家庭教育ツーウェイ 2008年7月号
子どもを動かすプロの声かけ―ここが違う

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家庭教育ツーウェイ 2008年7月号子どもを動かすプロの声かけ―ここが違う

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ジャンル:
その他教育
刊行:
2008年6月9日
対象:
幼・小
仕様:
B5判 86頁
状態:
絶版
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目次

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特集 子どもを動かすプロの声かけ―ここが違う
特集巻頭
「教えて」「ほめる」のが教育の基本です
向山 洋一
ほめられると動く
「ほめる」仕掛けと目を大人が身に付ける
八和田 清秀
一人でできるという自信を持たせてあげる
勇 和代
進歩を見つけ励まし続ける
松垣 和年
励ましの声かけと「努力のつぼ」の話
水野 彰子
うまくいかない経験を積み重ねて子どもは成長します。
小宮 孝之
苦手なことも一生懸命やる子に!
千葉 真理
子どものすべてを受け入れる一言である
染谷 幸二
子どもの工夫を教師が笑顔で評価する
吉田 沙智
おもしろいと動く
面白い・自由な活動に熱中する子どもたち
迫田 一弘
子どもであっても、料理の基本を教えてくれた
坂井 ふき子
簡単なルールで何回も挑戦できる
田上 善浩
興味をもって動くと自分のためになる
間嶋 祐樹
やり方がわかると動く
終末場面から順に成功体験を積ませる
浜井 俊洋
勉強道具の用意も分ければできるようになる
□□□□□
一時に一事
高野 久昭
やることを選択できると動く
難問に挑戦させて、文章題を好きにさせよう
山口 正仁
課題を細分化し、手順を示してあげること
杉本 任士
挑戦したいときに動く
毎日やったことを書いて記録―続けることの大切さを経験
近藤 滋子
子どもに見通しを持たせる「ど力のつぼ」の話と励ましの声かけ
大野木 一雄
やることを限定し、ほめてあげることで意欲を高める
高杉 祐之
評定されると動く
子どもが納得する評定をするから動き始める
奥 清二郎
基準をはっきりと合否や点数はきっぱりと
藤崎 久美子
あなたのがんばりは意味があるのだと体験させたい
松本 俊樹
「やる気を出すシステム」で上達する
柿崎 厚子
やってはいけない声かけ
約束をやぶる
約束は約束・叱ることは叱ること
岡 惠子
子どもにとっては大事な大事な約束なのです
根本 直樹
ものでつる
「アメ」と「ムチ」は知的成長を阻害する
吉原 尚寛
自発的なやる気こそ本物です
馬場 慶典
ミニ特集 親子で取り組む夏休みの宿題・自由研究
「円形シャボン玉」でポスターも描ける
高橋 正和
クイズや四コマで楽しくしあげよう
矢野 晴美
いたずらをしてみよう「びっくりバタバタ」
野崎 史雄
旅行先で手に入れたものすべてが素材
遠藤 真理子
読書感想文メモをお子さんと一緒に作りましょう
山田 高広
「ズームイン」で気軽に親子コミュニケーション
鈴木 恭子
校長先生の知恵袋 (第4回)
成長曲線と大人の対応
吉永 順一
〜しんどい時は伸びている時〜
向山編集長が語る 家庭教育のポイント (第4回)
子育てで心がけた四つのこと
向山 洋一
学校の事件簿
師尾 喜代子
子どもTOSSデーのドラマ
静岡/子供の笑顔のたえない授業が一番!
山本 大二郎
北海道/みんな笑顔で帰って行く!
永山 祐
お手伝いをしよう
お父さん/お手伝いで、段取り力が身につく
上木 信弘
お母さん/「自分専用のもの」でやる気満々
上木 朋子
親子で楽しむあそび 年中行事
夏ならではのあそびをしよう
桑原 和彦桑原 陽子
今月の躾
正しい箸の使い方
佐藤 あかね
食卓の教え
どうなっていますか 我が家の食卓
並木 孝樹
〜食育のアンケートから考える〜
チャレンジ チャレラン全国へ
おはじきを当てたり、通過させたりする種目
板倉 弘幸
サイエンスの目を育てる
子どもTOSSデーに参加を
小森 栄治
〜理科体験学習のすすめ〜
成澤先生 イラスト習字
絵手紙特集「真夏の素材を描こう〜ひまわり〜」
成澤 秀麗
親子で楽しむ折り紙
正方基本形のおりがみ@
楢原 八恵美
〜アジサイとアサガオ〜
親子で楽しむ絵手紙
夏休み。描きたいものが見つかったら身近な素材をいろいろ試してみよう
瀧尾 恵美子
現代子育て塾
子どもの「大人化」が進む
明石 要一
保健室から1ページ
仲間はずれに即対応、一本の電話で事態は急変していった。
松島 裕美
こんなときどうする?平山先生!
掃除・片づけが嫌いな子には?/机の整理整頓はどうすればいい?
平山 諭赤木 雅美
キッチンからのメッセージ
キッチンからはじまる科学への道
吉田 英弘吉田 美佳
〜温度と熱(その1)〜
虫大好き!虫博士の物知り話
誰でもできる! チョウ飼育のヒント
千葉 雄二
保護者コラム
実物子どもの自学ノート
子どもの「今」から、可能性を開く。
太田 聡美
この歳になって分かる親心
「信じて、見守ること」しかない
石黒 修
親子で英会話
子どもと英会話! まずは英語のある環境づくり
間宮 多恵
今月の暗唱
「いろは歌」は「あいうえお」と並ぶ千年の歴史をもつ教材です
細羽 正巳細羽 瑞穂
TOSSランドでお勉強
キーボード操作を楽しく身につけましょう
小貫 義智
保護者コラム
親子で挑戦 おもしろ漢字ワーク
足の形を組み合わせてできた漢字
神谷 祐子辻野 裕美
親子で挑戦 算数難問ワーク
カレンダーの算数問題に挑戦しよう!
木村 重夫
親子で挑戦ペーパーチャレラン
熟語列車チャレラン
伊藤 亮介
親子でたいそう
水で遊ぼう、もぐって・浮いて!!
村田 斎
嫁姑の子育て論争
病気の時はどうする?
師尾 喜代子
子育てのチャンスを逃すな!
「自分でする!」チャンスを逃すな
相良 敦子
子育ての考え方 母親VS父親
楽観的な父親、緻密な母親
松垣 和年
親が訴える時、連絡帳の書き方
必要な連絡は早め早めで、遠慮なく
石川 裕美
学級崩壊・不登校へのアドバイス
百万を超える関係者の努力を無駄にしないために
大森 修
子どもを守る今どきの安全教育
まちの危ない場所を調べる
鈴木 康一
保護者ML(メーリングリスト)の叫び
第一印象の担任発表
師尾 喜代子
世界の子どもと日本の子ども
中国青島(チンタオ)で、日本にいるより充実した生活を送る子供たち
澤田 好男
読者のページ
編集部ニュース
TOSS保護者サークル活動記 (第16回)
宮野 水和

子どもを動かすプロの声かけ―ここが違う―子どもを動かす法則と声かけ

「教えて」「ほめる」が教育の基本です

本誌編集長 向山洋一

日本教育技術学会会長、千葉大学非常勤講師。無料の世界最大の教育情報サイト、インターネットランド主宰。TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表。


 教育は、子どもに教えることが基本です。

 母親や教師の中には「叱ること」が教育と思っている人がいっぱいいますが、間違いです。

 昔から伝えられている導歌に「可愛くば、五つ教えて三つほめ」というフレーズがあります。

 第一は、「教える」ことです。

 第二は、「ほめる」ことです。

 これが基本です。

 ところで「教えたつもり」になっていて、「本当は教えていない」ことが、いっぱいあります。

 教師でも、その行為の「八割ぐらい」は「教えたつもり」なのです。

 「教える」とは「分かりやすく」「シンプル」に「くり返し」伝えることであります。

 「お手本」を示すのがよい。

 これが、「教育」の基本です。

 そして、「ほめる」のであります。

 「ほめる」ことは、子どもの「意欲」を育て「自信」を与えていくのです。

 「できるようになったら」「ほんの少し変化」をさせます。

 ピアノ教則本のバイエルはそうなっています。ソロバンの練習も同じです。

 「変化のあるくり返し」こそ、「やる気」を持続させ「上達をもたらしていくのです。

 教える時、「変化する言葉」と「変化しない言葉」があります。

 「変化する言葉」は、ダイヤモンドのように少なく貴重です。「変化する言葉」は「プロ」が見つけたのであります。

 詩吟でも、マラソンでも、野球でも、「変化する言葉」があります。

 合唱を指導している時、「大きな声で」と言う人がいますが、これは「変化しない言葉」です。

 「体育館の壁にはねかえるように歌いなさい」と言うと、大きな声になります。

 「イメージできる」からです。

 しかし、これだけだと「どなり声」になる子もいます。

 「口から金の糸ような声を出して、壁にぶつかるように歌いなさい」と言えば、子ども達の歌声は、大きく変化します。

 一方、跳び箱の跳べない子への指導は、「どのような言葉」でも変化しません。

 「もっと手を前について」「もっと思い切って」「ふみ切りを強くして」。このような言葉は、全く無意味です。

 過去五十年、日本の教師は、何十万人、何百万人もこのように教えてきましたが、一人も跳べるようにならなかったのです。

 「腕を支点とした体重の移動を体感させ」れば、三分で跳べるようになります。

 向山式跳び箱指導法は、これまでに何万人もの子どもを跳べるようにさせ、NHKテレビをはじめ、ほとんどの局で特集されました。

 「言葉」では、教えられないこともあるのです。

 「ほめること」「持続するように働きかけること」こそが、子どもを成長させていきます。

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