向山型算数教え方教室 2009年11月号
「算数的活動」を3倍にする向山型の極意

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向山型算数教え方教室 2009年11月号「算数的活動」を3倍にする向山型の極意

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2009年10月7日
対象:
小学校
仕様:
B5判 94頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「算数的活動」を3倍にする向山型の極意
〈巻頭特集論文〉「向山型・算数的活動」を具体的にイメージしよう
木村 重夫
低学年/個別評定と豊富な活動量で正確に測る力を身につけさせる―2年「長さ」―
川原 奈津子
低学年/「百玉そろばん」や「かけ算九九計算尺」を使うだけで,「算数的活動」を増やすことができる
横崎 邦子
中学年/「練習問題指導」で「説明する」活動を3倍にする
馬場 慶典
中学年/「ひと目でわかる図」で子どもの多様な考えを出させ,普遍単位へつなげる
木村 正章
高学年/変化のある繰り返しが算数的活動を増やす
星原 一宏
高学年/算数的活動は,『密度』を増やして確保せよ!
堀田 和秀
高学年/算数的活動の年間ステップを意識する
伊藤 壮一
ミニ特集 授業を大転換する「スケッチアップ」の使い方
半分の労力で2倍の教育効果を実現する
許 鍾萬
2次元と3次元のジャンプを埋めるツールとして活用しよう
戸村 隆之
空間図形でのスケッチアップ活用術
伊藤 貴之
器用ではない「あの子」もできた!
梅沢 貴史
自閉症の子どもたちの可能性を引き出す
三城 利惠
簡単な機能でもすぐに授業ができる
中野 慎也
グラビア
徹底解明!!問題解決学習の弱点
村田 斎
若葉印教師のための向山型算数基礎基本イラスト事典
できない子への優しい目
小倉 郁美
新卒フレッシュ先生のための向山型算数キーワード
うっとりするノート
木村 重夫
巻頭論文 算数授業へのこだわり
手本を真似してはいけないというおかしな思想
向山 洋一
学年別11月教材こう授業する
1年・たしざん
「習得型」の授業
岩井 俊樹
「活用型」「探究型」教材と授業
本間 尚子
2年・かけ算
「習得型」の授業
戸高 究
「活用型」「探究型」教材と授業
小室 由希江
3年・大きい数のしくみ
「習得型」の授業
久野 歩
「活用型」「探究型」教材と授業
小西 亮人
4年・わり算の筆算2
「習得型」の授業
小野 公美子
「活用型」「探究型」教材と授業
上木 信弘
5年・平行四辺形と三角形の面積
「習得型」の授業
木村 理子
「活用型」「探究型」教材と授業
白瀬 嗣大
6年・直方体と立方体
「習得型」の授業
中橋 利之
「活用型」「探究型」教材と授業
榎本 寛之
中学難教材こう授業する
1年/いろいろな計算
一戸 佐登史
中学校からの発信!「向山型数学」実践講座 (第116回)
中学生にも向山式「赤鉛筆指導」は有効である
井上 好文
向山型算数に挑戦/論文審査 (第120回)
かけ算九九を習得させる責任をどのような授業でするか?
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第122回)
基本型に「子どもの工夫」が加わった「日本一の算数ノート」
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第116回)
チャレンジ問題「近道はどこかな」でも活躍スケッチアップ
赤石 賢司
甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第8回)
林隆ドクター・伊藤寛晃氏(翔和学園)から絶賛された「くり下がりひき算筆算」
河田 孝文
“問題解決学習”隣の教室の実態ルポ
子どもの事実を無視した授業論の愚
平中 公樹
これしか認めない・これが研究か?
吉田 聡
発達障害への林ドクター教育コーチ!気になる「あの子」への対応Q&A (第8回)
保護者の本当の願いを知る
平中 健也林 隆
授業で使える探究型問題 新・向山型算数難問良問1問選択システム (第122回)
低学年
今浦 敏江
〜文章題編〜
中学年
西村 純一
〜文章題編〜
高学年
小野 敦子
〜文章題編〜
ようこそ新卒フレッシュ先生!クラスがまとまり学力が向上する向山型算数入門
【今月のキーワード】うっとりするノート
1年/明確な指示を出し,短く何回も確認を
小林 淳子
2年/ノートチェックで子どもをほめる!
佐藤 貴子
3年/教師がよいモデルを見て衝撃を受けることが大切
大恵 信昭
4年/うっとりするノートは1日にしてならず
藤原 能成
5年/ゆったりと書く計算でミスが激減
松本 俊樹
6年/卒業を視野に入れ,日々の指導を重ねる
竹内 正宏
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第8回)
百玉そろばんで「かず」の概念を習得!
赤木 雅美
向山型算数への苦言・提言・辛口応援歌
「広まらない」を打開したい
長野 藤夫
向山型算数セミナー
11月セミナーご案内
板倉 弘幸
腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
サークルで授業が変わる!
西ア 尚美
こんな授業をしてみたい!
土師 宏文
向山型算数との出会いの先に
森本 麻美
論文ランキング
8月号
木村 重夫
伸びる子の美しいノート
1年・いくつといくつ
兼田 麻子
読者のページ
暗い教室VS明るい教室
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
TOSS最新情報
赤石 賢司
向山型算数に挑戦/指定教材 (第122回)
向山 洋一

<巻頭論文>算数授業へのこだわり 手本を真似してはいけないというおかしな思想

向山 洋一


 石川九楊は,私が大好きな書家だ。日本を代表する日本文化の論客でもある。著書(『二重言語国家・日本』)の中に,次の文がある。

 日本の若い人が生きにくくなっているのは,手本を真似してはいけないというおかしな思想が蔓延しているからです。ひとりひとり考え方は違うのだという思想が異様に肥大しているからです。そうではなく,大半の人がほとんど同じことを考えている。これがまさに歴史の前提です。同じことを考えているけれど,しかしそこにはずれがあるのですね。このずれが働きかけて,倫理というものを崩して変えさせる。あるいは常識として流布しているけれど,それは違うよということはこれを変えていく。あるいはこれは範例ということになっているけれど,もっとこういういい範例ができましたよというかたちで更新していく。それがいわゆる創造ということです。


 「手本を真似する」というのは,学問であれ,技術であれ,文化であれ,学習する上での基本である。

 万古不易の鉄則なのだ。

 「基本」とは,野球でいえば甲子園に出場するぐらいのレベル,学問でいえば東大に入るぐらいまでのレベルをいう。

 「数学は暗記科目」だという人は多い。

 受験勉強界の権威者で,医師である和田氏もその一人だ。「暗記科目だ」という勉強法を指導して,何十人も何百人も東大に合格させている。

 私が出た高校は,毎年東大,東工大,一橋大に100名ぐらい入っていたが(早稲田大には毎年150人ぐらい入っていた),7割ぐらいの人は,数学は暗記科目だと公言していた。

 もちろん,そうではない人もいたが,その人は,東大の入学試験をひと目見て,その場で解いていくような天才的な人だった。

 そういえば,東大の池谷氏のかけ算九九の覚え方も天才的だ。

 まして,小学生,中学生に教えるなら,お手本をきちんと習得させるのが当然である。

 そのために教科書がある。

 そして,学校教育法では,教科書を使用することが義務づけられている。

 かつて,教科書を使わずプリントで学習して,「プリントには教科書の内容が書いてある」という教師グループがいたが,裁判の結果,認められず,全員,懲戒免職になった。

 ところが,算数の問題解決学習の指導者の中には,今でも「教科書を使うな」と強要している人がいる。訴えようかとも思う。

 昨日,ある県の県会議員さんが来られた。県の文教委員会の委員長をしている。「県に来て,文教委員会の県議に,特別支援と算数の問題解決学習などについて話してほしい」という。喜んで引き受けた。世の中は大きく動いている。

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