- 特集 集まれ!わり算・とび箱が苦手な子―親子で参加しませんか!子どもTOSSデー
- 親が最も注意すべきことは、「学校の授業で教科書をきちんと教えているかどうか」です。教科書を教えていない教師がいっぱいいます。
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- 成功体験―とび箱が跳べた
- 一五〇人を30分で跳ばせる向山型とび箱指導
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- すてきな絵が描けた
- 子どもTOSSデーで酒井式絵画指導法を学んで
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- 計算のやり方が分かった
- 長丘幼稚園での開催!最高の応援団結成へ
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- びっくりした理科実験
- 子どもも親も熱中!理科日本一の先生がオススメするヒイラギの葉の「葉脈しおり」づくり
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- 最先端インターネット活用の授業
- 子どもが生き生きと活躍する子どもTOSSデー
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- 最先端小学校英語の授業
- 成功体験がいっぱい「英語で学ぼう教室」
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- 五色百人一首の講座
- 初めてでも安心、にっこり楽しい五色百人一首講座
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- 我が県の子どもTOSSデーのドラマ
- 【秋田】どんな子も参加でき、「楽しい」を合言葉に
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- 【福島】「勉強が嫌い」と悩む子、それを見て悩む親。県境から二時間かけて参加した親子が笑った。
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- 【長野】「勉強って楽しいな」―親子で勉強の楽しさを体感!
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- 【兵庫】不登校の子どもが初めてとび箱が跳べて、保護者は涙!涙!夏休み宿題解消講座で子どもも保護者も大喜び!
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- 【和歌山】人のつながりが事をなす
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- 【福岡】幼小連携から各地への拡大
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- 【岡山】絵画教室、勉強のやり方、保護者講座と内容盛りだくさん!
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- 感動の名場面
- 二つの「ありがとうございました」
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- 「跳べた!」「楽しい!」「またやりたい!」達成感、成功感を味わった最高の笑顔
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- やる気がなかった子が最後は「ありがとうございました」と言いにきました。
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- 保護者の感想
- 「今日の先生方に当たるのは、宝くじに当たるのより難しいと思いました」
- 体験・感動は、子どもだけがしたのではなかった!
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- 子どもの力を伸ばすきっかけになった一日
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- 「ありがとうございました」の声に、ただただ感謝
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- 教師の準備・裏話
- どれもやりがいがあり、楽しかった
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- 参加者全員に成功体験を味わってもらうために
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- わが子が喜んだ子どもTOSSデー
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- 一番頭を使ったこと
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- ミニ特集 逆上がりができない子の指導法
- 指導補助教具、くるりんベルト
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- 「もとになる動き」と「くるりんベルト」を使って
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- 鉄棒くるりんベルトを使用した感覚作り
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- 物・指示で変わる逆上がりの指導
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- 「逆上がり」という困難な壁を突破した喜び、達成感が子どもを変えた
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- 意欲をもって練習し、それを持続させることが大切です
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- 今月の名言・格言・ことわざ (第2回)
- 二兎追うものは一兎をも得ず
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- 向山編集長が語る「今月の名言・格言・ことわざ」 (第2回)
- 二兎追うものは一兎をも得ず
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- 〜「一時に一事」は指導するときの最も大事な原則です。〜
- 編集前記
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- 子どもTOSSデー全国事務局から
- 勉強ってこんなに楽しい。
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- 全国各地にTOSS式子ども地域教室を!
- 「土曜ふれあいスクール」が開かれるまで
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- 幼児のドラマ、小1のドラマ、小2のドラマ
- 幼児/着替えとの格闘
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- 小1/「先生、おれがやったるわ」
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- 小2/難しい七の段で初めての一発合格
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- 小3のドラマ、小4のドラマ、小5のドラマ、小6のドラマ
- 小3/お金では買えない絆を作ったAさん
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- 小4/漢字テスト満点でAくんが変わった
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- 小5/とび箱を跳べたA子が変わった
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- 小6/A子の行動がクラスの子たちを変えていった
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- 礼法専門家から見た子どもたちの立ち居振る舞い
- けがれのない、純真無垢な子どもの心
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- 子どもさんは私の教師
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- つぶやきに見る子どもの成長
- つぶやきに学ぶ
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- 〜負うた子に教えられる・怒るより大事なこと〜
- シングルエイジ時代(0〜9歳)教育のポイント
- 過程を見せることが忘れ物をなくす
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- PTA会長奮戦記
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- 誘拐が心配(2)
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- 携帯電話の不安は、幼い頃のテレビ・ゲームから!?
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- こんなときどうする?平山先生!
- 忘れ物が多くて困っている/注意力が散漫
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- 子育て日本の教育「貝原益軒・細井平洲・森信三」
- 江戸時代発「読書のすすめ」
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- 赤信号は進め?!
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- 食育・親子で楽しく・ここがポイント
- 箸の持ち方をクイズとゲームで楽しく
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- キャリア教育のポイント
- 「フリーター・ニートになる前に受けたい授業」参観記(1)
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- 数字で見る子どもの姿
- ご褒美の教育的効果は?
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- 中学から見た基礎基本
- ノートを使う。すぐれた教材を使う。そして学力を高める。
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- 教師・読者座談会 (第14回)
- 有村学級のみなさんと教育について様々なことをお話しました。
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- 親子で挑戦ペーパーチャレラン
- たて・よこ・ななめチャレラン
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- 親子でたいそう
- 動物に変身!ゾウ、ワニ、ライオン、そして次は…
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- 親子で漢字文化ワーク (第14回)
- 神谷先生・辻野先生の漢字文化教室
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- ライフスキル教育
- NHKで放映された「火の鳥」の授業
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- 最前線・英語教育
- 作文道場:5分英作文指導で書く力をつける
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- 最前線・インターネット教育
- 教師のボランティアで成り立っているサイト。日々進化しています。
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- 校長が語るこれからの学校教育
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集まれ!わり算・とび箱が苦手な子―親子で参加しませんか!子どもTOSSデー―
親が最も注意すべきことは「学校の授業で教科書をきちんと教えているかどうか」です。教科書を教えていない教師がいっぱいいます。
向山洋一
本誌編集長/日本教育技術学会会長/千葉大学非常勤講師
無料の世界最大の教育情報サイト、インターネットランド主宰
TOSS(会員1万名の教師の研究団体)代表
「算数ができない」ということで悩んでいる保護者がたくさんいます。
原因は、粗くいって三つあります。
第一は「子どもが理解する能力」が低い場合です。
三十人学級で、一人か二人というところでしょう。
第二は「幼ない時から、自由放任で育てたため、学習のしかた、学習への態度が著しく欠けている」場合です。
テレビ・ゲームが一日に三時間以上、が分かりやすい基準です。もしも、一日に五時間以上であれば、間違いなくそうなると断定できるほどです。
第三は「教師が、授業をきちんとしていない場合」です。
以上の三つの場合、どれも対策の方法があります。
「算数のできない状態」を「学校でやる市販テスト」で考えてみます。
「市販テスト」とは、専門の教材会社が作った教材です。
「力のある教師グループ」が執筆し、編集者と何度も何度も検討した教材です。
全国には小学校で七社ぐらいの教材会社がありますが、どの会社のテストでも、一応、安心してつかえます。
教師個人が作るテストがありますが、小学校の場合は、あまり感心できません。
それは、教材の質があまりにも低いからです。間違いがある場合も少なくありません。
マスコミでは「手作りのテストがいい」という論調がありますが、私が目を通した「教師が作ったテスト」(全国で三百例ほど見ました)で、「良かったテスト」は、一例もありませんでした。「まあ、まあのテスト」も一例もありませんでした。
「これは、ひどい」と思うテストが九割を越えます。
小学校で「自作テスト」を作る先生の熱意はかいますが、結果はひどいのです。
またS県のように「退職校長会」の作ったテスト、A県のように組合の作ったテストもありますが、どれも「全国水準」から十年は遅れているテストです。
ですから、小学校の場合は、全国規模の教材会社の作った市販テストを基準にして考えます。
TOSSの教師のクラスでは「学級平均九十点以上」が、一つの目やすです。
平均点が九十点を越えるというのは、クラスの半分以上が百点、残りのほとんどが九十点前後、クラスで一番できない子が、七、八十点という感じです。
最初は、クラス平均七十点前後から始まって、半年ぐらいでこのようになります。
クラス平均七十点というと、九十点以上がクラスで五、六人。ほとんどの子が七、八十点で、五点、十点をとる子が十人近くいるという感じです。
「算数ができない子」が、クラスに十人近くくいるわけですが、教師は「家庭の責任、子どもの責任」と考えています。
これは、完全に教師の責任なのです。
同じ子どもを、TOSSの教師が担任すれば、平均九十点以上になるのですから。
なぜ、こうなるのでしょう。
それは「算数の問題解決学習」といわれる指導法に原因があります。
文部省の算数教科調査官だった人が始めた方法で、「指導主事」「算数専門の校長」「附属小学校教官」などを中心に広まっています。
その汚染率は、算数を熱心にやる学校では、日本全体で七〇パーセントになると思えます。
市・町・村によっては、「市ぐるみ全部そうだ」という所もあります。それも、かなりの数です。
「算数の問題解決学習法」とは、どんな方法でしょうか。
次のような方法ですが、授業参観で見た方も多いと思います。
一 教師が、文章題を大きな画用紙に書いて、黒板に貼ります。
二 十五分か二十分、子どもは、静かに考えます。
(できる子は一分で終わるし、できない子は机につっぷしてしまいます。そこで、教師は、できない子にヒントを与え、できる子に他の方法をやるように言います。
しかし、できない子はボーとしています)
三 四、五人の気がきいた子が、黒板の前で解き方を説明します。
四 教師が、長々と解釈を加えて、授業時間が大幅に伸びて終了します。
このような授業で、一時間に一問を長々とやります。たまに、もう一問つけ加えることもあります。
重要なのは、次の点です。
一、教科書を使わない
二、教科書の練習問題は、宿題にされる
三、計算スキル、計算ドリルも宿題にされる
つまり、子どもは、学校で、教科書を習っていないのです。
分らなくて、当然です。
分るのは、塾に行っている子です。
教科書の練習問題、スキル・ドリルも宿題に出されます。
やってくるのは、塾に行っていた分っている子。
まん中の子は「やってきたり、忘れたり」します。
「分らない子」は、やりようがないので、「宿題忘れ」です。テストの結果は悲惨です。「算数のできない子」のほとんどは、教科書を教わっていないのです。
親が「うちの子は」と調べるのは簡単です。
子どもの「算数ノート」を調べればいいのです。
「教科書の問題が一問残らずノートに書いてある」なら安心です。
「ノートがきれい」「ノートがゆったりしている」なら申し分ありません。
TOSSの教師が教えると、教科書の問題をきちんとやるだけで、一年間に六、七冊のノートを使います。
教科書の問題の半分も書いてなければ、「算数落ちこぼれ」になるのは当然です。
この場合、担任に「教科書をきちんとやって下さい」と強く申し出るべきです。
学校教育法で、教科書を使わなくてはならないと定められているのです。
「プリントに、教科書の問題をやっているから大丈夫」と言う人もいますが、嘘です。
ちょっぴりやっているだけです。
国語でも同じく、学校で教えないで漢字を宿題にしている学校、地域がいっぱいあります。
いうまでもなく「計算」や「漢字」は、学校で、授業で教えるべきことなのです。
教師の中には「計算、漢字は家で学べます」と、公言しているひどい人もけっこういるのです。
こうした教師のひどいやり方は、子どもでは対応できません。親が守ってやるべきです。
担任に言って駄目なら校長へ訴えます。
それでも駄目なら、教育委員会に訴えます。
それでも駄目なら、議員さんに、議会で質問してもらいます。
ここまでやれば、直ります。
もう一度いいますが、「算数で教科書を教えない」「ほとんど使わない」教師はいっぱいいます。
「プリント学習」をしている教師の多くはそうです。
そのために「できない子」になっている小学生が、いっぱいいます。
原因のうち「第三の原因」についてくわしく述べました。これが、最も大切だからです。
教師がどのような授業をしているか、ということが一番大事なことであるのは、学校教育において当然のことです。
もう一つ、百マス計算は「できない子」にとって害が大きすぎます。できる子にもマイナス面が多すぎます。
小学生の時、百マス計算で苦しめられ、算数が大嫌いだった子がいます。中学で、「百マス計算でない勉強もあるんだ」ということで、数学好きになりました。
県下の一流高校に入り、有名国立大学に進学しました。
百マス計算をやっている人は、即座に止めることをおすすめします。
普通の「計算」を百問やる方が、まだましです。
計算がはやくなった子が一流大学に入るのなら、「ソロバン塾」に行ってた子は、全員一流大学に入ったはずです。
そんなこと、ありましたか?
全く、関係ありませんでした。
私の実感では、軽度発達障害の子を含めてほとんどの子に、算数テストで満点をとらせられると思っています。
授業時間だけでできます。
放課後勉強、個別指導、授業の延長も全くなしでできます。
教科書をリズムよく、テンポよく教えれば大丈夫なのです。
でも、上手にできるためには、三年ほどの修業が必要です。
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