- 特集 子どもの発達段階に応じた「国語・算数(数学)」指導
- 特集について
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- 論説
- 「言語機能アセスメント」から学ぶ国語の系統性と指導
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- 知的障害のある児童生徒の算数・数学科の指導について〜「自立と社会参加」をめざして〜
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- 実践
- 特別支援学校〈国語〉
- 文章理解に困難のある子どもに対する読解指導〜「認知」に焦点をあてた国語科の授業づくり〜
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- おもしろ作文づくり」で楽しく文章表現力をアップ!
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- 生徒の気持ちを引き出す作文指導
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- 特別支援学級〈国語・言語領域〉
- 伝えよう 自分の気持ち〜交通安全パレードを成功させよう〜
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- 特別支援学級〈国語〉
- パソコンのフリーソフトを活用した漢字学習
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- 特別支援学校〈算数〉
- 手指の操作を通して、数を学ぼう!
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- 特別支援学校〈数学〉
- 先生の言っていることがわかったよ! この問題はこうすれば答えが出てくるよ!
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- 社会生活で役立つ数学〜『割り勘』についての学習〜
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- 特別支援学級〈算数〉
- 子どもに応じたサポート計算法〜たし算・ひき算・かけ算・わり算のつまづきへの対応〜
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- 楽しみながら数の学習をしよう
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- 特別支援学級〈数学〉
- 「数学」の指導を生活につなぐ教科間の連携〜お弁当を作ろう〜
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- ことばやかずを楽しく学ぶ簡単手作り教材 (第9回)
- 〈ペットボトル積み〉どちらが高く積めるかな?
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- 授業がはずむ「おすすめアイテム」 (第76回)
- ぶんぼうぐ探検隊2!アイデア文具み〜つけた
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- 提言
- 知的障害のある人たちのその後
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- アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
- 1本の線でできる個別の支援
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- あわあわ いいかおり〜【高等部】重度・重複障がい生徒への感覚統合〜
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- 授業を面白くする手づくりグッズ
- シンプルさとわかりやすさで「bo-symbol」
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- 壁に投影した画面を直接触ってパソコンを操作する工夫〜どこでもタッチパネル〜
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- 子ども生き生き・学習活動
- 【国語】「共に学ぶ」学習場面の工夫
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- 【算数・数学】コンピュータで楽しく歌遊び
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- 【音楽】タイミングを合わせて美しいハーモニーを奏でよう〜『ふるさと』の和音奏に挑戦〜
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- 【造形】一人一人のもてる力を結集して作りあげた『みんなのうみ』
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- 【運動】ボールを使った運動「いろいろ球・玉入れリレー」
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- 【自立活動】「くり抜きカード」のわかりやすさ
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- コーディネーター便り (第21回)
- 特別支援学級からの発信するキャリア教育〜豊かな生活をささえるために〜
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- わが校が取り組む交流・共同学習 (第3回)
- お互いに尊重し合い、成長していける環境作り
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- トピックス (第21回)
- 「特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議」の審議経過報告 (H22.3.24)の概要、並びに障害者制度改革推進会議の動向等について
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- フォトライブ「授業」Part19/広島県立広島北特別支援学校 (第3回)
- 小学部/生活単元学習「くらし(買い物学習)」 強きを助けつつ、弱きをくじかない授業づくり(3)
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- 障害のある人たちの卒業後の自立を支える (第3回)
- 日常生活で課題の多い生徒の支援
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- 情報機器のなるほど活用術 (第21回)
- コンビニがマイオフィスに
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- 発達障害の子どもたちの社会性を育てるために (第3回)
- 学級全体の「社会性」を育てる
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- 漢字に苦手意識をもっている子どもへの支援 (第3回)
- 通常の学級での漢字の「読み」の指導を通して
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- 自閉症の子どもの算数指導 (第9回)
- 筆算の指導〜タイルと付箋紙を用いて〜
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- 【小学部低学年】文字・かずの指導のポイント 発達支援と教材・教具 (第3回)
- 文字や数の基礎に何があるのか(1)
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- 〜数の学習の前提となるもの〜
- 発達障害の子どもを中心とした医療と教育の真の連携 (第3回)
- ADHDをもつ子どものためのサマートリートメントプログラム
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- 編集後記
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特集について 子どもの発達段階に応じた「国語・算数(数学)」指導
知的障害特別支援学校の各教科の考え方は,知的障害のある児童生徒の特徴を踏まえ,児童生徒が自立し社会参加するための必要な知識や技能,態度などを身につけることを重視して各教科等の目標と内容等が示されています。
この各教科の内容は,通常の教育の各教科のそれとは異なり,子どもの生活や経験のまとまりを重視しているために,通常の教育では当然,国語や算数(数学)の内容であるものが「生活」の内容として位置づけられる等しています。また,各教科内での領域を十分に考慮し,その内容構成の程度に応じて弾力的に考え指導することが可能であったり,「生活」や国語・算数(数学)といった教科中心の指導という授業形態よりは,教科や領域を統合した授業が多いという特徴もあります。
今回の知的障害のある児童生徒に対する学習指導要領改訂では,社会の変化や児童生徒の実態の多様化等に応じた指導をより充実することや,具体的な指導内容を設定しやすくする観点から,各教科の目標及び内容等の見直しが行われています。したがって,知的障害のある児童生徒の各教科の指導については,知的障害の状態や特性等を十分考慮し,子どもの発達段階に応じつつ,授業形態や指導の工夫が求められるところです。特別支援学校小学部学習指導要領では,知的障害のある子どもに対する各教科(生活,国語,算数,音楽,図画工作,体育)の内容については,1段階から3段階へのステップにあわせた記述があります。
本号の特集は,国語や算数(数学)などの教科としての内容を検討しつつ,子どもの発達段階にあわせた指導をどのようにつくっていくのがよいのかについて,知的障害特別支援学校の実践事例を取り上げました。
また,小・中学校の特別支援学級では,教員構成が,新規採用教員が増えるとともに,通常の学級担任の経験だけで特別支援学級の担任になるケースも稀ではなくなっているなど,大きく変わってきています。通常の学級の教科指導の各教科の内容とは異なる考え方に配慮しながら指導することが,今求められているとも言えます。それぞれの立場で「国語・算数(数学)」指導について考えるきっかけになれば幸いです。
「特別支援教育の実践情報」編集代表 東洋大学教授/宮ア 英憲
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