自閉症教育の実践研究 2006年7月号
2号 不適切行動への支援と対応

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自閉症教育の実践研究 2006年7月号2号 不適切行動への支援と対応

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2006年6月27日
対象:
小・中・他
仕様:
B5判 64頁
状態:
絶版
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目次

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特集 不適切行動への支援と対応
特集について
上岡 一世
提言・不適切行動の原因と課題
支援者に求められる理解・配慮・支援
納富 恵子
実践事例
こだわり
朝の会ピタッと入ってピタッと着席〜物にこだわりがある子どもの事例〜
山口 美和
学習の順序や学校生活の流れにこだわる子どもの事例
木原 隆夫
パニック
指示や言葉が理解できずにパニックを起こす場合
長谷川 直子
場面の状況が納得できずパニックになる子どもの事例
森脇 泉
自傷
腕や手を噛む子どもの事例〜情緒の安定を目指した自立活動の実践〜
清岡 奈津子
床に頭を打ちつけたり(あざができるほど)顔を叩いてしまう子に対する支援
菅原 弘
他害
特定の人に対して他害をする子どもの事例〜家庭との連携が功を奏したF男の場合〜
河野 真知子
家事労働と行動目的を促し、生活リズムを作ることで他害を軽減した事例
玉井 由美子
常同行動
紙への常同行動を作業学習に生かしたM君
鈴木 康予
手をかざし、人やものにほとんど興味を示さない子どもの指導
槇場 政晴
多動・徘徊
いつも動き回り落ち着きのない子どもの事例
柴田 靖子
飛び出し行動の背景を考える
三小田 米華
偏食
家庭以外では食べ物を食べない子どもの事例
真鍋 晶美
奇声
大きな声により外界からの刺激を遮断しようとしていた生徒の事例
青木 洋子
子どもの作品
宮園 裕二
構造化のアイデア (第1回)
分かりやすい、動きやすい空間作り
有家 由佳子
〜構造化と指導者のかかわり〜
自閉症の子どもに効果的な教材・教具
認知発達を促す教材・教具の工夫
村上 寿美
自閉症の子どもに効果的な授業の工夫
マカトン法を用いた指導
水上 久照
学校と家庭の効果的な連携の実際
生徒の地域生活を豊かにするために保護者や関係機関と連携した取り組み
樋口 陽子
こんな余暇の利用の仕方がある
チャンチャン劇団〜個性をみがけば誰もが主役〜
神田 美栄子
こんなパソコンの利用の仕方がある
高等部・印刷作業班でのパソコンの活用
高市 幸造
こうすれば不適切行動は改善できる
無賃乗車の二人の例
青木 智春
実践研究
学習特性に応じた授業作りのあり方
渡邊 倫
何でも教育相談室
自閉症の子どもに対する教師や親の教育、指導の悩みに応えます
百田 信一
わが校の自閉症教育
課題意識を持ち、障害特性を理解することから
松本 健郎
本の紹介
『自閉症の子への「学び」支援』
上岡 一世
生きる力を身につける指導・支援 (第2回)
直接的な指導のための計画作り
渡部 匡隆
高機能自閉症の子どもへの対応法 (第2回)
「見本」がいるクラス
吉松 靖文
自閉症の子どもたちとのコミュニケーション改善法 (第2回)
音声コミュニケーション獲得に向けたアプローチ
肥後 祥治
企業で働く人たち (第2回)
明るく働き続ける〜充実した仕事と余暇〜
井上 信彦
自閉症の子どもを育てて (第2回)
こんな日が来るなんて!
伊藤 佐代子
就労を実現する自閉症教育 (第2回)
就労できない原因
上岡 一世
編集後記

特集について

不適切行動への支援と対応


自閉症の子どもの指導について先生方や親御さんと話していると,決まって話題になるのが不適切行動への支援法・対応法です。「同じ順序や同じ環境でしか適応できない。何とか変化に適応できるようにならないか」「パニックが起こると手がつけられない。ただじっと治まるのを待つ以外ないのか」「多動でいつも後を追いかけ回している。軽減する手だてはないものか」「気に入らないことがあると自傷をはじめ,ひどい時は思いきり壁に頭をぶつけ,ひやりとさせられる。どう対応すればよいか分からない」「毎日手をつねられて傷だらけである。じっと我慢すべきなのか」「バス停でバスを待つ間中,首を回しながらぴょんぴょん跳ねている。注意はするが一向に改善できない」「白ご飯は絶対に食べない。ふりかけか,のりが必要である。どうすれば食べられるようになるか」「急に奇声を発するので周りの人がびっくりする。その時々に注意をするのだが,だんだんひどくなっているような気がする」など,現場では先生方や親御さんが,その対応に苦慮している現状が浮かび上がってきます。

彼らの不適切行動は軽減するのが難しいのでしょうか。決してそうではありません。なぜ不適切行動が起こるのか,どういう時,場,状況で起こるのか,起こらないのはどういう時かなど,原因に応じた対策を考え,彼ら側に立った適切なアプローチをすれば軽減も可能ですし,実際に成果を上げている事例はたくさんあります。しかしながら,一方では,対応のまずさから不適切行動を増幅させているケースがたくさんあるのも事実です。

今回の特集では,学校や家庭で特に対応に苦慮しているという声が上がっている,こだわり,パニック,自傷,他害,常同行動,多動・徘徊,偏食,奇声を取り上げ,効果的な支援法・対応法について考えてみました。不適切行動は,子どもにより内容も質も強さも,また生起要因も違ってきますので,基本的には個々の実態に合わせて支援,対応を考えることが必要ですが,そのための多くのヒントは,今回取り上げた事例から得られるものと思います。

指導者が不適切行動にどれだけ適切に対応できるかどうかは,彼らの成長,発達にかなり影響を及ぼします。読者から,「不適切行動が軽減できた」「不適切行動が気にならなくなった」「彼らの不適切行動の原因が理解できだした」などという声が聞けるようになることを期待しています。

(上岡一世)

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