算数教科書教え方教室 2015年2月号
向山型算数の基本ワード指導事典

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算数教科書教え方教室 2015年2月号向山型算数の基本ワード指導事典

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2015年1月9日
対象:
小学校
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 向山型算数の基本ワード指導事典
〈巻頭特集論文〉基本ワード:システム
一流のプロが組み立てるシステムは様々な分野で共通する
谷 和樹
基本ワード:基本型/例題・類題・練習問題
例題で基本型と唱え方を教えることで、練習問題指導がスムーズに進む
上木 信弘
基本ワード:助走問題/「写すのもお勉強」
子どもを巻き込む助走問題&できるようにするための「写すのもお勉強」
戸村 隆之
基本ワード:ミニ定規/消しゴムで消さない
美しいノートに欠かせないミニ定規と「×」
山田 恵子
基本ワード:向山型赤鉛筆指導/補助計算
できない子を救う「向山型赤鉛筆指導」と「補助計算」
寺田 真紀子
基本ワード:教科書チェック/毎時間全員のノートを見る
子どもに力を定着させる2つのチェック
岩田 史朗
基本ワード:列をつくらせない/黒板8等分
「空白の時間」をつくらない手立て
高野 久昭
基本ワード:「とっても簡単だ」/「次に,先生何と言うと思いますか」
授業を通して「見通す力」をつけさせる
松本 菜月
基本ワード:百玉そろばん/かけ算九九尺
世界に誇る日本の伝統教具「百玉そろばん」 子どもがすぐにわかる、熱中する「かけ算九九教材」
井田 惠
基本ワード:さくらんぼ計算/ひと目でわかる図
頭の中の考えを視覚化する! さくらんぼ計算・ひと目でわかる図
岩井 俊樹
基本ワード:リズムとテンポ/点でなく線で教える
向山型算数の生命線「リズム・テンポ・線」
馬場 慶典
基本ワード:言葉を削る/もう一歩の詰め
「言葉を削る」のは授業にリズムとテンポを生み出すためだ。そのために必要なことは何か。「もう一歩の詰め」とは子どもの考えをゆさぶることだ
小貫 義智
基本ワード:文章題の原則/計算スキル
指導のシステムを身につけ、すべての子どもに成功体験を!
小峯 学
基本ワード:難問1問選択システム/体力派の解き方
子どもが挑戦したくなるシステムをつくる
島村 雄次郎
ミニ特集 向山洋一論文審査&介入授業 足が震えて教師開眼
プロ教師の声とはいかなるものか
河野 健一
「知っている」と「使いこなす」は違う。未熟な技量に気づかされた
根津 盛吾
1分もやれなかった模擬授業のコメントが,現在も影響し続けている!
小松 裕明
「稽古」をつけていただいた介入授業
根本 直樹
向山氏の介入に値する授業をつくることが目標
越智 鈴穂
挑戦し続けることで,自らを高めることができる
松本 一樹
表紙のイラスト (第47回)
問題:白い三角形の面積を求めましょう。
木村 重夫
グラビア
学びがギュっとてんこ盛り―向山学級VTR!高段者Q&A!模擬授業に挑戦!―
林 健広
〜向山型算数セミナーIN福岡 2014.11.3〜
マンガ向山型算数教室 (第11回)
ICT授業の決定版!TOSSランド
河田 孝文大貝 優希
イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第23回)
2問目で○をつける教師とそうでない教師の教室
井手本 美紀
巻頭論文 算数授業へのこだわり
算数の授業で大切なこと
向山 洋一
教えてほめて算数好きを急増させる学年別教科書の教え方 (第10回)
1年「ずをつかってかんがえよう(前半)」
木 順一
1年「ずをつかってかんがえよう(後半)」
今井 将義
2年「図をつかって考えよう(前半)」
高見澤 信介
2年「図をつかって考えよう(後半)」
山崎 風
3年「重さのくらべ方」
恩田 真希
3年「はかりの使い方」
村野 聡
4年「直方体と立方体」
岩田 貴典
4年「位置の表し方」
岡田 悠亮
5年「分数のかけ算」
佐藤 貴子
5年「分数のわり算」
笠井 美香
6年「算数のまとめ 数と計算」
澤田 英一
6年「算数のまとめ 量と測定」
稲田 好子
算数授業力UP奮戦記 (第11回)
研究授業で授業力をあげる3つのポイント
林 健広
〜媚びない。恐れない。事実をもとに主張する〜
奇跡の向山実践を追う (第11回)
子どもの圧倒的な支持!向山型算数の板書
石坂 陽
算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第183回)
学年最後,まとめの問題で最後のチェックを!そして,指導を!
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第185回)
「さくらんぼ計算」の源流
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第179回)
「計算のしかたを説明しよう」選び抜かれた向山型算数パーツで授業を構成する(1)
赤石 賢司
甲本が斬る!授業力“有段”への道 (第11回)
校内で力量を向上させる。自分が悔しい思いをした数だけ上達できる
甲本 卓司
河田が創る!“指導法の工夫”で平均90点突破 (第11回)
教科書にないスキルは教師が教える
河田 孝文
発達障害への林ドクター教育コーチ!ここが気になる学校の指導Q&A (第71回)
“めあて”と“ふりかえり”は学力アップにつながるのか
平中 健也林 隆
<子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第59回)
低学年/「三角形をさがせチャレラン」
岩本 友子
中学年/「三角形を探して点数ゲットチャレラン」
竹田 博之
高学年/「トライアングルミステリーチャレラン」三角形チャレラン(上級)
西脇 亮
教室・サークルからの発信
特別支援の算数授業 (第11回)
平均98.8点の3つのポイント
小野 隆行
算数教材ユースウェア (第11回)
数の概念の獲得に時間のかかる子を救う教材教具 二十玉そろばん、百玉そろばん、子ども百玉そろばんスキル!
本間 尚子
サークルで教師修業 (第11回)
サークルがあったから,今の自分がある
梅沢 貴史
新型学級崩壊への対応 (第11回)
授業時間でこそ,子どもが成長する
根本 直樹
子どものつまずき分析 (第11回)
わり算の筆算
横崎 邦子
〜向山型の補助計算を書かせる指導でどの子もできる!〜
子どもが熱中した算数 (第11回)
シンプルに授業を組み立てるから子どもが熱中する
松島 博昭
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第71回)
毎日の励ましこそが子どもを育てる
奥田 嚴文
すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第47回)
穴埋め算と小町算
江口 儀彦
プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第23回)
キーワード「順思考と逆思考」
板倉 弘幸
向山型算数を知る前と後―子どもの事実と教師の手応え!
基本型を徹底し,平均点94.6点
秋山 良介
TTでも子どもを変えることができる
濱渦 明俊
向山型算数セミナー
福岡セミナー盛況
板倉 弘幸
TOSS最新情報
赤石 賢司
算数教室最前線 (第11回)
県作成算数プリントにTOSSの力あり!
板倉 弘幸
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
「子ども算数検定」に挑戦! (第23回)
2月
木村 重夫

<巻頭論文>算数授業へのこだわり 算数の授業で大切なこと

/向山 洋一


 算数の授業について大切なことを次のように書いた。大切なので,修正して紹介する。


1.教師の指示に対して質問が多く出たとき

 教師の指示に質問が出るというのは,指示内容があやふやだからだ。

 例えば,「教科書53ページを開きなさい」なら質問は出ない。もっとも,それでも「どこを開けるの」と聞く子がいるが,「先生は,10秒前に言いました」と,はっきり返せばいい。

 ところが,「昨日やったところを開けなさい」という指示だと,わからない子が出てくる。教師は「わかっているはずでしょう」などというが,それは無理だ。

 これは,教師のほうが悪い。

 指示は,明確のうえにも明確にしなくてはならない。

 だから,「長い指示」は,基本的に駄目なのだ。「長くしゃべる教師」のクラスが荒れるのは当然のことなのである。


2.子どもが集中してないとき,ダラダラしているとき

 これは,すべて「授業をする教師の基礎体力」が弱いためだ。

 授業の最初に「これから,何時間目の授業を始めます。礼」などとやっている人は,すべてここに入る。そんなことをやっていたらダラダラはとれない。最初から集中してないのだ。集中力というのは,「学習内容」に「学習作業」で向かわせることにある。すぐに授業に突入するのだ。

 「気をつけ」なんて,全く関係ない。

 そんなことに授業が関係あると思っていること自体が授業への無知を物語る。

 音楽会に行く,芝居に行く,そのとき,始まりを「気をつけ,礼」なんてやったらどう思う?

 そんなことしないで集中させるのがプロだ。ただし,専科や中学校のように各時間子どもが変わるのなら「礼」をする場合もありうる。

 私が算数のTTをしていたときは,ドアから入りながら(歩きながら)コンニチワといって,教壇についたときはもう学習に入っていた。

 芝居も音楽も映画も最初の1分で人々をひきつける。授業も同じだ。教師が前に立って,1分以内に授業に突入しているのがプロなのである(アマは,くだらない形式的行為を導入する)。


3.練習問題ができない子がいる

 いて,当然なのだ。問題なのは,授業のシステムをリズムよく取り入れられないことだ。

 待つのは駄目。「できるまで待つ」は最悪。

 算数の教科書は,基本は3つのステップになっている。

 例題が1問出る。それを「式・計算・答え」の3点セットで解くようになっている。

 この基本を,「まず最初にすることは…」というように,テンポよく聞きながら解く。普通は,5分もあれば全員できる。

 次に,基本問題の解き方を使って類題を数問解く。ノートを持ってこさせ,1つだけに丸をつける。

 そして,発展問題となる。黒板を8分割して8人に書かせるのである。

 このシステムを子どもたちが身につけた後,算数テストクラス平均が90点を超えるのである。

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