- 特集 川島隆太氏『さらば脳ブーム』の効果を教育実践から検討する
- 熱中する、変化するという子どもの事実こそがすべてを物語る
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- 読み書き計算だけで社会性が発達するはずがない
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- 読み書き計算で社会性が向上する「感覚」に相当な違和感を感じる
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- 「漢字・計算」の川島氏研究と「ペーパーチャレラン」の慶応精神科学教室の結果を、教師の実践から比較する
- 単純テストの繰り返しでは、発散的思考は鍛えられない
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- 教育の現場感覚と大きく異なる認識
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- 脳トレ教材に効果があるなら、ペーパーチャレランはもっと優れた効果を有する教材である
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- 「漢字・計算」(主として公文式)で、発達障がいの子に効果があるのか
- 効果の前提となる条件が物語る
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- 漢字計算だけで社会性は身につかない
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- 「教えてほめる」を原則としたユースウェアの意識がなければ、害は大きい
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- 争乱状態の教室で、著しい効果があるのは、「漢字・計算」練習か、それとも他のことか
- 読み書き計算だけで社会性が発達するわけがない!
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- 荒れた学級に効果があった教材!
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- 教師なら授業が勝負
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- 子ども達を学習に集中させるのは、学習のシステムである!!
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- 成就感・達成感を抱いた時に子どもは大きく変化し、社会性が発達するのである
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- 発達障がいの子に必要な教育の原理は何か
- 信頼関係を築く
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- 任天堂に気づいてほしかった!
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- 特別支援教育は職業訓練ではない!
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- なぜ「ほめること」が大切か
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- 社会性のスキルは、モデルの模範と繰り返しによって発達する
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- 元編集長が考える、本物の教育と川島氏の「主張」
- 子どもたちを鍛えるドリルの開発を
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- 公文に迎合した「音読と計算」
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- 20代教師の実感
- “教えてほめる”と“「しくみ」のある教材”
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- 計算ドリルや計算プリントよりも、ペーパーチャレランや難問プリントを好んだAくん
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- ワーキングメモリー・トレーニングによって成功体験を増やし、子どもの力をつける
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- 必要なのは褒めることだ
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- 実践者の一歩をよさこいソーランで歩み始める
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- 読み書き計算が社会性の発達をもたらすのではない
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- ミニ特集 思い出の学級の出来事
- ぎょっとした子どもの日記
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- 高学年女子とのドラマ
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- 子どもの姿は、教育の結果である
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- 学校全体が変わった!
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- 二つの方法が彼女を救った
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- 漢字や音読や計算が、子どもを高める
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- 40人の子どもたちとの苦闘
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- 授業の原則 (第12回)
- 確認の原則
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- 〜簡単でしかも効果抜群の片々の技術〜
- 授業の力量をみがく (第12回)
- 教育界の「闇」は改革しないかぎりなくならない
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- 編集前記
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- グラビア
- 今、向山が語っておきたい、向山洋一の仕事 23.12.10教師力向上セミナーIN大阪 ほか
- 佐藤式工作法 (第60回)
- 新種の魚があつまった ぼくやわたしのすいぞくかん
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- 全国ペーパーチャレラン (第238回)
- ルール・応募方法
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- ランキング/応募者からの手紙
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- 地図記号・アウトインチャレラン
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- 教科指導の基本
- 国語 (第12回)
- 一文一義から一段落一事へ
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- 算数 (第12回)
- 向山氏は「文章題を解くカギ」をサラリと確認した A
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- 理科 (第12回)
- 整備された理科室で授業を
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- 社会 (第12回)
- 全員が思考する発問・指示で授業を組み立てる
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- 体育 (第12回)
- 表現運動が好きになるコツ
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- 音楽 (第12回)
- 脳科学に裏づけされた音楽授業
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- 生活指導 (第12回)
- 問題を最小限に治める対処の仕方【後編】
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- 道徳 (第12回)
- 「ノーベル賞」という新たな分野の創造
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- 英会話 (第12回)
- 子どもたちが楽しく英語を身につける工夫をする
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- 続・向山洋一を追って (第90回)
- [第74巻]『“TOSS授業技量検定”が保障するプロ教師への道』(2)
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- 〜我流教師が「安定」を保つための、人には言えない四つの「秘密」〜
- 向山実践の原理・原則 (第216回)
- 新出、子どもの日記(調布大塚小・坂本さん)に見る向山の授業
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- 特別支援の授業
- 日本最先端 翔和学園 (第12回)
- 卒業式のスピーチ指導
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- 100名の教職員の校長として (第12回)
- 試練の連続から学ぶK
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- 中学で生まれたドラマ (第12回)
- 原稿用紙の手紙
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- 笑顔で教えて笑顔でほめる (第12回)
- 「一時に一事」が、笑顔で教え笑顔でほめる大原則である
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- 医療連携での模擬授業 (第12回)
- 気になる子を医療機関につなぐ際の留意点
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- 保護者・教師セミナーで訴えたこと (第12回)
- 怒鳴ることは意味がなく、害にしかならない
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- そうだったのかとわかった授業 (第12回)
- 細分化し、解釈して、教材を考える
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- 社会貢献活動
- まちづくり活動展開中 (第12回)
- 子ども観光大使で地域活性化
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- わが地域のまちづくり活動 (第12回)
- まちづくり活動の入口
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- 食育・食卓教育 (第12回)
- 子どもたちが授業に集中する 安定した授業ができる
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- 観光立国教育 (第12回)
- 認定した後に【続ける】仕組みをつくる
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- 子どものコミュニケーション能力を育てる郵便教育 (第12回)
- 子どものコミュニケーション能力を育てる郵便教育
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- 環境教育最前線 (第12回)
- 電力のベストミックスを伝えていく
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- 教科書・教具のユースウェア
- 算数教科書の使い方
- 教材のポイントを見抜き、シンプルに分かりやすく
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- 算数スキルの使い方
- 三学期は総復習を行なう
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- 五色百人一首の使い方
- 五色百人一首大会に挑む
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- くるりんベルトの使い方
- 最高の効果を上げるためには
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- 新卒時代*挫折をのりこえてきた (第12回)
- 学級を統率する分岐点
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- どん底を経験することで得たもの
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- 学生時代 (第12回)
- 【TOSS学生の授業修業】より具体的に子どもをイメージする
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- 【TOSS学生の授業力】進化するスピードはロケット並み
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- 全国サークル案内 (第12回)
- 3月
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- Free Way 読者のページ
- 編集長日記
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- TOSS最新講座情報
編集前記
▼あれほど大流行したのに、いつの間にか、全くなくなってしまうものがある。
▼例えば「百ます計算」である。テレビで大々的にとりあげられた時は、多くの学校がとり入れた。
▼しかし、すぐに消えてしまった。効果がなかったからである。
第一は、算数の授業時間の半分が消えてしまった。
第二は、百マスでやるより、普通の計算の形の方が、平均点が二十点も高くなっていた。なぜ、わざわざ、百マスの形をするのか分らなかった。
第三は、タテとヨコの二つの数字を覚えて計算するために、ワーキングメモリ(短期記憶)の弱い、発達障害の子などは、パニックをおこした。
第四に、ストップウオッチで測るので、デタラメの数字を入れて「出来ました」という子が出てきた。
第五に、算数の市販テストの成績は良くならなかった。
▼日本教育技術学会で、全国の千校近くの調査をしたが、ほとんどの学校は中止していた。
今は、やっている所はほとんどない。
▼「漢字・計算」の練習をすると、頭が良くなる(活性化する)という川島隆太氏の主張は、学校ではあまり受け入れられなかった。
▼それは、教師は毎日のように「漢字や計算」の指導をしているが、実感として、頭が良くなるとは考えられなかったからである。
▼大切なのは、指導の途中のフォローにあるのである。
「計算をできる」ようにするなら、段階別の問題シートを作り、指導してやればいい。しかし、頭を活性化させるなら「さまざまな働きかけ」が必要となる。
▼本来、教師の仕事は「教える」「働きかける」の二つなのである。
▼脳ブームの第一人者であった、川島氏が『さらば脳ブーム』を出版された。
教育の現場から、考えてみたいと思い特集とした。
(向山 洋一)
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- 明治図書