- 特集 苦手さのある子の学びを育む「合理的配慮」と「学級づくり」
- 特集について
- /
- 提言 新学習指導要領にみる「合理的配慮」と「学級づくり」
- /
- 解説 小・中学校等の各教科等の新学習指導要領解説に示された「学習過程において考えられる困難さに対する指導上の工夫の意図と手立て」
- /
- 実践 合理的配慮を可能にする学級づくり
- (1)小学校低学年
- 子どもたちが安心して学べる・過ごせる・楽しめる学級づくり
- /・
- (2)小学校高学年
- その子の目線で見てみると〜「わかる」と「かわる」〜
- /
- (3)小学校高学年
- 話を聞くことが苦手な子どもを学級づくりの安心で支援するアイデア
- /
- (4)中学校
- 生徒の自立・自律を育む指導
- /
- 実践 授業で行う合理的配慮のアイデア
- (1)小学校国語
- 算数での音読はスムーズなのに,国語の音読でつまずく子への支援
- /
- (2)小学校国語
- 「ぼくは勉強ができないんだ」と感じていた子への書く支援
- /
- (3)小学校算数
- 作図が苦手な子への教具支援
- /
- (4)小学校算数
- 数をイメージすることが苦手な子への学習支援
- /
- (5)小学校道徳
- 相手の気持ちを理解することが苦手な子への支援
- /
- (6)小学校
- 学習意欲がもてず,集団参加が難しい子への進路を見通した支援
- /
- (7)中学校数学
- 文章問題に取り組むことが苦手な子への視覚支援
- /
- (8)中学校英語
- 授業参加が難しい子への「こっそり」支援
- /
- (9)中学校
- 自信をなくした生徒への学習支援
- /
- ESSAY
- 可能性を信じる心
- /
- わたしの教室紹介★苦手さのある子も過ごしやすい環境づくり (第4回)
- スタジオを通級教室に【個別指導の部屋】/教室を通級教室に【グループ指導の部屋】
- /
- 発達障害の子どもに役立つ!ちょこっと支援の教材・教具 (第20回)
- 筆記具の持ち方でちょこっと支援
- /
- 特別支援教育ステップアップ講座 (第4回)
- 苦手さがある子の学びを深める合理的配慮を行うために指導者が心がけておきたいこと
- /
- S.E.N.S年次大会(プレ大会)開催報告in仙台
- 【特別寄稿】不登校と特別支援教育
- /
- S.E.N.S支部会紹介 (第4回)
- 北海道支部会
- /
- 長野支部会
- /
- 医療との連携 (第66回)
- 整理整頓が苦手,姿勢の崩れやすい,ケガしやすい子に対する支援
- /
- NEWSな視点 (第24回)
- 公認心理師試験
- /
- 若手教師のためのクラスマネジメント術 (第4回)
- 適切な支援を見極め,合理的配慮をどのように進めていけばよいでしょうか。
- /
- 「通級指導教室」の教育課程:自立活動の指導づくり (第4回)
- 社会的自立のために,般化を意識した「しごと」の学習
- /
- 高校の特別支援教育 (第4回)
- 【東京都立秋留台高等学校】キャリアを見据えた高校通級の実践事例
- /・
- 学びにくさのある子への学習支援の取り組み (第4回)
- (今回のテーマ)自分でできる!を目指して
- /
- 一度は手にしたい本
- 『友だち幻想 人と人との<つながり>を考える』(菅野 仁著)/『ヤングケアラー 介護を担う子ども・若者の現実』(澁谷 智子著)
- /
- SENS for S.E.N.S (第15回)
- S.E.N.Sになって
- (1)子どもを「知る」ことの大切さ
- /
- (2)子ども主体の学習支援を目指して
- /
- 特別支援教育士資格認定協会からのお知らせ
- 編集後記
- /
苦手さのある子の学びを育む「合理的配慮」と「学級づくり」
広島県廿日市市教育委員会/山田 充
「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(いわゆる「障害者差別解消法」)が平成28年4月1日に施行され,それ以後,「合理的配慮」がクローズアップされるようになりました。合理的配慮は,学校の設置者や学校が必要かつ適当な変更・調整を行うことであり,学校教育を受ける場合に個別に必要とされるものです。その状況に応じて,様々な対応が考えられます。
改訂された小学校・中学校の「新学習指導要領」(平成29年告示)では,それぞれの教科の解説において,教科の授業の中で,学びにくさをもった子どもたちへの支援方法が具体的に例示されるという画期的な内容となりました。例えば,『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 国語編』には「文章を目で追いながら音読することが困難な場合には,(中略)読む部分だけが見える自助具(スリット等)を活用することなどの配慮をする。」というように,「児童生徒の困難さ」,それに対する「指導上の工夫の意図」,そして「個に応じた手立て」が示されています。まさに授業を行う上での合理的配慮につながるものと考えられます。この記述は小学校だけでなく,中学校においても同様に示されています。
今回の特集では,新学習指導要領解説の各教科編の指導計画作成上の配慮事項の中で示された,授業における配慮をさらにふくらませ,効果的な合理的配慮の例を紹介することにより,様々な支援を必要としている子どもたちへの具体的な支援方法を探っていきたいと考えました。
さらに,授業や学級での合理的配慮を可能にしていくためには,もう一つ大きな取り組みが必要になります。それは,「学級づくり」です。合理的配慮は,支援の必要な特定の子どもに対して,みんなと違う取り組みを提示していくことに他なりません。ですからその時,「なんで,あいつだけ……」というような言葉が一言でも,クラスの中で発せられたなら,合理的配慮は成立しないのです。支援を必要とする子どもたちが,クラスの他の子どもたちの視線に耐えかねて,合理的配慮を拒否せざるをえないような状態になってしまえば,その子どもにふさわしい支援の実行が難しくなってしまいます。学級づくりを合理的配慮や特別支援教育の視点で語ることは,非常に重要な視点であると考えられます。そこで,今回の特集では,学級づくりにも焦点をあて,合理的配慮を可能とする学級づくりとはどのようなものなのかを,提案いただけたらと思いました。
算数科におけるユニバーサルデザインの授業づくりを模索しており,参考にするために本書を購入してよかった。
先生の人手不足など もあり どうにか この本の様に支援や理解が広がるとよいのにと思っています。
ASDのパニックや、やる事に参加しないのは、本人が悪いのではなく、見通し不全や 事前連絡のない事などによる事もあるので 誤解の無いようにと思いました。支援の方法で 解決する事が書かれてあり良かったと思います。
学校へ本書を持参して 担任の先生と 今後の支援方法など 相談したいと思います。ありがとうございました。