最高の学級づくり パーフェクトガイド
指導力のある教師が知っていること

最高の学級づくり パーフェクトガイド指導力のある教師が知っていること

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1ランク上のクラスへ!最高の学級づくりバイブル

最高の学級づくりを実現するパーフェクトガイドブック。学級開きから学級目標やルールづくり、気になる子や思春期の子の指導、学級のまとまりを生む集団づくりの必勝パターン、いじめ対応からALまで。章ごとの「チャレンジチェック」でポイントもよくわかる必携の書。


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PDF
ISBN:
978-4-18-169515-6
ジャンル:
学級経営
刊行:
2刷
対象:
小・中・高
仕様:
A5判 216頁
状態:
在庫あり
出荷:
2018年9月25日
新学習指導要領解説書籍
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
チームの時代を生きる子どもたちを育てる学級集団づくり
第1章 「よい集団」を育てる教師が見据えていること
1 理想の学級のゴールイメージとプロセスイメージ
2 “神”になりたい教師たち
3 “女王”の痛烈な一言
4 学級担任の仕事
5 リーダーシップの変換
6 学級を自治的集団に
7 自治的集団育成の原則
学級を最高のチームにするチャレンジ 始める前に
学級を最高のチームにするチャレンジ@
第2章 力のある教師が知っている初日を創るコツ
1 一年の計は学級開きにあり
2 教育実習の栄光
3 新採用の挫折
4 出会いの日に必要なもの
5 出会いにおける教師のリーダーシップ
6 「面白い=安心感」の勘違いに陥ることなかれ
学級を最高のチームにするチャレンジA
第3章 “伸びる集団”は目標を共有している
1 その場しのぎか,成長戦略か?
2 学級目標は要らない?
3 集団とは何か,学級とは何か
4 学級集団づくりの目的
5 課題解決集団に育てるための3条件
6 学級目標とは
7 スタートの意味
8 私の考える学級目標
9 子ども集団をチームにする学級目標
学級を最高のチームにするチャレンジB
第4章 学力を高めるのは教師に共通する“あり方”
1 全員参加の授業を目指すなら
2 学力を高める教師
3 学力を支える学力基礎
4 学力の3要素
5 やる気にする戦略
6 雰囲気に最も強く影響するもの
7 安全基地の存在
8 やる気にさせる教師の授業
学級を最高のチームにするチャレンジC
第5章 “気になる子”が気になる言動をする“理由”
1 気になる子が学級を荒らすのか
2 出会いの日の風景
3 気になる子と学級の荒れ
4 気になる子とは
5 気になる子が特徴的な言動を繰り返すわけ
学級を最高のチームにするチャレンジD
第6章 少しの丁寧さが思春期との絆をつくる
1 思春期の子どもたちとの付き合いは得意ですか?
2 思春期と学級集団づくり
3 不安定さは突然「見えるようになる」ことからくる
4 誰が言うか
学級を最高のチームにするチャレンジE
第7章 学級のまとまりを生むシンプルな原則
1 学級集団づくりの「必勝パターン」
2 学級が集団として機能しなくなる「学級崩壊」
3 学級集団育成の道筋
4 学級崩壊の可能性は全ての学級に
5 機能する学級
6 協働的問題解決能力の基盤
学級を最高のチームにするチャレンジF
第8章 ルールは学級集団づくりの“要”である
1 学級崩壊のメリット
2 ルールの確立は学級集団づくりの基盤
3 「学級崩壊」時代の教師の仕事の難しさ
4 ルールを守る体験の不足
5 学級に身に付けさせたいルール
6 ルール指導の実際
学級を最高のチームにするチャレンジG
第9章 いじめを本気でなくしたいなら今すぐやるべきこと
1 ある日の部室での出来事
2 教え子からのメール
3 いじめ防止対策推進法と基本方針の策定作業から見る対策の穴
4 いじめの現状から見える対策の要
5 子ども集団を組織する
6 大事なこと
学級を最高のチームにするチャレンジH
第10章 アクティブ・ラーニングは子どもたちを社会人に育てる授業のあり方である
1 アクティブ・ラーニングと注目の背景
2 高等教育から初等教育,そして大学入試へ
3 アクティブ・ラーニングと学級集団づくり
4 「協働的な学び」について
5 アクティブ・ラーニングはキャリア教育
学級を最高のチームにするチャレンジI
あとがき

まえがき

  チームの時代を生きる子どもたちを育てる学級集団づくり


 まず,おたずねします。


 皆さんのクラスはチームですか。


 チームとは,


 @ 一人ではできない課題を,

 A よりよい関係性を築きながら,

 B 解決する集団


です(『スペシャリスト直伝! 学級を最高のチームにする極意』明治図書,2013)。

 現代社会は「チームの時代」と呼ばれています。1965年生まれの私が子どもの頃は,高度経済成長の時代でした。大量生産が求められた時代は,人を一定の枠に当てはめて,それこそ「組織の歯車」のようにして動かすことによって生産性を高めなければいけませんでした。だから,社会から求められる人材は,組織の一員として,余計なことを考えず,余計なことを言わずに,上の命令に黙って従う力が求められました。

 しかし,やがて社会にものがあふれるようになると,量から多様性の時代に移行していきます。みんなが同じことをやっている労働から,個人の独立性を大事にするようになりました。個人の自由度が,多様な商品を生み出す原動力になるからです。そのため,企業は個人の能力を評価する成果主義を取り入れるようになりました。

 ところが,この成果主義は,今まで組織の歯車として働いてきた日本人には合わなかったようです。個人に成果を求めることによって個人への期待が大きくなります。すると真面目な日本人は,仕事にプレッシャーを受けるようになり,周囲のことはさておいて自分のことだけを考えるような人たちが出てきました。これによって,組織としてのまとまりが失われ,生産性を落とす企業も出てきました。

 そういう中で,企業が生き残るために選んだ戦略は,チームとして成長することです。ある課題に対して,複数のメンバーでアイディアを出し合い,解決していくようになったわけです。チーム力が必要になったのは,これまでの労働形態が合わなくなったからだけではありません。世の中は複雑化,そして,高度化し,そこで生起する課題もそれだけ複雑化,高度化しました。その課題を解決するには,過去の解答例が適用できなくなってきました。課題を解決するには,一人で考えるには手に負えないものが多くなってきたのです。すると,その場にいるメンバーでアイディアを出し合い,正解ではなく「最適解」を見つけ出し,アクションを起こす力が求められるようになりました。

 この一人では解決できない課題を,力を合わせながら解決する力がチーム力で,そこで個々のメンバーに求められるのがチームワークを遂行する能力なのです。これからの時代は,組織に依存した受け身の生き方ではやっていけません。逆に,どんなに個人的に秀でた能力をもとうとも,他者と協力できないのではチームにデメリットをもたらしますので評価されません。つまり,個人の能力が意味を成すのは,他者の存在やかかわりがあってのことであり,それらの力を現実的なものにするのは,チームワーク力であると言えます。

 少し,振り返ってみましょう。


 今のあなたの授業や教育活動で,愛する教え子たちは,この激変する社会を乗り切ることができるでしょうか。


 新学習指導要領で示されている授業改善の視点,いわゆるアクティブ・ラーニング(以下,AL)の議論は,「一斉指導の否定」から始まりました。一日中,クラスメイトの後ろ頭を見ながら,教師に聞かれたことに予想された答えを出し,板書をひたすら写している「整然とした」授業を,十数年受けていて,これからの社会人としてやっていけますか,という問いが投げかけられました。つまり,ALの導入は,教育改革全体にとってはほんの通り道にすぎないのです。その先に狙われているのは,キャリア教育の視点に立ったカリキュラムの構築であり,子どもたちの社会的自立能力の育成なのです。

 こうした状況で,これらの学力を統合するものとして注目したいのが「教育課程企画特別部会における論点整理について(報告)」(平成27年8月26日)における「育成すべき資質・能力について」の中で示された,「協働的問題解決」の能力です。子どもたちがこれから直面する問題は,過去の経験では対応できないものであり,正解が見いだせないものがほとんどであると予想されます。それらの問題に一人で立ち向かうのは負荷が大きすぎるとは思いませんか。地域,職場,家庭で,他者と力を合わせて,その状況で考え得る最適解を見いだす力が求められます。これからの生きる力はこうしたことに応えていかねばならないのです。一部自治体に見られるような闇雲に学力の偏差値を上げようとすることが,これからの社会の発展と子どもたちの幸福の創造に寄与するとはとても思えないのです。

 それでは,


 ホンモノのALを実現する学級集団とはどのような姿なのでしょうか。


 ALが,単なるペア学習やグループ学習などの交流型の学習ではないということはおわかりだろうと思います。ALは,新しい視点かもしれませんが,集団づくりの上ではとても伝統的な問題だと指摘できます。ベテラン層の先生方はよく思い出してください。日本の教師は,従来から,自分たちの問題を自分たちの手で協力し合って解決する,子どもたちの主体性に支えられた集団を志向してきたのではありませんか。所謂,自治的集団と呼ばれる状態です。自治的活動は,自分たちの生活上の諸問題を解決しますが,ALの授業も原理は同じです。生活上の諸問題を解決するように,主体的に学習課題を協力し合って解決するのです。教師の指導性が高い状態では,いくら交流して学習課題を解決しようとも,それは受け身の一斉指導の構造と何ら変わりないのです。

 ホンモノのALを実現できる集団は自治的集団です。自治的集団は,自由に活動しているように見えて多くのルールに支えられています。そして,そのルールを支えるのが教師と子どもたち,子ども同士の信頼関係です。信頼関係のない集団の中で,子どもたちは対話をしようとするでしょうか,深く学ぼうとするでしょうか,そして何よりも,やる気になるでしょうか。AL時代の学習環境づくりで問われているのは,「そこが信頼できる場所になっているか」ということです。信頼できる場所で学んでこそ,子どもたちは社会のために貢献しようとするのではないでしょうか。

 その自治的集団こそ,チームとなった学級集団の姿です。改めて,チームの定義をご覧ください。主体性と良好な関係性に支えられて問題を解決する姿は,まさしく自治的集団と呼べます。しかし,学級集団づくりを学ぶ機会は,教員養成から現職教育まで含めてそれほど多くありません。特に,教員養成では学級集団づくりを学ばなくても教員免許状を取得することが可能なのです。学力向上の基盤は学級集団づくりだといわれながら,それを学ぶのは教師の個人的努力に任されているのが現状です。その結果,全国には学級集団づくりに悩む教師が現れました。そんな現状を鑑みて,2015年2月から全国の学級集団づくりのスペシャリストたちと,明治図書さんのお力添えをいただきながら,「学級を最高のチームにする極意」シリーズの発刊を始めました。

 本シリーズは,学級集団をもうワンランクアップしたいと願う教師や,今まさに学級集団づくりに悩む教師の抱える問題の処方箋として,好評を博し,現在も発刊中です。ある程度数が揃ったところで,「それぞれの書籍の関係性を整理するガイドブックのようなものがほしい」との声を受け,本書を発刊することにしました。本書は,私が担当したシリーズの理論編に,実践のポイントなどを大幅に加筆して,実用性が高いものに仕上げました。

 8〜9ページには,それぞれの書籍がどのように連動するのかを示したガイドマップを示しました。シリーズをつなぐ骨格は,全巻を通じて主張されてきた「学級集団づくりの道筋」です。学級集団をチームにする道筋は,以下の3段階です。


 @ 信頼感を基盤とした教師のリーダーシップの発揮

 A 子ども同士の信頼関係の構築

 B 協働的問題解決力の育成


 皆さんの学級集団づくりにおける関心や課題はこれらのどの段階でしょうか。皆さんのニーズに応じて本書を開いていただきたいと思います。したがって,第1章からお読みいただく必要はありません。関心のあるところからお読みください。しかし,学級集団づくりの全体像を知りたい方は,第1章からお読みください。

 第1章は,学級集団づくりの理想像となっています。どこを目指せばよいのかというゴール像を示してあります。

 また,第2章と第3章は,学級集団づくりの導入期の実務を示してあります。皆さんはとてもお忙しいと思います。しっかり読んで準備してから実践というのは難しいことでしょう。ですから,ゴール像だけ,まず頭に入れていただいてから,初日から導入期にやらねばならないことを着々と実践していただければと思います。

 第4章から第7章は,学級集団づくりの背骨ともいうべき基礎中の基礎です。ここを疎かにすると,2学期以降にしんどくなってきます。背骨のゆがみがやがて全身を蝕むようにです。しかし,ここをしっかりやっておくと,後になればなるほど皆さんの仕事は楽になるでしょう。

 そして,第8章,第9章は,学級集団づくりの筋肉です。ここを豊かにすると,学級集団は安定してきて,ダイナミックな動きができるようになります。そして,第10章は,アクティブ・ラーニングについてです。骨格と筋肉のしっかりした学級集団がチャレンジできる授業の実際が示されています。

 さて,最も重要な本書の「使い方」ですが,各章にそれぞれテーマに応じたチャレンジ項目が示されています。自分がチャレンジすべきものを見つけた場合は,


 1か月に1章のチャレンジ


をしてみてください。欲張らずに一つ一つクリアしていきましょう。決められた期間で結果を出すためには,焦点化が大事です。あれもこれも手を出すと,結果的に何もできなかったということになりがちです。はじめは小さな変化でも,積み重なればそれは大きな変革になることでしょう。1か月に1章をクリアしたら,10か月で,10章のクリアです。何とチャレンジに満ちた一年でしょうか。学級集団づくりという営みは多岐にわたるからこそ集中することが大事です。

 さあ,あなたの目の前の子どもたちをチームにするチャレンジを始めましょう。子どもたちはチームを営む中で,チームの中で生きる力を身に付けることでしょう。チーム経験は,これからの子どもたちにとっては生きる力です。学級のチーム化へのチャレンジは,子どもたちに未来をつくる力を育成し,そして,今現在の幸福感も高めることができます。皆さんにとっても,子どもたちにとっても価値ある時間になることでしょう。

 なお,本書をきっかけに,更に詳しく知りたくなった方はシリーズをお手に取ることをお勧めします。実力派教師たちが具体的な情報を提供してくれます。本シリーズを有効に活用していただくために次のように読んでみてください。


 ・1回目は,各実践をフィルターをかけずに素直に読む

 ・2回目は,各実践に共通した部分を探しながら読む


 このように読むと各執筆者が共通して主張し実践していることがわかります。そこに成果をあげるための原理があります。

→次ページにシリーズの構造図を示しています。読者の皆さんのニーズに合わせて,ぜひお手に取っていただければ幸いです。


   /赤坂 真二

著者紹介

赤坂 真二(あかさか しんじ)著書を検索»

1965年新潟県生まれ。上越教育大学教職大学院教授。学校心理士。19年間の小学校勤務では,アドラー心理学的アプローチの学級経営に取り組み,子どものやる気と自信を高める学級づくりについて実証的な研究を進めてきた。2008年4月から,即戦力となる若手教師の育成,主に小中学校現職教師の再教育にかかわりながら,講演や執筆を行う。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • これまでの著作を総括したもので、赤坂先生のお考えが分かりやすくまとまっていました。
      2018/7/2230代・小学校教員
    • 学級づくりに関する考え方とその実践が簡潔に示されていて、さんこうになった。
      2018/5/2820代・中学校教員
    • 意識して仕事するのと意識せずに仕事するのでは大違い
      2018/5/630代・教委
    • 最高の学級をつくるための方法だけでなく、哲学も学べる一冊。
      著者の小学校教員時代の実践をくぐらせた、熱い思いが伝わってくる良書です。
      2018/5/430代・小学校教員
    • 学級経営で正しいことが何なのか、迷ったときに大事な指針にできる一冊です。
      2018/4/13アツシ
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