- 特集 学級のLD・ADHD児への支援策
- 提言・特別支援教育を視野に入れた学級づくり
- 「個別の教育支援計画」の作成を突破口に
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- オープンクラス、オープンマインド、学校開放
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- 問題行動はこどものSOS
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- 共同の世界に開かれた特別支援
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- 原則をふまえた経営をする
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- 学級担任として子どものサインにどう気づくか
- 下学年/「悪いのはその子じゃない」と思うと見えてくる
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- 上学年/卒業式の練習で見逃した、子どもの最後のサイン
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- 中学生/学級開きの前にサインに気づき対処する
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- 授業中の気づきとその支援策
- 意図的な全身での対応
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- 子どもをよく見てスモールステップで
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- 一目でわかる工夫をして、トラブルを未然に防ぐ
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- 《鉛筆・消しゴム・赤ペン・ミニ定規以外は机の上に置かない》というルールから始める
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- 「小さな成功体験」の積み重ねが大きな変化をもたらす
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- 改善したい「学習面」での支援策
- さりげなく、かつ細心な支援をしよう
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- LD・ADHDの特性にあったさりげない支援を
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- 「行動特性」に合わせた支援が必要
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- 改善したい「行動面」での支援策
- 悪かったと反省できるようになれば、あと一歩の段階
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- 係活動・グループ活動での喧嘩のトラブルは成長へのチャンスである。
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- 「一時に一事の原則」「激励の原則」を常に意識する。
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- 保護者との情報交換と支援策
- 保護者と、包み隠さず話ができるか
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- 家庭で役立つ「お手伝い」を学校で指導する
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- 相手を理解しようとすること
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- 楽しいクラスをみんなで創る (第7回)
- 酒井式で、楽しいクラスを創る
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- 心を育てる言葉かけ
- 元気になることば
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- 10月の仕事
- 読書の秋―読書のすすめのポイント
- 「伝記」と「紙芝居クイズ」で本好きにする!
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- 具体的な手だてを
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- 教室に読み書かせを
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- 読書案内人としての三つの役割
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- 教師が選んだ本を教室に置こう
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- 家庭との連携―どこに配慮するか
- まず教師が押さえておきたい三つのポイント
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- 「子どもが見える」手立てをとる
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- 家庭教育学級を開く
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- ADHD児を持つ家庭との連携のポイントは、「百聞いて、一言う」
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- 言葉は慎重に使い、学力支援のためにモノを用意する
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- 学級の教育力を生かす学習集団の再構築 (第7回)
- 「主人公」としての子ども理解
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- 子どもは仲間集団によって育つ (第7回)
- 山村留学の教育的効果は何か
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- 「学級経営力」を高める私の修業 (第7回)
- のびる教師の条件
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- 酒井式で子どもの絵が変わる (第7回)
- 構成画「木のある風景」の新シナリオ
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- 効果的な勉強法のすすめ (第7回)
- 小学校低学年/ていねいな子は伸びる
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- 小学校中学年/保護者の支援を得ることで子どもは変わる
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- 小学校高学年/図・文セット記憶勉強法
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- 学級担任の責任を問う (第7回)
- 習熟度別学習編成の「落し穴」
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- 編集後記
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編集後記
〇…二〇〇三年三月末に明らかにされた「特別支援教育」の構想は、その後、文科省が総合的な支援体制の整備を図るためのモデル事業を実施するとともに、小・中学校におけるLD・ADHD、高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)を作成、まとめるまでになりました。ガイドライン(試案)は、教育行政担当者用、校長用、特別支援教育コーディネーター用、教員用、専門家用、保護者用などに分かれて詳述された本格的なものです。
〇…この構想は、五十年以上にわたるわが国の障害児教育の全面的な改訂を促す画期的な提言と評価する声もあります。特にこの構想報告が指摘している「約六%程度の割合で通常の学級に在籍している可能性」を指摘する学習障害(LD)、注意欠陥、多動性障害(ADHD)、高機能自閉症などの児童生徒たちをはじめ、従来の「特殊教育」がその視野の外においてきた、通常学級に在籍する障害等のある児童生徒たちを視野においた大きな改革といえるようです。
〇…しかし、他方でこれまでの障害児教育の蓄積を無視する改革ではないかとする批判もあります。「今いる特殊学級の子どもたちが通常の学級に籍を置いて、通常の学級で生活するということになると、おそらくかなりの割合で不登校になってしまう」という危惧も出始めています。
〇…いずれにせよ、二年前の文科省の「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒の全国調査」でも知的発達に遅れないものの学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合は六・三%であるとする事実は軽視できないでしょう。
〇…本号は特別支援教育を視野に入れたこれからの学級経営を実践的に考えたいとする特集です。
(江部 満)
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- 明治図書