- まえがき
- 第1章 職員室を生きるたった一つの解決策
- 職員室の関係づくりサバイバル 理論編
- 1 あなたの職員室はチームか
- 2 職員室の関係性の影響力
- 3 たった一つの解決策
- 4 好かれなくていい,仲よくしなくていい……ただ
- 「職員室の関係づくりサバイバル」の使い方
- ※第2章の実践編は,下記の内容を中心にまとめています。
- @同僚と「いい関係」になるための心得
- ▲職場人,社会人,組織人として大事にしていることの総論です。
- A同僚とうまくやるコツ
- ▲上司,年下,年上,同年代と相手の立場別にエピソードを交えて,「いい関係づくり」のコツをまとめています。
- B合わない人とうまくやるコツ
- ▲どの職場にも,自分とは合わない人がいるものです。そうした人をどのように捉え,どのように付き合っていけばよいかをまとめています。
- C初任者のためのサバイバルテクニック
- ▲理想と現実のギャップに驚き,悩んでいる初心者が1年間を何とか乗り切るために大事なことを示しています。
- 第2章 職場で「いい関係」を築くサバイバル術
- 職員室の関係づくりサバイバル 実践編
- 小学校
- 1 こつこつコミュニケーション
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこう付き合う
- 4 初心者のための職員室サバイバルテクニック
- 2 過程派?結果派?タイプ別でみる同僚と良好な人間関係になる方法
- 1 同僚と良好な人間関係になるポイント
- 2 同僚は過程派?結果派?うまく会話するコツ
- 3 職場にどうしても合わない人がいたら……
- 4 初任者はうまくいかなくて当然!したたかに働け!
- 3 関係づくりの「か・き・く・け・こ」
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこう付き合う
- 4 初任者のためのサバイバルテクニック
- 4 職員室は目指す教室の縮図〜「ありがとう」と「助けて」が飛び交うチームに〜
- 1 自分がしてほしいことをする
- 2 ポジティブなオーラを出す
- 3 上司:「上司とうまくやる」=「上司に認めてもらう」
- 4 年上:「おかげさま」の気持ち
- 5 年下:「ついてこい!」ではなく「一緒につくる」
- 6 同世代:切磋琢磨する“よきライバル”であれ
- 7 合わない人との付き合い方
- 8 弱みを見せても大丈夫
- 5 失敗できる職員室づくりのススメ
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得〜「+α」と「+一言」〜
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこう付き合う〜合わないからこそ合わせる〜
- 4 初任者のための職員室サバイバルテクニック〜1週間単位で乗り切る〜
- 6 新採用教諭がうまく教員1年目を乗り切るために同僚教師ができること〜上下関係ではなく,対等な関係を〜
- 1 教師の悩みのほとんどは,職員室内の人間関係にある
- 2 初任者教師の気持ち
- 3 若手とつながるための心構え〜上下関係からの脱却〜
- 4 言葉のかけ方を見直す
- 5 職員室の会話の内容を考える
- 6 初任者育成のための3ステップ
- 7 最後に
- 7 当たり前のことを誠実に続ける
- 1 同僚と「いい関係」をつくる日々の振る舞い
- 2 仕事をスムーズに進めるための世代別振る舞い
- 3 もしも合わない人がいたときの振る舞い
- 4 素直さと,こぼせる仲間をもち,成長する
- 8 こうすれば仕事が楽しくなる!
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 管理職とうまくやるコツ
- 3 年下とうまくやるコツ
- 4 年上とうまくやるコツ
- 5 同年代とはこう付き合う
- 6 合わない人とはこう付き合う
- 7 初任者のための職員室サバイバルテクニック
- 9 ノンプライダー参上(プライドなんてくそくらえ)
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこうつき合う
- 4 初任者のための職員室サバイバルテクニック
- 10 アホになれ
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚とうまくやるコツ
- 3 合わない人とうまくやるコツ〜感謝し,称賛せよ〜
- 4 初任者のためのサバイバルテクニック〜力を抜く時間を確保せよ〜
- 中学校
- 11 自ら人とつながる努力が職員室での居場所をつくる
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚とうまくやるコツ
- 3 合わない人とうまくやるコツ
- 4 初任者のためのサバイバルテクニック
- 12 「いい関係」とは「信頼関係」
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこう付き合う
- 4 初任者のための職員室のサバイバルテクニック
- 13 若手教師の視点から〜先輩と大先輩に囲まれて〜
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこう付き合う
- 4 初任者のための職員室サバイバルテクニック
- 14 同僚からの信頼を得る!!
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とはこう付き合う
- 4 初任者のための職員室サバイバルテクニック
- 15 敵より味方を増やす方法
- 1 私が大切にしている「職員室での心得」
- 2 人と付き合う「心得」
- 3 トラブルから振り返る
- 4 私のサバイバルテクニック
- 16 職員室の関係づくり?そんなの考えちゃいけない!
- 1 同僚と「いい関係」になる心得
- 2 同僚と「いい関係」になるコツ
- 3 合わない人とは
- 4 初任者のための職員室サバイバルテクニック
- 17 付き合いやすいか付き合いにくいかを決めているのは自分自身である
- 1 「いい関係」とはどのような関係か
- 2 同僚との付き合い方〜校内研修編〜
- 《Episode1》管理職の思いや願いを傾聴する
- 《Episode2》後輩にはよさを指摘し,よりよくなるアドバイスをする
- 《Episode3》同年代とは授業の悩みを共有する
- 《Episode4》一歩踏み出せば状況は変わる
- 3 若い教師の皆さんへ
- 18 学校改善は職員室の雰囲気から
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚とうまくやるコツ
- 3 合わない人とうまくやるコツ
- 4 初任者のためのサバイバルテクニック
- 19 若手発信の「いい空気」が職員室を変える!
- 1 『若さ』で発信,職員室に「いい空気」!
- 2 職員室で「いい空気」をつくる4つのコツ
- 3 合わない人と難しくなるのは,「合わせよう」とするからだ!
- 4 初任者の「気配り」と「強み」が空気を変える!
- 20 「俺たちはチームだ」
- 1 同僚と「いい関係」になるための心得
- 2 同僚とうまくやるコツ
- 3 合わない人とうまくやるコツ
- 4 初任者のためのサバイバルテクニック
- あとがき
まえがき
若い頃,民間教育団体のあるセミナーに参加しました。そこで講師を務めていた実践家が,研修会の後の懇親会で会場を見渡しながら「俺は,こうして全国に仲間がいるから,職場では好かれなくていいんだ」と仰っていました。世間をよく理解していなかった私は,「さすがに一流は言うことが違う。カッコイイな」と思いました。確かにそうしたセミナーに集まる先生方は,とても向上心があり,よく勉強していて,エネルギーに満ちあふれていました。そこで講師を務めるような方は,とても輝いて見えました。
それに比して職場では,授業や子どもたちの話よりも,流行のドラマの話や昨日漬けた漬け物の出来具合の話,息子や旦那の自慢話や情けない話などが蔓延していました。私は,そうした文化とは一線を引き,誰よりも学級通信を発行し,盛り上がる授業をしようと勉強しました。また,研究授業の協議会では,「どんどん意見を言ってください」という言葉を真に受けて,相手が先輩であろうと容赦なく批判的な意見を述べました。そうした時間の中で,「あいつは礼儀を知らない」「生意気だ」と言われるようになりました。しかし,それは,当時の私にとっては非難ではなく,称賛に聞こえました。そうした自分の振る舞いを一部で支持してくれた人もいたからです。
しかし,そんなある日,大失敗をします。保護者にも連絡をしなくてはならないような大きな失敗です。天狗になっていた私は,高い崖から突き落とされたような気分になり,すっかり自信をなくし,落ち込みました。新採用2年目のことでした。しかし,当時の学年主任は,多大な迷惑をかけたのにもかかわらず,一言も私を叱りませんでした。むしろ,「大丈夫,誰にでもあることだから」と笑顔で励まし続けてくれました。「人はいいけど,実践は冴えない」と思っていた先輩は,普段はそんなに話をしないのに,突然「ご飯食べに行こう」と誘ってくれました。失敗には微塵も触れず,「今日は,奥さん,いないからさ」と定食を奢ってくれました。退職間際の昨年の学年主任は,「今日はよく漬かったの。食べて」といつもと変わらずに職員室で漬け物をふるまってくれました。
私はそのとき,ようやく気づきました。自分の幼さと傲慢さに。自分は心のどこかでセミナーに集うような方々に憧れ,同時に,同僚に対して尊敬の気持ちを欠いていました。同僚の僚には「仲間」という意味があります。職場の皆さんは,私を仲間として見ていてくれましたが,私は,皆さんにとって仲間ではなかったと思います。それから多くの同僚と出会いました。自分にきつく接する方もいましたが,これまで一緒に務めた方々のおかげで,職場でよい関係をつくることができない教師が,教室でよい関係性をつくることはできないことを学びました。
今,子どもたちより,保護者よりも「職員室がつらい」という声を聞きます。そんな方たちのための何かの助けになればと思い,本書を企画しました。
本書の理論編は,私,赤坂が担当しました。職場の人間関係の捉え方を考察しました。また,実践編は,職場の現実と向き合いながら,同僚とよい関係をつくってきた小中学校各10名ずつの計20名の実践家(虎竹信之介,松下崇,長崎祐嗣,蜂谷太朗,北森恵,和田望,近藤佳織,内藤慎治,荒巻保彦,永地志乃,吉田聡,曽根原至,黒田麻友美,永谷光裕,井口真紀,堀川真理,渡部智和,松井晃一,大谷啓介,山本宏幸)が担当しました。ところ変われば,ルールや流儀も変わります。これまでのシリーズに比べ,執筆者が多いのは,多様な職場の状況に対応するためです。次の4点からまとめられています。@同僚と「いい関係」になるための心得,A同僚とうまくやるコツ,B合わない人とうまくやるコツ,C初任者のためのサバイバルテクニックの4つの観点で記述されています。これらの実践から,自分に合っていそうな,そして,やれそうなものを選んでいただき,やれるところから試していただきたいと思います。
本当に力のある教師は,同僚とうまくやるための考え方と方法をもっています。当たり前のようでいて,とても難しいテーマに挑んだ一冊です。
/赤坂 真二
巻頭の,赤坂先生の体験談が心に刺さった。
しかし,大勢の人が書いているので,重複する部分が多く,
読み進めていくうちに,「また同じことが書かれている」と
感じる部分が多々あった。
特に前置き。
著者が多すぎるのも善し悪しだと思いました。
気になったところだけを読むのがいいかと思います。