- 特集 “この場面”で有効な魔法の言葉100選
- 特集の解説
- “この場面”で有効な魔法の言葉100選
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- 実践事例
- オリエンテーション
- 初めが肝心!意欲UPを図る語りと学習の進め方
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- 1年間の体育の授業を貫くシステムを作り上げるオリエンテーションを
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- 振り付けの意味をイメージさせる
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- 作戦・ルールの工夫
- 「T棒の上で打ってもいいよ」ベースボール型ゲームをする時、どうしてもバットに当たらない子への魔法の言葉
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- 問いかけながら、みんなが楽しく学習できるための視点を与える。毎回問いかけることで常にルールの修正を意識するようになる
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- ポートボールの作戦・ルールの工夫 自然とオーバーナンバーのゲームになる魔法の指示
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- 学習活動の選択
- 「自分の場所をとる」ことを考えさせる
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- 連続うさぎ跳びで抱え込み跳び成功
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- 実際に体験してみてから決めます
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- 励ます、認め合う
- 「励ます 認め合う」観点を教える
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- 励まし合い、認め合うために必要な『三つの条件』
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- 記録カードを活用することでチームプレイを引き出す※村田斎氏実践追試(バスケットボール)
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- 教え合い、アドバイス
- 教育の基本は「教えて ほめる」ことに尽きる
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- 自分・友だちの動きを意識する言葉かけ
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- 「イメージできる言葉」が子どもの動きをかえる!
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- 振り返り
- 振り返りは、短くインパクトのある言葉で
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- 折り返しリレーで、認め合う関係づくり
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- 「振り返り」と「成長曲線」で、継続的に努力する意欲を持続させる〜「イメージ」「短時間」「ほめ言葉」で、学級の子どもたちの能力はきっと高まる
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- ミニ特集 8月 新指導要領で体育授業はこう変わる(表現運動)
- 低学年/スモールステップ指導で、表現運動を楽しく!
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- 中学年/リズムにのって新聞紙を使って表現する
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- 高学年/「向山式阿波踊り指導」で、子どもも保護者も教師も満足
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- ライブで体感!TOSS体育講座
- できない子ができるようになる!体育の授業をライブで学ぶ―第8回TOSS全国1000会場一斉セミナーin東京多摩市会場―
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- レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
- とび込み授業でのことから
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- マンガで見る楽しい体育指導 (第125回)
- 根本体育直伝マンガ(リレーの巻)
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- 体育授業が変わる把握術〜子どもをどう動かすのか (第5回)
- 体育は何のためにあるのか。どのように集合するのかA
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- 苦手な子ができるようになる、新・テクニカルポイント (第5回)
- テクニカルポイントをふまえた言葉がけ 跳び箱 開脚とび2
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- イメージ語を使って早く踊りを覚える
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- 運動会から体育倉庫整備まで〜体育主任の仕事術 (第5回)
- 若手体育主任のための、運動会のスムーズな運営テクニック(後編)
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- 〜道具の管理と時間の使い方を工夫して、翌年の動きまでを作る〜
- 初任者必見!体育授業の約束&システム (第5回)
- 「ドンマイ」は、みんなに安心感を与える魔法の言葉!
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- 歯周病と夜食
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- 「身近なモノ」ちょっとした工夫の教材教具 (第5回)
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- 徒競走でドラマがおきる
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- 発問・指示で子どもの動きをがらっと変える
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- 子どものためのメンタルトレーニング (第5回)
- 自信を育てる その3
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- 習得させるために必要な教材選択力
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- TOSS体育最前線
- 「特別支援」に対応する体育授業の提案!
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- 〜全国セミナーに期待する〜
- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
- 模倣
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- 〜〇〇の「大変だ」を作って踊る〜
- 表現運動
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- 〜高学年児童も熱中する「ボックスステップ」をマスターする学習カード〜
- 教科書アレンジ!保健の授業 (第5回)
- 睡眠度チェックをし、自分の睡眠の実態を知る
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- ライフスキルと健康教育 (第101回)
- 展望的記憶強化実践スキル
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- 体育科における学力保障 (第89回)
- リズムダンス おへそを揺らそう 四つのくずしに挑戦!鈴木恭子氏の授業@
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- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
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- TOSS体育ニュース (第104回)
- 8月号
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- 1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第41回)
- 陸上運動
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- 〜ハードル走の指導〜
特集の解説
“この場面”で有効な
魔法の言葉100選
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
滋賀県甲賀市立貴生川小学校の「言語活動の充実を通して、児童相互の関わりを深める授業づくり」 (『初等教育資料』平成22年2月号857)に、第6学年陸上運動「ハードル走」が紹介されていた。
学習指導要領では全教科・領域に渡って言語活動の指導がなされるようになっている。体育科では、どのように実践していったらよいのであろうか。
貴生川小学校の実践では、次の場面で行うようになっている。
@ 子ども同士の励ましや賞賛の言葉
A 活動への意欲が高まる言葉かけ
B グループをよい方向に導く言葉かけ
C よい動きや作戦を見付け、フィードバックできる言葉かけ
D 学習内容を仲間と確かめあったり伝えあったりする言葉かけ
E 活動を選んだり工夫したりする言葉かけ
この結果、好ましい人間関係が築かれていくと考え、具体的には次の学習場面を設定している。
〇オリエンテーション
〇グループで作戦を立てる
〇学習活動を選ぶ・工夫する
〇励まし合う・認め合う・教え合う
〇振り返る
言語活動がどんな場面でどのような言葉かけをしていけば、子どもの人間関係や技能、思考判断、態度が育っていくのが明らかにすることが必要である。
第6学年陸上運動「ハードル走」の授業での実践例が紹介されている。
@ 掲示板を活用した動きのポイントやコツの提示
プラスチックダンボールで掲示板を作成して、視覚的に効果のある工夫をした。
掲示板が子どもの言語活動を助け、能動的な学びへと変わっていくようにした。
A インターバルのリズムを音声化
インターバルの足音のリズムを「ト・トン・トン・トン」と音声化した。
このリズムを声に出して、タンバリンに合わせる、リズムひざ上げ、シンクロリズム走に取り入れて行う。体の動きを音でイメージ化し、動きの言語化を図った。
B 教え合いの場づくり
ハードル走の課題ごとに、子どもが課題解決できるかどうかを判断しやすい場や教具を用いて、教え合いの活動ができる工夫をした。
例えば、「振り上げ足を素早くおろす」という課題では、おろす足の位置に小さな牛乳パックを置いて、素早く足をおろすと大きな音が鳴り、子どもが評価できるようにした。
C 「魔法の言葉」のため込み
体育ノートを活用して「「魔法の言葉」をため込んだ。「できた!」「うまくいった!」「分かった!」と感じたり、アドバイスを受けたことを学習ノートに記録した。
「ダダダッ!」、「ETCみたい」「前へ前へ跳ぶ」など。
本特集では、貴生川小学校の実践例のように言語活動の具体的な指導を紹介されている。
どんな場面でどのような言語活動を行ったら、効果的だったかが示してある。
貴生川小学校ハードルの実践例のように、プラスチックダンボールの掲示板、インターバルのリズムを音声化、小さな牛乳パックを置いて足を振りおろすと音が鳴る、「魔法の言葉」のため込みなどの工夫例を通して、言語指導例が分かりやすく紹介されている。
言語活動を取り入れることによって、子どもの運動に対する感性を育て、動きのイメージを育てていくことができるのである。
本誌の実践を参考にしてよりよい授業づくりをしてほしい。
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- 明治図書