 調べたことを新聞記事にしよう (新聞記事)
- 8 使いやすいガイドブックを作ろう (広告・宣伝)
- 9 説明文はだん落にもとづいてこう成しよう (説明)
- 読む
- 10 こまった!感想文が書けない (感想)
- 11 登場人物と友達になろう (物語)
- 12 引用にちょう戦 (引用)
- 13 おすすめの本をしょうかいしよう (紹介)
- 14 説明文ってどうやって読めばいいの? (説明)
- 5年
- 話す・聞く
- 1 あなたも,名プレゼンター (発表)
- 2 アンケートで調べよう (調査報告)
- 3 もしもあなたがパネリストになったら (パネルディスカッション)
- 4 もっともふさわしい人を「すいせん」します (推薦)
- 書く
- 5 広告の言葉を集めよう (広告)
- 6 図解すると分かりやすい (図解)
- 7 心の内側をのぞいてみよう (心情把握)
- 8 グラフをもとに自分の考えをまとめよう (考察)
- 9 自分の経験をずい筆にまとめよう (随筆)
- 読む
- 10 主人公が成長していく物語を読んで,すいせん文を書こう (推薦)
- 11 筆者はどんな立場? (意見)
- 12 人物の相関関係がヒントになるよ (物語)
- 13 新聞記事ってどうやって編集しているの (編集)
- 14 「はいゆう」のようにろう読してみよう (朗読)
- 6年
- 話す・聞く
- 1 報告用の資料を作って話そう (報告)
- 2 構成を工夫して,分かりやすく理由を述べよう (説明)
- 3 どんどん質問しよう (質問)
- 4 目的に合わせて司会をしよう (司会)
- 書く
- 5 アニメやドラマ,私のおすすめ (推薦)
- 6 引用がものをいう? (引用)
- 7 きゃく本を書いてから演じてみよう (脚本)
- 8 卒業式の朝,家族に手紙をわたそう (手紙)
- 読む
- 9 伝記の人物から生き方のヒントをもらおう (伝記)
- 10 解説文の工夫を見つけて解説者になろう (解説)
- 11 科学読み物を読んで,推せん文を書こう (推薦)
- 12 速読にチャレンジ (速読)
- 13 物語を読み比べて,特色を見つけよう (物語)
- 執筆者一覧
はじめに
/井上 一郎
言語能力が人間にとって最も重要な能力であることに異論を挟む人はいない。言語能力を育てることは,各教科等の基盤となり,ひいては生涯にわたる汎用的な能力を育てることにつながっている。ところが,これらの能力の育成については,課題が多く残されている。
□ 読解力と表現力は,区別する(領域化する)のか,単元内で統合するのか。
□ 読解力・表現力と言語の決まりに関する事項は,単元内でどのように統合するのか。
□ 読解力・表現力と言語の決まりに関する事項を結合する考え方で,言語の決まりに関する事項の体系性と系統性は保証されるか。
□ 精読力,要約力,引用力,記述力等,学力調査で指摘される課題の克服はどうするか。
□ 必要なことを解明する言語操作スキルの育成はどうするか。
21世紀型学力の「基礎力」,「汎用的能力」の育成が求められるアクティブ・ラーニング時代においては,次のような課題にも回答が求められる。
□ 自ら課題を解決する能動的・主体的・協働的なアクティブ・ラーニングの言語能力は,いつ指導するか。
□ 汎用的能力は,国語科で育成するのか,各教科等で育成するのか。
□ 汎用的能力は,取り立てた時間に育成するのか,各教科等で育成するのか。
従来,これらの課題に直接応じるものはそれほど多くはなかった。筆者は,早くから自己学習力の育成を目指して,話す・聞く能力,読解力,説明力,学校図書館改造,記述力,発問力,学校改革等の研究書,実践書を世に問うてきた。今,アクティブ・ラーニング時代を迎え,カリキュラムや単元構想等について,次のような学習へと改善することが求められている。
・学習者(learner)として子どもの活動を中核に据える。
・学び方(learning skill),考え方(thinking skill)を支援する。
・学習資料や学習過程をメタ認知し(metacognition),自己評価する。
・結果に責任をもち(commit),定着するまで繰り返す。
特に,教材開発については,急ぐ必要がある。現状では,まだ教科書は十分対応していない。たとえ改訂されても,教科書以外にも子ども自らアクティブに学習資料を取り上げ,計画的に学習を進めることが不可欠だからである。本書は,このような教科書とともに使用する適切な言語活動を行うためのワークシートを開発し,編集したものである。教師は,これらのサポートワークを配布し解説したり,子ども自らプリントを選んでは繰り返し学習したりすることで,話す・聞く,書く,読む言語操作力・思考操作力を養うことができるように編集した。
木村悠氏をはじめとして明治図書の方々にお世話になった。本書が,新しい時代の学力を育成するのに,本格的で本質的な学習材(ワークシート)としての役割を果たすことを切に願う。
自分でもできそうなことも書いてある
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