- 特集 「情緒を安定させる」効果的な指導の実際
- 特集について
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- 提言/「情緒を安定させる」効果的な指導とは
- 大人のパラダイムを疑ってみる
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- 実践事例
- 就学前の指導・支援
- 行動理解・特性理解の感度を上げる
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- 信頼を寄せる大人とのやり取りを通して育つ主体性
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- 小学校期の指導・支援
- 対人関係に大きなストレスを感じる子どもへの支援
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- 余暇活動から主体的に次の活動へ移るための支援
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- 朝の会で一日の見通しをもたせる
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- 中学校期の指導・支援
- 個別の学習で自信をつけ,安心感につなげる
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- 「心地よさ」と「伝え返し」を大切に
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- 「こんなときどうする?」〜イラストでトラブルを振り返り,『悪循環』を抜け出したA君〜
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- 高等学校期の指導・支援
- マッチ作り班で安定する自閉症生徒たち
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- 刺激に過敏な生徒に対する支援の一事例
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- Aさんが安心・安定して活動に取り組めるために
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- 成人期の指導・支援
- 重度知的障害者における自閉症者支援の実践
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- 視覚的な過敏とこだわりによって落ち着かなかった方への支援と日中活動の場のあり方
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- 自閉症者専門施設における情緒安定の取り組み
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- 子どもの作品
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- 構造化のアイデア (第12回)
- 主体的な活動を促す支援環境づくり@
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- 自閉症の子どもに効果的な教材・教具
- 目に見える,わかりやすいやりとりを大切にしよう!
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- 自閉症の子どもに効果的な授業の工夫
- M君の生活で使える数概念を楽しく身につけるための支援
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- 機能・般化する力を身につける指導・支援
- 自分から,自分で,めいっぱい活動に取り組むための状況づくり
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- 社会性を身につける指導・支援
- せんせい,「カタツムリ!」
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- 教育機器の効果的な活用
- 電子絵本を使った国語の学習
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- こうすれば不適切行動は改善できる
- 「代替行動」の設定と「STEP」支援による「適切な行動連鎖」の獲得
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- 実践研究
- 自閉症の子どもへの早期支援
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- 何でも教育相談室
- 高機能自閉症の生徒と学級担任への支援
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- わが校の自閉症教育
- 一人一人の理解の仕方と気持ちに合わせた情報提示の取り組み
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- 本の紹介
- 『自閉症の子どもたちの生活を支えるすぐに役立つ絵カード作成用データ集』
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- 子どもが生き生きと活動する支援・対応のコツ (第1回)
- 100%分かる環境設定と対応
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- コミュニケーション障害への効果的アプローチ (第1回)
- 関係語の理解の支援
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- 自立を実現する支援ツールの実際 (第1回)
- 確認・参照して自ら行動する力を養う
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- 企業で働く人たち (第13回)
- 母親と共に歩んできたAさんの9年間
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- 自閉症の子どもを育てて (第13回)
- はじける笑顔のために
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- 就労を実現する自閉症教育 (第13回)
- 子どもの願い・要求
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- 編集後記
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特集について
「情緒を安定させる」効果的な指導の実際
自閉症の子どもはどのような指導,支援,対応をすれば情緒が安定するのでしょうか。
これは自閉症の子どもに関わるすべての関係者が目指していることではないでしょうか。
特に日々彼らに直接関わっている教師や保護者は,このことを解決するためにさまざまな配慮や工夫をしています。
しかしながら現実は,彼らの情緒不安定に悩み,解決を見いだせないまま試行錯誤の日々を送っている指導者も多いと聞きます。自閉症の子どもの情緒を安定するのはむずかしいのでしょうか。自閉症だから情緒不安定になるのでしょうか。決してそうではないように思います。情緒不安定でなかなか学習活動に参加できにくかった子どもが,教師の適切な指導や支援,対応により情緒が安定し,学校でも家庭でも,また職場でも,なくてはならない,頼れる存在として,生き生きと活動できている人もいます。こうした事例を考えると,自閉症という障害が情緒を不安定にしているのではなく,関わり手の関わり方によって情緒の安定度が違ってくる,と言えます。自閉症という障害を理解した上で,関わり手が関わり方を検討,工夫することで,情緒は安定させることができるということです。
では,自閉症の障害を理解した,情緒を安定させる関わり方とはどういう取り組みをいうのでしょうか。
今回は情緒の安定に焦点を当て,その取り組みの実際を特集してみました。自閉症の子どもの情緒には発達の段階があり,年齢により情緒が安定しやすい時期とそうでない時期があります。前者は小学校5,6年生,後者は中学校2,3年生です。すべての子どもが小学校5,6年時に情緒が安定し,中学校2,3年時に情緒不安定になるかというと,必ずしもそうではありません。それまでに子どもが,どういう指導や支援,対応を受けてきたかによってかなり違ってきます。ただ,小学校5,6年生で情緒不安定だと中学校2,3年生でも情緒不安定で,小学校5,6年生で情緒が安定していると中学校2,3年生でも情緒が安定していることが多いようです。理想的にはそれぞれの年齢段階で情緒が安定し,主体的な学習活動が展開できることが何よりも重要だと言えます。
この特集では,就学前,小学校期,中学校期,高等学校期,成人期のすべての年代にわたって,情緒を安定させる,効果的な取り組みの実際についてまとめてみました。是非,それぞれの取り組みを参考にしていただき,一人でも多くの自閉症の子どもたちが,情緒が安定し,日々活動的な生活ができるようになればと願っております。
(上岡一世)
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- 明治図書