楽しい体育の授業 2002年4月号
黄金の3日間―楽しいメニュー18

K149

«前号へ

次号へ»

楽しい体育の授業 2002年4月号黄金の3日間―楽しいメニュー18

紙版価格: 869円(税込)

送料無料

電子版価格: 782円(税込)

Off: ¥87-

ポイント還元20%

ファイル形式

PDF
ジャンル:
保健・体育
刊行:
2002年3月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
出荷:
ダウンロード
定期購読

目次

もくじの詳細表示

特集 黄金の3日間―楽しいメニュー18
特集の解説
根本 正雄
実践事例
基本の運動
〈走・跳〉体を動かしながら授業をすすめる
八代 真一
〈器械・器具〉準備時間なし!すぐにできる基本の運動
大牧 丈夫
ゲーム
〈バスケットボール型〉出逢い ときめき 愛 ラブ マイ段ボール
表 克昌
〈サッカー型〉課題ゲームで楽しいサッカーの授業開き
三浦 広志
器械運動
〈跳び箱〉向山型跳び箱指導法での「できた」という子供の事実が、子供のやる気を引きだす
角田 俊幸
〈マット〉楽しさと場を共有する前転の授業
福島 太三
〈鉄棒〉くるりんベルトでどんどん回ろう
辻岡 義介
陸上運動
〈短距離走・リレー〉「運動量の確保」と「達成感のある教材」が決め手となる
根津 盛吾
〈ハードル走〉ダンボール箱で動きと仲間を作る
寺本 聡
〈走り幅跳び〉まず『フワッと』感を楽しもう
田村 弘之
ボール運動
〈バスケットボール〉基礎技能と誰でもできることの徹底
喜屋武 仁
〈サッカー〉ボールは友達!思いっきり仲良くしよう!
前島 康志
〈ソフトボール〉ソフトボールの授業
田代 光章
〈ソフトバレーボール〉ラリーが続くソフトバレーのゲーム
小笹 宗男
表現運動
〈リズムダンス〉授業開きはのりのりで
小室 由希江
〈フォークダンス〉阿波踊り名人の五つの掟
野網 佐恵美
体つくり
〈体ほぐし〉用具を使って楽しく体ほぐし
黒瀧 耕治
〈体力を高める〉授業開きのポイントは、この指示で
新地 比呂志
ミニ特集 体育授業の基礎・基本「マット運動」の実践
ポイントを押さえた基礎感覚と基礎技能の指導
桑原 和彦
これでばっちり!基礎感覚づくり
佐藤 政臣
ゆりかごから前転まで
山下 敏彦
前転の授業で逆転現象を仕掛ける
大石 貴範
マットは気持ちいい・楽しい場所
河村 要和
ライブで体感!TOSS体育講座
全国をかけぬけるTOSS体育講座
村田 斎
レベルアップ!ここが体育授業のポイント
「体づくり運動」巧みな動きを高める
林 恒明
マンガで見る楽しい体育指導 (第25回)
根本体育直伝マンガ(開脚跳びの巻)
岩野 節男
運動量アップ!この運動はこの場作りで
水に潜る状態を多くつくる
鈴木 智光
知的な体育発問・指示はこれだ!
跳び前転の要は腰角にあり
川口 達実
これでバッチリ!体育授業のマネジメント
体育授業開きにおいてのマネジメント
竹森 正人
どの子も熱中!学級がひとつになる体育ゲーム
ティーボールリーグ戦大会
西田 幸二
苦手な子供も参加できるニュースポーツ
全学年で楽しめる「ソフトバレーボール」
石橋 健一郎
運動会にイチオシ!この種目が子供を変える
逆転現象を生む「台風の目」
山口 浩彦
誌上授業ビデオ診断
8秒間走・リレー
冨永 泰寛
体育授業のシステム化 (第1回)
体育授業システムの必要性
渡辺 喜男
TOSS体育研究会報告
飛翔せよ!縄跳び運動研究会
藤澤 芳昭
TOSS体育最前線
「体育の授業」のイメージをもつ
駒井 隆治
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
短距離走・リレー(低学年)
芹沢 晴信
〜短距離走は「変化のある繰り返し」で!〜
短距離走・リレー(高学年)
大島 英明
〜楽しみながら短距離走の練習をしよう!〜
小学校「保健」の授業作り12のアイデア (第1回)
たばこを吸っている人に出会ったら
近藤 真庸
ライフスキルと健康教育 (第1回)
「4つの健康」教育
武田 敏
授業の腕を高める論文審査 (第120回)
実にすぐれた論文である
向山 洋一
体育科における到達度評価 (第1回)
活動と評価の一体化
根本 正雄
〜体育授業のシステム化〜
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第4回)
テクニカルポイントはここだ! (第1回)
学級開きは「向山式跳び箱」で
並木 孝樹

特集の解説

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 体育の授業開きをどのようにしたらよいのであろうか。黄金の3日間という言葉がある。

 黄金の3日間の意味は、1年間の体育授業の骨格がここでできるという意味である。1年間の骨格が3日間で決定されるのである。

 それではどのような授業をしたらよいのであろうか。一番大切なのは運動の喜びを体験させることである。

 子供たちに体育は楽しい、自分から進んで体育の授業がしたいという気持ちにさせるには、運動の喜びを体験させていくことが大切である。

 運動の喜びを体験させるには、次のような条件を満たしていく。

1.喜びを体験させる

2.できる喜びを体験させる

3.仲間と関わる喜びを体験させる

 一つ目はわかる喜びを体験させることにある。運動のしくみや動き方がわかった時に子供は喜びを感じる。

 例えば2年生でシュートゲームの学習をしている。今まで遠くに投げられなかった子供が、「片足を一歩前に出して投げると遠くに投げられる」ことを発見したとする。

 すぐに遠くには投げられなくても、「遠くに投げるコツ」が分かったことは大きな喜びである。コツを習得すれば遠くに投げられるからである。

 そのためには、授業開きで「分かる喜び」を体験させることである。

 今まで知らなかった運動のできる仕組みやコツが分かることは、体育の授業への意欲や興味を高める。授業開きで知的な体育に触れさせることは大切なことである。

 体育の学習でも思考力や判断力が大事な学習であることを理解させていく。

 次に、できる喜びを体験させる。体育の授業で子供が喜ぶのは運動ができたときである。

 跳び箱の開脚跳びが授業開きで行れるのは、向山式で1時間で全員ができるようになるからである。全員がで

きたという感動を共有できるからである。

 今までできなかった子供ができるようになった自信は大きい。「自分もやればできる」という自信は、他の教科にも転移していく。

 一番望ましいのは「分かって」「できる」ことである。跳べるコツを見つけ、そのコツを使って実際に跳べるようにすることである。

 跳べるコツが分かれば他に伝えることができる。仲間との関わり合いが生まれてくる。

 年度の始めに自信をもった子供は1年間「やればできる」という気持ちで学習できる。自己への信頼感をもつことができる。

 跳び箱が全員跳べたという感動は、子供だけでなく教師の喜びにつながる。

 授業開きは子供と教師の一体感を作り出していく内容にする。全員ができたという感動が教師と子供の心にベルトをかけていく。

 それは仲間と関わる喜びを体験させることにつながる。

体ほぐしの授業は子供どうしの一体感も作るが、子供と教師の一体感も生み出していく。

 体ほぐしは指導している教師も楽しくなる。子供が心と体を開放し楽しく動いている姿を通して、喜びを共有することができるからである。

 仲間との関わりはこのような一体感を生みだし、学級経営にも役立つ。

 授業開きで何を行うのかは教師の願いがどこにあるのかで決まる。「こんな子供にしたい」という強烈な理念に裏打ちされた授業開きをしてくのである。

 教師の願いが黄金の3日間で示せるかが勝負である。本特集の実践を参考にして組み立てていってほしい。そして、運動の喜びを体験させてほしい。


千葉市立弥生小学校

根本正雄


特集の解説


黄金の3日間――

楽しいメニュー18

    • この商品は皆様からのご感想・ご意見を募集中です

      明治図書

ページトップへ