楽しい体育の授業 2007年10月号
陸上運動の決め手は「足」の指導だ!

K217

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楽しい体育の授業 2007年10月号陸上運動の決め手は「足」の指導だ!

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2007年9月6日
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 陸上運動の決め手は「足」の指導だ!
特集の解説
根本 正雄
実践事例
基本の運動
「忍者修業」でつま先支持感覚を身に付ける
本田 純一
基本の運動(走・跳)…リズム太鼓を使って
酒庭 和夫
歩幅を広げることで走りが速くなる
波多野 陽
短距離走
短距離走はスタートから
谷岡 眞史
正しく「立つ」「歩く」が走りを速くする
持木 信治
スムーズな足の動きを身に付けよう
細川 晃
リレー
次走者につま先の向きを意識させる
木色 泰樹
リレーの基礎感覚づくり
鈴木 健
技能向上のポイントは「足の向き」にある
後藤 圭一
ハードル走
リズムよく同じ足で踏み切る&ハードリング
伊藤 大介
「振り上げる足」の指導は個別評定で行う
川谷 貴浩
跳び越え方→歩数→スピード感の順に指導する
村田 正樹
走り幅跳び
走り幅跳びの指導のポイントは踏みきり足にあり
多田 圭孝
「足」を意識させて「高さ」「タイミング」「スピード」をマスターさせる
岸本 勝義
フープを使って踏み切り前の沈み込みを
田村 弘之
走り高跳び
スモールステップで助走のリズムを身に付ける
石田 博一
バーを跳び越すためには、助走のリズム・振り上げ足・抜き足を、マスターさせることである
上川 晃
最も苦手な子が楽しめるように指導を工夫する
根津 盛吾
ミニ特集 10月号の体育はこう指導する(陸上運動)
低学年
知的で楽しいワクワクロープ走!
本間 賢一
中学年
台上幅跳び
牛田 美和子
「基礎感覚づくり」と「基礎技能づくり」を位置づけた短距離走
小井戸 政宏
高学年
向山型ハードル走は、子どもが考えながら動く
細羽 正巳
子どもたちの運動量を確保し、やる気を持続する短距離走・リレーの場面設定
小林 宏
ライブで体感!TOSS体育講座
向山氏の体育を体感する
村田 斎
〜向山型体育入門講座IN東京〜
レベルアップ これだけは押さえたい体育授業の基礎・基本
生涯スポーツとしての体育授業の基礎・基本
福本 敏雄
マンガで見る楽しい体育指導 (第91回)
根本体育直伝マンガ(ハードル走の巻)
岩野 節男岩野 紀子
教材発掘!この教具で子どもが熱中 (第7回)
「投力」を教室の遊びで鍛える
桑原 和彦
体育科の系統的指導
リレーは場面を限定して、早くトップスピードにさせる2
浜井 俊洋
爆発的に広がるYOSAKOIソーランの授業 (第7回)
よさこいソーラン全体の仕上げは「視線」
加藤 悦雄
真下投げの指導 (第7回)
真下投げの除痛効果
伊藤 博一
体育指導における微細技術 (第7回)
「波のプール」はこうやる
渡辺 喜男
子どもの体を守る食育の指導 (第7回)
研究授業から食育授業のポイントをさぐる2
並木 孝樹
最新情報を盛り込んだ食の指導 (第4回)
脳が凍る「フリーズ」する!
齋藤 滋
逆上がり全員達成の道 (第7回)
できない最後の1人をあきらめない
佐藤 貴子
二重跳び全員達成への道 (第7回)
二重跳び競争をすることで是非達成したい
行實 克彦
TOSS体育最前線
「ドッジボール」のバリエーションをいくつ知っていますか?
TOSS体育中央事務局
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
とびっこ遊び(低学年)
松本 俊樹
〜とびっこ遊びで運動感覚を育てる〜
走り幅跳び(高学年)
大木場 俊弘
〜「記録」「コツ」「伸び」「評価」の4点セット〜
体育主任奮戦記 (第7回)
体育通信で校内の体育を変える
佐藤 真健
〜効果的で楽しい準備運動を体育通信で伝える〜
ライフスキルと健康教育 (第67回)
感情のコントロール教育
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第186回)
中心の主張を明確に
向山 洋一
体育科における学力保障 (第55回)
「SAMURAI」エンディングの指導
根本 正雄
〜近藤光弘氏の模擬授業〜
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第70回)
持木 信治
1/30秒単位で見せる子どものよい動きはこれだ! (第7回)
短距離走
竹森 正人
〜スタートダッシュは歩幅で動きが変わる〜

特集の解説

TOSS体育授業研究会代表 根本正雄

陸上運動の決め手は「足」の指導だ!


 運動会のシーズンである。徒競走をはじめハードル走などの陸上運動種目が多く行われる。

 先日テレビを見ていたら、運動会の徒競走のスタートの指導が行われていた。

 スタンディングスタートをするのですが、どちらの足を前に出したらよいかという内容であった。

 方法は簡単である。両足を揃えて立つ。次に体を前傾する。そのとき、前に出た足を後にしてスタートする。

 なぜなら、前に出た足がきき足なので後にして強いキックをすれば、素早くスタートができるからである。

 スタートでは、きき足を見つけることが指導のポイントになる。どちらの足からスタートするかはとても大事なのである。

 これはハードル走、走り幅跳び、走り高跳びでも同じである。きき足が分からないと踏み切りが強くできない。だから、陸上運動では、きき足の指導を外してはいけないのである。

 陸上運動はすべて片足で踏み切る。全ての種目が片足での運動である。

 短距離走は片方が必ず地面についている。ハードル走は片足で踏み切り、片足で着地する。

 走り幅跳び、走り高跳びも同様である。もし、両足で踏み切ったらどうだろうか。

 競技会では両足の踏み切りは禁止されている。もし、両足で行えば失格になる。

 陸上運動は、片足の踏み切りがポイントであることが理解されていれば、指導がとてもしやすい。

 走り幅跳びで遠くに跳べない子どもがいたとき、踏み切りをチェックする。

 遠くに跳べない子どもは、つま先で踏み切っている。足の裏全体での力強い踏み切りになっていない。そのために、足の裏全体で踏み切る指導をしていく。

 また、踏み切りの1歩前が狭く、沈み込みができていない。高く跳躍するためには、一度沈み込みをしなければならない。「沈み込みをしなさい」と言う必要はない。言葉で言っても子どもには伝わらない。

 「踏み切り前1歩を広くしなさい」と指示すれば子どもの動きは変わっていく。

 1歩前を広くするだけで沈み込みができ、強いキックができるようになるのである。

 踏み切りをチェックするということが分かっていれば、指導方法も見えてくる。踏み切りの指導は他の種目でも同じように大切なポイントである。

 ハードル走では連続リズム走がポイントである。低く跳ぶことも遠くから踏み切り、ハードルの手前に着地することも大切であるが、小学生には細かな技術指導よりも、3歩、5歩、7歩のリズムで連続して跳べることが大切になってくる。

 ですから、「自分の跳べる歩数で、リズムカルに連続して跳ぼう」と指導していけばよい動きになる。

 本特集では、以上のように陸上運動の指導で外してはいけないポイントが示してある。

 合わせて、指導のコツも示してある。各教材とも次の項目でまとめてある。

@ 教材名

A 子どものつまずき

B 外してはいけないポイント

C 指導のコツ

D 留意点

E 参考文献

 実践をして、効果を調べて欲しい。特に外してはいけないポイント、指導のコツは重要である。

 どこがどのように変わったのかを記録して、文責をして、具体的な実践に生かして欲しい。

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      明治図書

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