- 推薦のことば
- はじめに
- 第1章 気になる子もきらきら輝き出すクラスって?
- 1 どの子も主役,どの子もヒーロー・ヒロイン
- 1 一番大事なことは「根拠のない自信」
- 2 個が輝けばクラスが輝く
- 2 信頼関係で築かれたクラス
- 1 さわやかな自己表現
- 2 よさを認める・伸ばす
- 3 子どもとともに伸びる担任
- コラム1 自己肯定感を高める言葉かけを!
- 第2章 「ひらがな読み調べ」で子どもを把握しよう
- 1 「ひらがな読み調べ」ってなに?
- 1 「ひらがな読み調べ」の実際
- 2 ひらがなの習得と定着
- 3 つまずきを早く見つけて丁寧に支援
- 2 ひらがな読みが苦手な子への支援
- 1 ひらがなの何が苦手なのか
- 2 学校ではどんな支援が効果的か
- 3 家庭ではどんな支援が効果的か
- コラム2 関わりがいじめの形になる友達関係
- 3 言葉を育む取り組みをしよう
- 1 「拗音かるた」で言葉に親しむ
- 2 ことば遊び“あそぼ”で言葉を楽しむ
- 3 楽しい読み聞かせのいろいろ
- 4 お話づくり
- 5 生活の中で会話を増やす
- コラム3 友達と価値観が合わない
- 第3章 行動チェックシートを活用して子どもを理解しよう
- 1 行動チェックシートをつけてみよう
- 1 「きらっと☆シート」が支援のはじまり
- 2 「トライアングルサポートシート」で集団を把握
- 2 気になる行動をどう考える
- 1 見方を変える視点を持つ
- 2 ほめるための行動探し
- 3 気になる子へのアプローチのいろいろ
- 1 行動の好循環と悪循環
- 2 スモールステップで大丈夫
- 3 魔法の言葉をかける
- 4 「友達と遊ぶ」を考える
- コラム4 突然,暴れる,泣きわめく
- 第4章 子ども支援で大切なこと
- 1 子どものよさを見つけて伸ばす
- 1 「できない」ではなく「できる」ことに着目
- 2 「いいとこ見つけ」をクラスで行う
- 3 「ほめ言葉シャワー」で子どもは自信をつける
- コラム5 私(小林)の体験……お話しします
- 2 子どもや保護者との上手な関わり方
- 1 子どもとの関係
- 2 保護者との連携
- 3 チームワークで対応・支援
- 1 チームでの対応で力を発揮
- 2 保健室は集う場であっていい
- コラム6 Q「うちの子は発達障害でしょうか?」
- 第5章 子どもの特性に合わせる
- 1 適応状態を高めるために大切なこと
- 1 周囲の理解(保護者・先生の理解)
- 2 子どもへの対応
- 3 折り合いをつける
- 2 見直しませんか,この考え方
- 1 「よいことはよい,悪いことは悪いと教える」という考え
- 2 「こうあるべきだ」「ここまで頑張らせなきゃ」「できるまで繰り返し,嫌なことも我慢できる力を身につける」という考え
- 3 「子どもは集団の中でもまれて成長するから,ずんずん集団の中に入っていった方がいい」「友達とのけんかは,大人が入らず子ども同士に任せておけば解決する力がついてくる」という考え
- 参考資料 「教職員への講話より」
- 参考文献
- あとがき
推薦のことば
静岡県袋井市が注目を浴びている。小林純代さんを中心に活動している子ども支援室が,公益財団法人博報児童教育振興会 第44回特別支援教育部門「博報賞」を受賞したのである。
子ども支援室では,カウンセラー,保健師,養護教諭,中学校教諭,保育士など,いろいろな領域の専門家が協力し合って,乳幼児から18歳までの子どもとその養育者の支援に取り組んでいる。この本では,その活動を5つの章にまとめて紹介している。
子どもたちの問題について,病理的視点で書かれている著書に慣れている人には,読み始めて“おや”と感じる人がいるかもしれない。小林純代さんの活動は,病理的視点にとらわれないでカウンセリング的発想で支援しているからである。
病理的視点というのは,ダメなところを見つけて問題解決を図る。カウンセリングは,できることや強みを活用して事態を改善することを目指す。そのメリットは3つある。
@ 問題の原因を追及しないので,悪者探しをすることがない。
A 本人のできることや強みを生かすので,援助される人と援助する者が協力し合うことができる。
B 何よりも,関係者のよさや持ち味を取り上げるので,元気がでるところがよい。
本書から,以上のことが伝わってくるだろうか。本書を読んで,日本各地で活動が広がることを願っている。
筑波大学名誉教授・東京福祉大学教授 教育学博士/田上 不二夫
-
- 明治図書
- 子供への見立てと具体的な支援の仕方について勉強になりました。2018/6/1930代・小学校教員