教材開発 2001年3月号
街路樹(並木)から町の特色をとらえる

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教材開発 2001年3月号街路樹(並木)から町の特色をとらえる

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2001年2月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 街路樹(並木)から町の特色をとらえる
巻頭論文
街路樹は「町の顔」
有田 和正
歴史がはっきり見える街路樹
世界一長い並木街道・日光杉並木―三七〇年の歴史ある栃木県の誇り
花田 智
江戸時代の旅人を守った箱根杉並木
松尾 和俊
御油松並木―松並木から生まれた「はてな?」
白井 博司
めずらしい街路樹
伝統を受け継ぎ、生まれ変わる飯田市のリンゴ並木
佐川 浩一
宇部市の無剪定街路樹―市民参加で灰色の町を緑に
三好 保雄
通りによって樹種の違う富山市の街路樹―地域の人々の生活との関わりから
田近 裕子
伊豆大島の椿並木―地域は教室、地域は教材、地域は先生
室井 敏明
街路樹で街の再開発を進める久留米市―水と緑の人間都市をめざして
多々野 智子
美しいので有名な街路樹
名古屋市の久屋大通りのケヤキ並木―地域の並木を使い、心に残る総合的学習を
野田 敦敬
鎌倉の段葛のサクラ並木―見えはじめた戦略都市鎌倉
栗原 幸正
神宮外苑のイチョウ並木―明治天皇・皇后の遺徳を伝える庭園
内山 隆
宮崎南バイパスのワシントニアパームの並木―大地に描かれた絵の額縁
谷本 美彦
仙台市定禅寺通りのケヤキ並木―防災を生かし観光へ
長江 佳子
ユニークな街路樹
都市街路樹の草分け・銀座の柳並木―街づくりから近現代史見る
大澤 克美
異国情緒漂う札幌のポプラ並木
新保 元康
四三%がイチョウの佐賀市の街路樹―貫通道路を彩る並木
森 秀樹
ファインダーがとらえた授業診断
酒井臣吾先生を招いた描画による心の教育
野口 芳宏
有田編集長のメッセージ
有田 和正
はてな?出題 こんな内容をどう教えるか
子どもにつける力を考えているか?
有田 和正
コンピュータ授業への誘い (第12回)
ホームページをドレスアップしよう
平間 晃
授業に役立つホームページ
総合的学習/私のホームページのリンク集へどうぞ
宮内 主斗
教科学習/すべてはTOSSランドにある
高橋 恒久
私の教材発掘 読者とのツーウエイ
保健/欠席状況から病気の予防の意欲付けを
山内 勝利
社会科/これは何の箱でしょう?
前田 憲明
子どもが本気で取り組む難問と解説 (第12回)
国語低学年/「難問づくり」は険しく、そして楽しく
二瓶 弘行
国語中学年/中国語に親しませる
岩下 修
国語高学年/二つの俳句を読み比べてみよう!
横田 経一郎
社会中学年/地図帳を使った三択問題
田中 力
社会高学年/「環境保全」をさまざまな角度から見つめよう
西尾 一
算数低学年/いろんな難問に挑戦!
井関 和代
算数中学年/根性難問? 知的難問?
福山 憲市
算数高学年/卒業スペシャル難問
板倉 弘幸
理科中学年/豆電球であそぼう
中谷 康博
理科高学年/「一年間のまとめ」の難問
戸井 和彦
子どもの笑いをさそうユーモア小話
川柳の笑い
野口 芳宏
「歩道」を走っているからだよ!
有田 和正
わたしの書評
『総合的学習のための子どもウオッチング術』
総合的学習で育てたい子ども像を示す書
木色 泰樹
総合をレベルアップさせたい方へ
平山 道大
いい本みつけた!
有田学級の「道徳」の授業
恒川 徹
体験ルポ 日本の高齢者福祉
M田 公一郎
わたしが見た面白い授業
和田幸子先生、本間栄次郎先生 退職の日まで子ども達と共に歩む
藤谷 吉正
教材・授業開発研究所情報
有田 和正
基本・国語科授業入門 (第34回)
これまでの総括(2)
野口 芳宏
〜授業におけるテンポとリズム〜
総合的学習の教材開発 (第12回)
「トイレから世界が見える」の授業(10)
有田 和正
編集後記
有田 和正
写真構成・総合的学習の教材開発 (第12回)
千木良小学校との交流
木 広希

総合的な学習の時間を楽しく演出するネタ満載!

3月号:街路樹(並木)から町の特色をとらえる:特集のねらい

有田編集長のメッセージ


 駅から町へ一歩ふみ出した時、パッと目に入るのは、大きな建物や街路樹である。

 去る六月、佐賀空港から佐賀駅前までバスに乗った。三○分ほどの間、あざやかな並木に目を引きつけられた。駅前の街路樹もきれいだった。

 ホテルに着いてからすぐに市役所へ電話して、街路樹のことをたずねた。六四○○本ほどの街路樹の四三パーセントがイチョウだった。

 イチョウは、燃えにくい木である。それで、火事が広がるのを防ぐためにイチョウを植える。イチョウが多い町は、過去に大火があったことが見えてくる。

 街路樹は「町の顔」である。

 「ナナカマド」といえば札幌、「ケヤキ並木」といえば、仙台市や名古屋市、所沢市などを思い出す。

 いずれも美しい街路樹である。街路樹がきれいに並んでいるところを「並木」という。

 街路樹から歴史が見えるところがある。日光杉並木や箱根の杉並木、それに御油の松並木など。

 どれも江戸時代の街道整備の折に植えられたもので、歴史は古い。江戸時代の大事業であったことが見えてくる。町の人たちは、大切に保存することにつとめている。

 めずらしい街路樹のある町もある。

 飯田市のりんご並木はその最たるものである。手入れは飯田東中学校の生徒がしているというから、これもめずらしい。他の町は、市や町が手入れしているのだから。

 宇部市は無剪定を宣言し、街路樹を大きく伸ばしている。富山市は通りごとに異なる樹種を植えて、名前もふさわしいものにしているのは面白い。

 伊豆大島の椿並木のトンネルも、忘れられない。久留米市は、街路樹を中心に考えて町の再開発を行っている。

 街路樹は、七五九年から始まったというから、歴史は古い。

 それぞれの町は、どんな目的で、どの樹種を選び、どの通りに植えたのだろうか。いつ頃から植え始めたのだろうか。

 これらの問いに答え、町の特色をとらえる手がかりにしたいと考えた。

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