- 特集 なわ跳びの難ワザ―ダブルダッチを30分で指導
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特集の解説
なわ跳びの難ワザ―ダブルダッチを30分で指導
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
ダブルダッチは子どもが喜んで行う種目である。中学年になると教師の指導なしで、自分たちで行っている。
一見難しそうに見える。しかし跳び方の原理が分かり、跳び方の方法が理解できると1年生でも跳べるようになる。
なわ跳び同好会の大学生が、以前私の勤務していた小学校で、ダブルダッチの指導をしてくれた。指導前に打ち合わせを持った時に、次の質問を大学生にした。
「小学4年生、4時間の指導でダブルダッチができるようになりますか」
リーダーは即座に「はい、できます」と即答された。
私は半信半疑であった。以前、著名な実践家のダブルダッチの授業を参観したことがある。
1時間の授業で、3分の1の子どもができるのが精一杯であった。最後はできない子どもに「なぜ跳べないのだ」と怒っていた。
子どもを怒るのではなく、自分の指導を反省しなければならないと思った。そういう出来事があったので、余計に関心があった。
学生は「ダブルダッチは誰でもできます」と断言したのである。実際に学校に来て、全校の子どもに指導してくれた。
最初の10分間は学生の演技発表であった。軽々と楽しそうに跳んでいる。一つの技が終わるたびに子どもからは歓声があがった。
発表が終わるといよいよ子どもへの指導が始まった。「ダブルダッチが跳べる方法は、次の三つです」と言って説明をしてくれた。
@ なわを回している人の側から入る。
A なわが上に上がったときに入る。
B 真ん中で跳ぶ。
説明はそれだけである。後は実際に跳んで見せてくれた。そのあとすぐに三つのグループに分かれて、全学年に指導してくれた。
1年生のグループを見ていたが、あっという間に跳べるようになった。
よく見ていると、回し手の大学生が、最初はゆっくりとコの字型に回している。なぜコの字型かというと、子どもの立つ位置が真ん中ではなく、手前なのである。
そのために、大きく回さないと引っかかってしまう。子どもの動きに合わせて、回し手が配慮していた。だから全員が跳べるようになったのである。
跳び始めると次第に真ん中で跳べるようになった。するとスピードも出てリズミカルに跳べるようになった。 ある1年生の子どもは回転をしながら跳んでいた。1年生だけではなく、他の学年でも同じである。
全員とはいかなかったが、半分近くの子どもはすぐに1回転して跳んでいる。
こんなに簡単にできるとは思いもよらなかった。私も挑戦したが、すぐに10回ほど跳べるようになった。
学生の言ったことに間違いはなかった。約30分間の発表と練習であったが、子どもは楽しく過ごすことができた。
この指導を見て、ダブルダッチは、誰でもいつでもどこでも跳べるという確信を持つことができた。
本特集ではダブルダッチのように、1年生でもできる指導法が、各種目ごとに紹介されている。次の項目でまとめてあるので、実践して欲しい。
@ 教材
A つまずきの原因
B できるようになる方法
C 授業の実際
D 結果
E 留意点
どの子どもにも跳べる喜びを体験させて欲しい。
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- 明治図書