- 特集 「討論」で学級を活性化させるコツ
- 提言・「討論」で学級を活性化させるコツ
- 「討論」から「批評」へ
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- 「討論法」の「指導」を強化したい
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- 討論の「術」を教え、「やってみて」教師も子どもたちも活性化する
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- 子どもの根源的な欲求を満たす
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- 討論活性化4原則
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- 学級を活性化させる「討論」の題材とは―小学校
- 学級会では楽しいことを話し合わせよう!
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- 「裏文化」の検討を討論する
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- すぐれた発問の追試で討論を行い、学級を活性化させる
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- 学級を活性化させる「討論」の題材とは―中学校
- 内部情報の蓄積と優れた問い
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- 生徒にとって最大の関心事である《座席》を題材にする
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- 本音を引き出し集団をつくる題材
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- 一人ひとりが生かされる「討論」のコツ
- 小学校/徹底的に「個」を鍛えよ
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- 小学校/ノートにびっしり書き、指名なし発表ができるようにする
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- 中学校/まずは「指名なし発表」ができる学級を創れ
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- 中学校/三つの布石で意見をもたせ発言させる
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- 子どもの発言をどう引き出すか―司会役、議長役の能力
- 明確に意識しておくべき4つの内容
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- 小技を使いこなす総合力をつける
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- 司会役の生徒に、TOSS授業ライセンスの項目を指導する
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- クラスメートを尊重する「聞き方」を育てる
- ポイントは教師の「聞き方」
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- 褒めながら根気強く「教える」
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- 「聞き方」の指導の問題ではない
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- 「討論」が行き詰まった時の指導のコツ
- 行き詰まった時こそ指導のチャンス!
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- 2つの方針と4つの対応
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- ポイントは、教師の「指導力」
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- 楽しいクラスをみんなで創る (第4回)
- 子どもが主役の授業をつくる
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- 心を育てる言葉かけ
- 明るく励ます
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- 「考える力」はこうして育てる (第4回)
- 低学年の場合/全国学力テストが教育界に及ぼすもの
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- 中学年の場合/基本中の基本! 間違いを認め合う雰囲気が、学ぶ意欲を育てる
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- 高学年の場合/文章をたくさん書く(その1)
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- 〜スピンオフ作文〜
- 中学生の場合/人間関係と学習を安定させる
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- 子どもに「モラル」を育てる (第4回)
- トイレのスリッパをそろえる子にしよう
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- 集団活動を通して子どもの心をつなぐ (第4回)
- イベントで心をつなぐ 1
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- 特別支援教育の担任となって (第4回)
- 7月 見通しを持たせ、やる気にさせる
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- グレーゾーンの子を救う効果的な学習指導の方法 (第4回)
- 意欲の持続と休み明けへの対応
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- 編集後記
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編集後記
プロ教師として期待されている力量の一つとして、集団指導の力や学級づくりの力などがあります。教師は一人の子どもを相手にするだけでなく、教育の対象が学級集団であるところに、いろいろと困難な場面に遭遇することになります。
早くから討論や話し合いの導入が授業の活性化を図るだけでなく、学級づくりの方法としても注目を集めてきました。特に「討論」の導入で子どもたち一人ひとりが自分の考えを持ち、大切にするようになると言われています。さらには子どもたちがクラスメートを尊重する聞き方が出来るようになると主張されています。
故大西忠治氏は『討議つくり上達法』で二重方式としてグループ対グループの討論を上げ、グループ内の話し合いからグループの意見発表を経て、全体討論へと提唱していました。
向山洋一氏には「討論的授業を組織することは黒帯の芸ではない。それは高段の芸なのだ」とする著名な発言があります。特に分析批評の実践例でその考えを示しています。結論として「指名なし討論」が最高の形態だとも主張されています。
野口芳宏氏は従来の討論や話し合いの授業が(1)結論があいまいになりやすい、(2)妥協になりやすい、(3)論理的思考より処世術になりがちだ、と批判して、「論破の授業」を提唱しています。具体的には「相手の論や考え方の矛盾、誤謬、飛躍、独善などを発見、指摘し、合理的手続きと論理によって相手を説得し、最終的には相手に納得を迫ること」としています。
「討論」の方法を活用することで、学級づくりで人間関係を築く方法を探りたいとする本号はその特集です。
(江部 満)
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- 明治図書