教材開発 2001年2月号
日本各地の「菓子」を教材化する

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教材開発 2001年2月号日本各地の「菓子」を教材化する

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ジャンル:
授業全般
刊行:
2001年1月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 日本各地の「菓子」を教材化する
巻頭論文
地域の歴史や特色がみえる菓子
有田 和正
地域の歴史がみえる菓子
唐津の「けえらん」
勝つまで帰らん(けえらん)
岩崎 一男
熊本の「朝鮮飴」
飴から広がる世界
村上 浩一
伊勢の「赤福」
江戸時代の「お陰参り」が「赤福」を誕生させた
有田 和正
職人芸がみえる手作り菓子
京の「和菓子」
子どもに「京都に生まれてよかった」と思わせる京菓子の授業
平田 淳
仙台の「駄菓子」
素朴な味わいの秘められた歴史と伝説
渡辺 尚人
金沢の「長生殿」
何気ない技に職員芸が隠されている
浅永 剛司
地域の特色がみえる菓子
東京の「雷おこし」
雷おこしから浅草と日本の菓子文化の歴史が見える
桜木 泰自
富山の「月世界」
「月世界」から富山の風土がみえる
水上 義行
北海道の「十勝日誌」
大地の恵みと開拓の歴史がみえる 六花亭製菓の「十勝日誌」
津田 安彦
外国との関係のみえる菓子
名古屋の「コンペイトウ」
金平糖を教材にする
中田 友一
長崎の「カステラ」
カステラは南蛮菓子のホームラン王
植木 幹大
地方の銘菓一覧
北海道
北海道の風土に育まれた銘菓
杉浦 友昭
東北
北の大地の豊かな甘味
遠藤 敬
関東
温泉饅頭からザッハトルテまで
小宮山 潔子
中部
ういろうとういろ
水野 信輔
近畿
歴史と文化へのアプローチ
津川 裕
中国・四国
地方銘菓はこんなに面白い
谷 和樹
九州
九州で花開いたお菓子文化
樋口 正和
ファインダーがとらえた授業診断
豆腐から学ぶ
有田 和正冨田 聖史
有田編集長のメッセージ
有田 和正
はてな?出題 こんな内容をどう教えるか
国語の力はどのようにしてつけるか?
有田 和正
コンピュータ授業への誘い (第11回)
授業用コンテンツを作ってみよう
末永 賢行
授業に役立つホームページ
総合的学習/地球温暖化の授業に役立つHP
上木 信弘
教科学習/授業で活用できる北海道のHP
池田 潤
私の教材発掘 読者とのツーウエイ
社会科/?はモノにつながり、モノは人につながる
西川 英臣
社会科/「猛暑」は最高の教材だ!
森山 恵理夫
子どもが本気で取り組む難問と解説 (第11回)
国語低学年/ことばの三角形をつくろう
二瓶 弘行
国語中学年/送りがなはだいじょうぶ?
岩下 修
国語高学年/この詩の題はどんな動物?
横田 経一郎
社会中学年/「日本のへそ」と日本のはし
田中 力
社会高学年/自分のこととしてとらえられますか?「日本の財政問題」
西尾 一
算数低学年/あたまのたいそうだよ!
井関 和代
算数中学年/2月・描き難問
福山 憲市
算数高学年/ちょっとしたこつを見つけよう2
板倉 弘幸
理科中学年/季節の変化を見つけよう!
中谷 康博
理科高学年/「ものの燃え方」の難問
戸井 和彦
子どもの笑いをさそうユーモア小話
見方を変える面白さ
野口 芳宏
どうして赤ちゃんが生まれるとすぐ秤にかけるの?
有田 和正
わたしの書評
『教師の実力とは何か』
気配りのある教師に
藤吉 宏信
私たちへの応援メッセージ
小田 英紀
いい本みつけた!
ふだんの授業からつくる総合学習
渡邊 朋彦
昆虫の擬態
庄司 浩
わたしが見た面白い授業
愛知県阿久比町立東部小学校
瀧塚 崇
〜面白い総合的学習の時間の単元開発〜
教材・授業開発研究所情報
有田 和正
基本・国語科授業入門 (第33回)
これまでの総括(1)
野口 芳宏
総合的学習の教材開発 (第11回)
「トイレから世界が見える」の授業(9)
有田 和正
編集後記
有田 和正
写真構成・総合的学習の教材開発 (第11回)
『郷土の祭り』から世界へ!そして自分の町へ!
高橋 英樹

有田編集長のメッセージ

「もともと菓子というのは『果子』と同じ意味で、植物の実や果物を意味した。日本の菓子の歴史は、外国からの輸入の歴史をたどることでもある。仏教伝来とともに唐菓子が入り、十六世紀にはスペイン・ポルトガルから南蛮菓子が入ってきた。代表的なのはカステラ・ボウル・金平糖だ。さらに文明開化とともに西洋菓子がもたらされ、日本の菓子文化は花開く」(『お菓子帖』朝日新聞社、二三七ページ)

 地域の歴史がみえる菓子があるし、職人芸がみえる手作り菓子もある。もちろん地域の特色のみえる菓子もある。右の文でもわかるように、外国との関係が菓子の名前などからよくわかるものもある。

 要するに、銘菓のあるところは、歴史のある町でもある。

 唐津の「けえらん」は、一五九一年、秀吉が朝鮮に出兵したときと関係があるし、熊本の「朝鮮飴」も加藤清正と関係があるので、これも古くから伝わる菓子である。

 伊勢の「赤福」は、一七〇七年から今日まで続いているし、仙台駄菓子はこれより古い。

 しかし、何といっても京都の菓子が古い。そこには職人芸がみえるみごとな和菓子の世界がある。

 外国との関係がみえるカステラやコンペートーも、今も日本人に根強い人気がある。

 神社や寺院との関係の深い菓子もある。

 沖縄の「ちんすこう」は、以前は王侯一族しか食べられなかった菓子である。

 いわれのある菓子が日本中にある。これを取り上げて教材化を試みることにした。菓子そのものの追究もさることながら、その菓子の追究を通して「どんなことがみえるようになればよいか」ということを明かにしたいと考えた。

 地域の歴史、職人芸、地域の特色(神社や寺、気候との関係など)、外国との関係などが、具体例を通してみえるようにした。

 また、地方ごとの銘菓一覧も、無理して選んでいただいた。この一覧の中に、いい教材になるものがあるはずである。これをヒントにして菓子の教材化をはかってみてほしい。

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