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- うっとりするノート
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- 巻頭論文 算数授業へのこだわり
- 手本を真似してはいけないというおかしな思想
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- 学年別11月教材こう授業する
- 1年・たしざん
- 「習得型」の授業
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- 「活用型」「探究型」教材と授業
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- 3年・大きい数のしくみ
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<巻頭論文>算数授業へのこだわり 手本を真似してはいけないというおかしな思想
向山 洋一
石川九楊は,私が大好きな書家だ。日本を代表する日本文化の論客でもある。著書(『二重言語国家・日本』)の中に,次の文がある。
日本の若い人が生きにくくなっているのは,手本を真似してはいけないというおかしな思想が蔓延しているからです。ひとりひとり考え方は違うのだという思想が異様に肥大しているからです。そうではなく,大半の人がほとんど同じことを考えている。これがまさに歴史の前提です。同じことを考えているけれど,しかしそこにはずれがあるのですね。このずれが働きかけて,倫理というものを崩して変えさせる。あるいは常識として流布しているけれど,それは違うよということはこれを変えていく。あるいはこれは範例ということになっているけれど,もっとこういういい範例ができましたよというかたちで更新していく。それがいわゆる創造ということです。
「手本を真似する」というのは,学問であれ,技術であれ,文化であれ,学習する上での基本である。
万古不易の鉄則なのだ。
「基本」とは,野球でいえば甲子園に出場するぐらいのレベル,学問でいえば東大に入るぐらいまでのレベルをいう。
「数学は暗記科目」だという人は多い。
受験勉強界の権威者で,医師である和田氏もその一人だ。「暗記科目だ」という勉強法を指導して,何十人も何百人も東大に合格させている。
私が出た高校は,毎年東大,東工大,一橋大に100名ぐらい入っていたが(早稲田大には毎年150人ぐらい入っていた),7割ぐらいの人は,数学は暗記科目だと公言していた。
もちろん,そうではない人もいたが,その人は,東大の入学試験をひと目見て,その場で解いていくような天才的な人だった。
そういえば,東大の池谷氏のかけ算九九の覚え方も天才的だ。
まして,小学生,中学生に教えるなら,お手本をきちんと習得させるのが当然である。
そのために教科書がある。
そして,学校教育法では,教科書を使用することが義務づけられている。
かつて,教科書を使わずプリントで学習して,「プリントには教科書の内容が書いてある」という教師グループがいたが,裁判の結果,認められず,全員,懲戒免職になった。
ところが,算数の問題解決学習の指導者の中には,今でも「教科書を使うな」と強要している人がいる。訴えようかとも思う。
昨日,ある県の県会議員さんが来られた。県の文教委員会の委員長をしている。「県に来て,文教委員会の県議に,特別支援と算数の問題解決学習などについて話してほしい」という。喜んで引き受けた。世の中は大きく動いている。
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