- 特集 遊びも勉強もOK―集中する場面づくりのヒント
- 特集巻頭
- 三つ子の魂百まで
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- 私の子ども時代の勉強と遊びの両立
- 子ども時代に培われたもの
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- 「勉強してはいけない」という鍛え方
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- 遊びは判断力と創造性の泉
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- 「遊び」から工夫する知恵を 「読書」から想像力を
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- 自然の中でのときめきこそ生涯を貫く大切な学習
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- 日があるうちに思い切り遊び、日が落ちてから勉強する
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- 子どもの居場所づくりが必要となった現代
- 放課後が子どもの体験格差を生む
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- 勉強と遊びの両立―集中力のある子が伸びていく
- 中学校の場合
- 切り替え上手な子どもは勉強も伸びていく
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- 自己コントロールのできる子が両立できる
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- 部活も遊びも子どもの器を大きくする
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- 小学校高学年の場合
- 何でも熱中して、てきぱきと行動できる子
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- テレビの時間をコントロールする
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- 遊びに熱中できる子どもは伸びていける
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- 小学校低学年の場合
- 低学年の勉強は、遊びの延長線にあります。生活のリズムを整え、しっかり遊べる子に!
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- さわって、見て、とことん遊ぶ
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- 子どもに聞く 勉強と遊びの両立
- 学校では、三年生までは外遊び、四年生からは室内でおしゃべり。お家ではゲーム。
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- 「勉強しなさい」と言われなくても できる子は、切り替え上手
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- やるべきことは短時間で片付けること
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- TV、TVゲームとの闘いだ
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- 勉強の躾・遊びの躾
- 親同士の連携を取って躾けましょう
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- 勉強せぬ者は、遊ぶべからず
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- 躾は、大人が趣意説明をきちんとすることです。
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- 一日一度は正座させる
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- 学習の躾…習慣づけが一番大事。親の行動も環境のうち。
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- 時間を決め、それを守らせることが大切
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- 受験直前、あの子の必勝法
- 単純ミスを無くす「見直し」は具体的にどうするのかが分かると子どもは伸びる。
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- 受験の際、あの子はこのように過ごしていた。学校で日々楽しみを見付けていた。
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- ミニ特集 保護者の本音・教師の本音
- 保護者ネットワークで本音を語り、子どものための活動を推進しよう
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- お父さん保護者の本音
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- 子どもたちの未来のために
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- どうしたらよいの? 保護者も悩んでいます
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- 日々の会話といった細々な出来事の積み重ねの中で教育力はチェックされます
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- 子どものことをたくさん話したい。
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- 今月の名言・格言・ことわざ (第24回)
- 笑う門には福来たる
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- 向山編集長が語る「今月の名言・格言・ことわざ」 (第24回)
- 笑う門には福来たる
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- 〜教室で「できない、できない」とすぐ叫ぶ子に言っていたこと〜
- 編集前記
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- 子どもTOSSデーのドラマ
- 島根/喜びと満足感いっぱいの子どもTOSSデー
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- 岩手/また参加します。楽しみにしています。
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- 我が家のお手伝い
- 幼児・低学年/毎日のお手伝いが学習場面に活かされている
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- 高学年・中学/手伝いの目的と本人の自覚を大切にしていく
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- 親子で楽しむあそび 年中行事
- 春来!さあ、外であそぼう!
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- 今月の躾
- 挨拶の習慣は家庭教育の物差しになる
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- 我が家の食卓
- 家族が一緒の空間をつくる。親が積極的に聞く。
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- 全国縦断! 五色百人一首大会のドラマ
- 子どもが変わる!クラスが変わる!保護者が変わる!
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- つぶやきに見る子どもの成長
- つぶやきに学ぶ
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- 〜負うた子に教えられる・幼児にとっての母と先生〜
- シングルエイジ時代(0〜9歳)教育のポイント
- インタビュー日記で書きの土台を作ろう!
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- 家庭教育の創造
- 家庭でできる規範づくり
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- 親子で楽しむ絵手紙
- 何もかもが新しくなる春だから希望あふれる春を描こう。
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- SOS 子ども・親が電話相談をする時
- 離婚したいが……
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- 保健室から1ページ
- ぜん息の子どもは十年間で倍増!「自分の命は自分で守る」子どもの逞しさに学ぶ
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- こんなときどうする?平山先生!
- 医療機関に繋げるよい方法は?/個人記録を保護者に見せてよいの?
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- キッチンからのメッセージ
- 体と食事と栄養と―なぜケーキだけではいけないの?―
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- 子どものためのマネーレッスン
- お金に好かれるためのコツは、結局のところ「みんなに好かれる」ことと同じです。
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- ニート・フリーターにならないためのキャリア教育
- 勤労意欲は幼児期からの積み重ね
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- 英語での対話練習こそが英会話を上達させる
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- 最前線・インターネット教育
- グーグルアース(Google Earth)の「Sky機能」で宇宙の不思議を知る
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- 実物子どもの自学ノート
- 「イラスト」でまとめる「自学ノート」
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- 虫大好き!虫博士の物知り話
- 家にチョウを呼ぼう!?
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- 図書館へ行こう
- 日本の昔話・ふるさとの歌に親しもう。
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- 親子で挑戦ペーパーチャレラン
- 計算迷路チャレランA・B
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- 公園へ出発!!遊具は素晴らしい動きを引き出します
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- 小学校教師がおすすめする家庭学習の仕方
- 「真似」て「学」んで「広がる」家庭学習
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- 中学校教師がおすすめする家庭学習の仕方
- 「基本文」を身につけ、英作文力をつける
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- あなたの子どもいじめられていませんか?
- 子どもの自殺ほど悲しく辛いことはない
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- 子どもを守る今どきの安全教育
- 事故の萌芽は「ある」ことを前提にしないと見つからない
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遊びも勉強もOK―集中する場面づくりのヒント
三つ子の魂百まで
本誌編集長 向山洋一
日本教育技術学会会長、千葉大学非常勤講師。無料の世界最大の教育情報サイト、インターネットランド主宰。TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表。
全国の小学校で「一年生プロブレム」という問題が発生して十年以上がたった。
私が教師になった時、入学式は厳粛だった。シーンとしていた。
ところが最近では、「静かに席にすわっていられない新入生」が目立つようになった。
入学式の途中で、席を立って走りまわる。うしろを向いて母親に大声でよびかける。床の上に寝ころぶ子もいる。
どこの小学校でも見られる光景だ。
この子たちは、教室でも席につかない。歩きまわる。
問題を示すと「いやだ」「やりたくない」と大声をだす。まわりの子にちょっかいを出して、けんかになる子もいる。
「やんちゃな子」は昔もいた。しかし、このような「訳の分からない子」はいなかった。
このような状態を「教師の責任」「学校の責任」として追求する親もいるが、それは見当違いだ。
六歳までの家庭での教育に、ぬけていたことがあるのである。
「三つ子の魂、百まで」といわれるように、「三歳までの教育」は、極めて大切だ。
この時期に「すわる席」「自分の茶わん」「遊びの順番」などを通して、「生きていく上での秩序、きまり」を身につけていく。
ここで、親の役目は「やるべき行為を、ゆっくりと、何度も見せてあげる」ことだ。
じっと見ている子どもの前で、「スローモーションのようにゆっくりと手本を見せる」ことだ。口で説明しないことだ。口で説明するのが多いほど、子どもは分からなくなる。
「叱る」のは厳禁だ。「やり方が分からない」から、「子どもはできない」のである。叱るのは無意味だ。
三歳まで、このように育った子は、一年生プロブレムはおこさない。
もし、三歳までの育て方が、まずかったとしても、チャンスはある。
四歳から六歳にかけて「熱中して二時間、三時間以上の作業をすることが一回でもあれば」回復する。
ビーズを通す、洗濯物をたたむ、折り紙、何でもいい。
熱中してとりくむことを子どもが見つけ、それをやらせれば、子どもは大きく成長する。
たった一回を親が見のがさねばいい。
幼児期に大事なことを学ばなかった子は、「熱中する」ことが極めて少なく「善悪の判断」がよくできないという欠点を持ち、それが続くことが多い。
小学生になってもなお同じである。
「やり方」を「ゆっくりと見せてやる」ことである。
すばらしい教師は、教室でそのことをしている。
『幼児期には2度チャンスがある』(相良敦子著、講談社)を、すべての親にすすめる。
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