楽しい体育の授業 2010年2月号
運動神経4要素にもとづく体つくり運動

K245

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楽しい体育の授業 2010年2月号運動神経4要素にもとづく体つくり運動

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2010年1月6日
対象:
小学校
仕様:
B5判 80頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 運動神経4要素にもとづく体つくり運動
特集の解説
根本 正雄
実践事例
体つくり 低学年 多様な動きをつくる運動遊び
〈体のバランスをとる運動遊び〉みんなで楽しく!体のバランスをとる運動遊び!
中宿 清美
〈体を移動する運動遊び〉低学年は、やっぱりリズム太鼓
倉持 郁子
〈用具を操作する運動遊び〉ボールを使った運動で、「すばしっこい」子を育てる
早川 揮一朗
〈力試しの運動遊び〉これで運動嫌い解消!力試し運動遊び
沖平 和生
体つくり 中学年 多様な動きをつくる運動
〈体のバランスをとる運動〉小さな指導の積み重ねで、バランスをとれる体になっていく
望月 健
〈体を移動する運動〉リズム太鼓で楽しく体つくり
高井 基行
〈用具を操作する運動〉ゴム跳びで「たくみさ」を養う
岡 麻知子
〈力試しの運動〉楽しみながら腕支持感覚を身に付ける
赤井 正臣
〈基本的な動きを組み合わせる運動 短なわ跳び〉リズムなわ跳びの基本技「向きかえ跳び」で運動神経をよくする
藤澤 芳昭
〈基本的な動きを組み合わせる運動 長なわ跳び〉長なわ跳び指導八つのポイント
岩田 史朗
体つくり 高学年 体力を高める運動
〈体の柔らかさ及び巧みな動きを高めるための運動〉ボールを使うことで効果的な運動となる
岸本 勝義
〈力強い動きおよび動きを持続する能力を高めるための運動〉自分の体を支える力をつけよう
齋藤 徳三
体ほぐし運動
〈低学年〉低学年のうちからたくさんの伝承遊びを子どもたちに!
佐藤 貴子
〈低学年〉ジャンケン双六で楽しく運動神経を鍛える
中嶋 剛彦
〈中学年〉体を動かす楽しさを体験させよう
新村 勲
〈中学年〉ふんわり風船できびきび運動
常田 幸子
〈高学年〉「体ほぐし」は毎時間毎時間少しずつ
小倉 秀志
〈高学年〉仲間と楽しみながら、すばやく動く能力を高める体ほぐし運動
辻 拓也
ミニ特集 2月 新指導要領で体育授業はこう変わる(体つくり)
1年生/効果絶大!折り返しの運動
太田 健二
2年生/目標は60センチタイヤ跳び!
石橋 健一郎
3年生/組み合わせて多様な動きを作る
鈴木 恭子
4年生/多様な動きをつくる運動(体のバランスをとる運動)
三好 保雄
5年生/神経系トレーニングで反射神経・敏捷性・巧緻性を高める
辻岡 義介
6年生/やはり継続して取り組むこと
根津 盛吾
ライブで体感!TOSS体育講座
できない子ができるようになる!体育の授業をライブで学ぶーTOSS体育フレッシュセミナーin茨城ー
佐藤 泰之
レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
温故知新ー立ち会い授業よりー
岩井 邦夫
マンガで見る楽しい体育指導 (第119回)
根本体育直伝マンガ(逆上がり指導の巻)
岩野 節男
ルール簡単おすすめゲーム・鬼ごっこ
しっぽとりは簡単にバージョンアップできる
並木 孝樹
年間を通して鍛えたい基礎感覚・基礎技能
習熟過程は基礎感覚の習得から始まる
東條 正興
拍手喝采これでYOSAKOIソーランが成功
教材のもつ力と指導の工夫で感動の舞台を
折本 ちはる
運動量を保障する体育授業のシステム
すぐれた授業を追試してシステムを学ぶ
村田 淳
あの授業映像から「指導技術」を学ぶ
できない子をできるようにする体育の指導J逆上がりの指導は基礎感覚を鍛えることから始める
郡司 崇人
最新情報を盛り込んだ食の授業 (第32回)
食育と咀嚼
齋藤 滋
ここが聞きたい!体育授業のQ&A
いきなり始めてすっと引き込む
持木 信治
TOSS体育最前線
「習得・活用・探究」の体育授業モデル
TOSS体育中央事務局
〜体育教育技術学会への期待〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
体つくり(低学年)
今井 豊
〜体つくりうんどう 体のつかいかたをくふうしよう〜
体つくり(高学年)
内藤 一紀
〜ドラムカン持久走の学習カード〜
特別支援の子どもも活躍!楽しい体育授業
大事な条件は三つである「やることがはっきりしている」「同じパターン」「一時に一事」
間嶋 祐樹
ライフスキルと健康教育 (第95回)
父親が我が子に「自分の仕事」を語るライフスキル2
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第214回)
力ある教師なら実践していることだが…
向山 洋一
体育科における学力保障 (第83回)
鉄棒運動の授業(準備運動)と逆上がり個別指導 辻岡義介氏の実践@
根本 正雄
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第98回)
持木 信治
1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第35回)
鉄棒シリーズC
佐藤 泰之
〜鉄棒遊びいろいろ〜

特集の解説

運動神経4要素にもとづく体つくり運動

TOSS体育授業研究会代表

根本正雄


 学習指導要領の改訂により、体育科では次の重点項目が示されている。

@ 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の育成のために、発達段階に応じて指導内容の明確化と体系化を図る。

A すべての学年に体力つくりを位置づけ、「体つくり運動」を低学年から行う。

B 「自ら学び、自ら考える力」の育成をするために、基礎的・基本的な知識や技能を確実に定着させる。

 基礎的な身体能力を身に付け、運動を豊かに実践していくための基礎を培う観点から、発達段階に応じて指導内容の明確化と体系化を図ることが示されている。

 次に、低学年からの体力つくりがあげられている。2007年12月17日、NHKのクローズアップ現代で「顔面ケガ急増、子どもに異変」という放送がされた。

 前に転んでも手で支えることができないで、顔面をケガする子どもが増えたという。

 また、体力が年々低下し、20年前に比べると外で遊ぶ時間が半分に減っている。家の中での遊びが増えて、運動の苦手な子どもに教える、体育家庭教師が現われたという。

 原因としては、外遊びの減少と昔のような多様な動き作りがなされなくなったためだと解説していた。

 その他に運動する子どもとしない子どもとの二極化も原因になっている。外遊びやスポーツをする子どもとしない子どもに分かれているのである。

 そのために新しい学習指導要領では、低学年から「体つくり運動」を位置づけたのである。

 福島大学の白石豊教授は、体力を高め、動きをよくするには、運動神経のよい子どもに育てればよいと『運動神経がよくなる本』(光文社)の中で述べている。

 体力には四つの要素がある。柔軟性、敏捷性、持久力、筋力である。それらの四つの要素を上手にとりまとめ、目的にあった運動ができるように協調させるのが運動神経だと述べている。

 運動神経のよさは「すばっこしさ」と「たくみさ」だとも述べている。クローズアップ現代では、昔の子どもは木登りなどの自然の遊びの中で運動神経のよくなる運動をしていたと紹介している。

 それでは運動神経をよくし、顔面にケガをさせないようにするには、どのような指導をしたらよいのであろうか。白石氏はいくつかの方法を紹介している。

@ 跳び箱を跳ぶ基本技 腕立ての姿勢、足首を持っての腕立て、足首を持ってもらい数メートル歩く。

A 速く走る基本技 地面を真下に蹴って走る。後方に蹴るのではなく、地面に対して、鉛直方向に蹴ることが大切である。

B 前方支持回転の基本技 回転力は初めは大きく、真下から小さく、最後に手を握りかえる。

 白石氏の示した方法以外にも効果的な「体づくり」があると思われる。各学年の発達段階に応じて、体づくりを行い、体力が高まるようにしていくのである。

 体つくり運動は、大きく分けて、「体ほぐしの運動」と「多様な動きをつくる運動」「体力を高める運動」に分かれる。

 指導要領の改訂で、「基本の運動」に代わって1年生から体つくり運動が実施されることになった。

 中でも「体ほぐしの運動」は全学年で行うようになっている。体つくり運動は、体力の向上だけを単に目指すのではなく、仲間作りと動き作りを中心に組み合わせて行う運動である。

 その中で、運動の得意な子も苦手な子もみんなが運動の楽しさを存分に実感できるようにすることが重要である。

 本特集では、どんな動きをどの学年で高めていけば効果的なのかが紹介されている。

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