- 特集 水泳―全5時間で完全マスターの単元計画
- 特集の解説
- 水泳―全5時間で完全マスターの単元計画
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- 実践事例
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- 水に慣れる遊び/スモールステップで楽しく水慣れ
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- 顔をつける遊び/フープを使った自然にできる顔つけ
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- 顔をつける遊び/水となかよし 「水遊び」はねらいを明確に
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- 浮く遊び/楽しい活動を通して様々な浮き方を覚える
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- 浮く遊び/楽しい雰囲気で遊びながら浮かせる
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- 浮く運動/三つの運動を帯状に配列
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- 【高学年 水泳】
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- 水泳 平泳ぎ/練習量を確保できるシステムを構築し、スモールステップで指導する
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- 水泳 背泳ぎ/局面を限定することで、どの子もできるようになる
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- 授業の腕を上げる体育クリニック (第3回)
- 体育授業をマネジメントA 授業の準備・片付け
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特集の解説
水泳―全5時間で完全マスターの単元計画
TOSS体育授業研究会代表 根本正雄
水泳の指導で大切なのは短時間で泳げるようにすることである。天候に左右され、決められた期間しか指導できないからである。
本号では、5時間で泳げる水泳単元計画が紹介されている。
1時間の指導ではなく、単元を通して継続的な指導ができる計画が必要である。
私の知っている女性教師は3年生の面かぶりクロールで、次のような指導を行った。
@ 1時間目 ばた足の練習
A 2時間目 伏し浮きの練習
B 3時間目 面かぶりばた足の練習
C 4時間目 キックとストロークの練習
D 5時間目 呼吸をしながらの泳ぎの練習
段階を踏んでのきめ細かな指導で、子どもは面かぶりクロールで泳げるようになっていった。
1時間目の指導記録を紹介する。
「ばた足の練習をします。ビート板を持って。太ももから大きく、大きく。
おとうさん指、ごっつんします。お顔をあげて。(一人ひとりの子どもを腕で脇の下にはさみ、体を片膝にのせ、ビート板を持たせる)
力を抜いて。おとうさん指、当たっている?
そうそう、そのまま、そのまま。先生の手までばた足をして。(膝を持ってばた足をさせる)
膝が曲がっていると言われた人、膝を伸ばして、どことどこを伸ばすの?
お膝を伸ばす。そうそう。曲がっている人、足を伸ばして。いいねー、いいねー。もっとできるよ。
足、伸びているよ。いいねー、いいねー。もっとできるよ。足、伸ばして。みかちゃん、上手」
女教師の指導は、子どもが楽しく泳げる指導だった。単元を通して、次の指導を工夫していた。
@ 右手の親指を左手で持ち、両腕を伸ばして耳の後に付けるようにする。
A 顔を水につけたら「おへそを見なさい」と指示して、伏し浮きをさせる。
B ばた足のできない子どもは膝の上に子どもの体をのせて、直接両足を持ってばた足をさせる。
C 徹底した個別指導で、よい動きを体で覚えさせる。
D 子どもに伝わるイメージ言葉で指導している。
E ほめる、ほめる、肯定する言葉で励ましながら指導している。
F 変化のある繰り返しの指導をしている。
G スキンシップを多くし、水に対する恐怖心を取り除いている。
H よい動きを他の子どもに見せながら指導している。
I 短い距離を繰り返し練習させ、正しい動きを身に付けさせている。
本特集では、女教師の実践のように、次の3点から実践が紹介されている。
@ 元全体の指導計画が示されている。
A 指導の工夫や留意点が述べられている。
B 子ども変容が示されている。
1時間の紹介ではなく、単元全体の計画と指導の結果が示されているので、全体の指導がよく分かる。
必要なところだけを取り出して実践してもよい。常に全体計画と比較しながら指導できるようになっている。
また、指導の工夫や留意点が述べられているので、追試がしやすい。
指導計画に沿って、どのように指導したのかが具体的に紹介されている。子どもはちょっとした教師の言葉で変容する。
どんな言葉でどのように変容したのかが数値や文章で表現されている。実践をして確かめてほしい。
同じような結果にならない時には、どこに問題があるのかを分析してほしい。そしてさらに効果のある指導法を開発してほしい。
いつもは,必要な論文を4,5枚コピーして活用していましたが,今月号は気になるページがたくさんありすぎてこまりました。水泳指導,中学年ですが,25m泳げるように指導します。