楽しい体育の授業 2002年2月号
ここを押さえよう“体育授業の基礎・基本”

K147

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楽しい体育の授業 2002年2月号ここを押さえよう“体育授業の基礎・基本”

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2002年1月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 ここを押さえよう“体育授業の基礎・基本”
特集の解説
根本 正雄
実践事例
教材づくり/低学年
感覚養成の教材づくり
藤井 喜一
固定施設を楽しい乗り物に
山岸 光一
教材づくり/中学年
マット運動から習熟すれば、「台上前転」は誰でもできる
東田 昌樹
子供が変化していく教材づくり
馬場 慶典
教材づくり/高学年
タオル1本で、ストレッチの効果を上げる
熊谷 直樹
「仲間との関わり」を増やしながら技能を高める
白石 周二
指導法づくり/低学年
YOSAKOIソーラン踊り 第一ステップは、体ほぐし!
割石 隆浩
ゲームはステップの積み重ねで指導する
上木 朋子
指導法づくり/中学年
繰り返し指導して、評価する
川口 達実
高等養護学校での指導法 基礎・基本
白戸 禎子
指導法づくり/高学年
一つ一つ教え、はっきりと評定する
大町 勝一
学ばなければならない!
山本 浩一
授業づくり/低学年
小刻みな指示で変化を次々と
岩田 貴典
授業づくり/中学年
授業づくりのための「3つの基礎・基本」
千野 毅
授業づくり/高学年
基礎感覚・基礎技能づくりは高学年でも重要
池田 潤
授業づくり/保健
飲酒の害の授業も、知識+ライフスキルで
戸井 和彦
授業づくり/中学校
春の恒例種目『集団行動!』
源 義弘
授業づくり/高校
TOSSランドから各パーツを組み立て、授業をつくる
太田 輝昭
ミニ特集 新学習指導要領「バスケットボール」の実践
少なく、せざるをえないゲームを!
神山 豊
楽しいバスケットボールは「ボールにたくさん触れる」ことから
田代 光章
みんなが、シュートを打とう
鈴木 真
どの子も楽しめるコートやルールの工夫を
福永 誠二
授業はじめのシュートゲーム!
行實 克彦
写真で見る指導のポイントとコツ
だれもが楽しめる体ほぐしの授業
村田 斎
この指導で子供が変わる
観察学習のすすめ
吉田 茂
マンガで見る楽しい体育指導 (第23回)
根本体育直伝マンガ(基礎感覚・基礎技能の巻)
岩野 節男岩野 紀子
できなかった子ができた! 子供に学ぶ成功事例 (第23回)
スタート・ストライド指導の工夫
根津 盛吾
これだけは残しておきたい指導技術 (第11回)
運動はつながっている
辻岡 義介
初心者の体育指導 (第11回)
常識を疑うための道具「メール」
八和田 清秀
女教師の体育指導
TOSSランドは最強の武器!
赤木 雅美
健康な生活習慣をはぐくむ保健の授業 (第11回)
微生物とうまくつきあう暮らし
三好 保雄
スポーツと健康づくり (第23回)
よくあるけがとその手当て2
並木 孝樹
法則化体育最前線
TOSS体育をライブで学ぶ
駒井 隆治
全国ネットワーク
北の地から三年目への挑戦
寺本 聡
誌上授業ビデオ診断
キャッチ・ゴール
堀 健一
運動会にいちおし演技
阿波踊り
甲本 卓司
〜アンコールの声が、とめどなく〜
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
ボール投げゲーム(低学年)
西山 喜一郎
〜ボールと楽しくお友だちになるカード〜
バスケットボール(高学年)
奥田 昌樹
〜30秒ゲームで動きが高まるパスゲーム学習カード〜
授業の腕を高める論文審査 (第118回)
論文の意義を問う
向山 洋一
新学習指導要領への提言 (第11回)
ティーボール1
根本 正雄
サークル紹介
福山聖志サークル
粟村 啓史
読者のページ My Opinion
編集後記
根本 正雄
TOSS体育ニュース (第2回)
こうすればできる! (第23回)
正面跳び越し下り編
渡辺 喜男

特集の解説

ここを押さえよう;体育授業の基礎・基本

千葉市立弥生小学校

根本正雄


 体育授業の指導が分からないと言う声を聞く。山梨県の根津盛吾氏は、根本正雄の「用具を使った体ほぐし」の擬授業を4回受けて、体育授業では次の3点が大切であると述べている。


 1.教材づくり

 2.指導法づくり

 3.授業づくり


 用具を使った体ほぐしでは、輪・ソフトバレーボール・棒を扱った。どこの学校にもある用具である。

 それを体ほぐしの「仲間との交流」ができるように教材を工夫した。いずれも3人組をつくり、力を合わせないとうまくできないような仕組みになっている。

 輪では、1人が輪を床に投げて、2人が同時に輪に入る。同時に入るには、3人の呼吸が大切である。

 ソフトバレーボールでは、1人が投げてもう1人が手で打ち、3人目の人がバケツで受け取る。うまく入ったら合格である。

 棒では、3人1組で棒ジャンケンをする。3人でグー、チョキ、パーを出し、対戦チームと行なう。

 このように、用具の活用を学習の狙いに合わせて工夫していく。これが教材づくりである。

 以上の教材づくりをされたのは、名古屋市立東海小学校の川本めぐみ氏である。この教材づくりは優れていると考え、私はさっそく追試を行なった。

 追試をするときに、どのように指導したらよいのかを考えた。それが指導法づくりである。

 優れた教材があっても指導法が悪ければよい授業にはならない。川本氏の教材を追試ができるように工夫し、

私なりの授業を実践したのである。

 根本の模擬授業を受けて、根津氏は新しい運動の提示の仕方について、次の方法があると述べている。


 @すべて教師がやってみせる。

 Aすべて子供にやってもらう。

 B教師がやってみせる時と子供にさせる時を分ける。

 C絵やイラスト、写真などで見せる。

 Dビデオなどの動画で見せる。


 必要に応じて使い分けることが大切である。言葉だけで動きを引き出せる場合にはAがよく、運動が複雑であったり多様な場合は@がよいと述べている。

 このように運動の提示をはじめ、3人組にする方法、評価の方法など指導法づくりを行なう必要がある。

 最後は授業づくりである。どのような組み立てにするかが問題である。ある模擬授業では次のように組み立てにした。


@前向き走 A足ジャンケン Bジャンケンおんぶ

C後ろ向き走 D輪 Eスキップ Fソフトバレーボール Gギャロップ H棒


 この一つ一つの動きに対して、発問・指示を明示した。特に仲間づくりをさせるために、新しい3人組を作る時には次の指示を行なった。

「指示 さっきと違う3人組を作りなさい」と具体的に指示することによって、授業を展開した。

 その他にも、授業全体のリズム、テンポ、タイミング、雰囲気、個別の対応などが必要だと根津氏は述べている。

 体育授業が成立するためには、このような基礎・基本が必要なのである。

 本特集では、このような観点で体育授業の基礎・基本が紹介してある。そのまま行なうのではなく、学級の実態に応じて取り入れ、自分なりの授業づくりをしていってほしい。

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