楽しい体育の授業 2000年7月号
「この一言」で子供の動きが変わった

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楽しい体育の授業 2000年7月号「この一言」で子供の動きが変わった

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ジャンル:
保健・体育
刊行:
2000年6月
対象:
小学校
仕様:
B5判 76頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「この一言」で子供の動きが変わった
特集の解説
/根本 正雄
実践事例
ボール運動
(ドッジボール)「小さい前習え!」でキャッチ
/杉本 任士
(ポートボール)「心を載せたシュート・パス!」
/三好 保雄
(サッカー)イメージ語と合い言葉で動きが変わる
/横崎 剛志
(バスケットボール)1対1のドリブルゲーム
/松澤 正仁
(ソフトボール)「打つ」技能を高める言葉かけ
/林 武
(ハンドボール)ずれを導く「スペース・横目・三角形」の指示で動きを変える
/西田 幸二
陸上運動
(障害リレー)「トントントーン」のリズムで、リズム感覚と跳感覚を身に付ける
/角田 俊幸
(リレー)「ハイッ!」で肩の高さまで
/浅尾 真治
(短距離走)ポーンポーンとジャンプするようにしてストライドを広くする
/福田 一毅
(走り幅跳び)タ、タ、タンと踏み切ろう
/末永 賢行
(走り高跳び)ベリーかんたんベリーロール!
/有内 弘
(障害走)「低く跳び越す」から「素早くまたぎ越す」へ
/渡辺 睦生
器械運動
(マット)イメージを持たせる言葉がけを
/古川 光弘
(マット)壁を「グイッ」で後転を!
/岩井 伸夫
(鉄棒)こうもりボール投げで「振り」の練習を
/黒瀧 耕治
(鉄棒)逆上がりの時の「この一言」
/漆山 仁志
(跳び箱)台上前転・首はね跳びで「この一言」
/迫田 一弘
(跳び箱)おでこをしっかり着きなさい
/高橋 勲
表現運動
(模倣)模倣の指示は擬態語を入れて
/寺上 円女
(表現)子供の動きが大きくなったこの一言
/野�ア 貴子
(リズムダンス)みんなノリノリ!恋のダンスサイト
/宮崎 恵津子
(フォークダンス)手をつなぎたくなる?ダンスの指示
/山中 伸之
(阿波踊り)テンポのある「個別評定」で子供は変わる!
/大島 英明
(かっぽれ)手の動きをダイナミックにする3つの言葉
/平田 淳
水泳
(水遊び)まあるいお池にボッチャン パッ
/塚口 誠
(水遊び)合言葉は、「ブクブクブク パー」
/吉田 豊
(ちょうちょう背泳ぎ)あごを突き出し、おへそを出そう
/江見 和彦
(背泳ぎ)耳をすっぽり水の中に入れなさい
/森下 人志
(クロール)クロールが泳げるようになるための手のかきの効果的な指示
/小田 裕人
(平泳ぎ)「けのび」の姿勢を意識させた指導
/小林 宏
体つくり
(巧みな動き)スキップとかかえ込み跳びに有効なこの一言
/根津 盛吾
(柔らかな動き)柔軟性を高める正しいストレッチング
/池田 潤
(力強い動き)動きのポイントを指示する
/得居 不二三
(体ほぐし・ストレッチ)効果的に伸ばす―モノや場所を提示
/城者 貴典
(体ほぐし・用具)二重跳びは、一、二、三、ドーン
/藤澤 芳昭
(体ほぐし・ヨーガ)みんなで「のびた君」になろう
/小笹 宗男
ミニ特集 新学習指導要領「マット運動」指導のポイント
マット遊び・ここが変わる
「固い場」から「柔らかい場」へ
/渡辺 喜男
たのしくあそぼう!マットワールド
/後藤 一則
マット運動・ここが変わる
向山型「評定」のある授業が子供に力をつける
/伴 一孝
児童による形成的授業評価からのアプローチ
/山�ア 功一
基本となる動きを抽出し、徹底する
/村田 正樹
できる子にもできない子にも運動の楽しさを味わわせる
/浜田 勇一
写真で見る指導のポイントとコツ
あなたの体育授業をチェックする
/村田 斎
知っておくと役立つ心と体の話
食生活と長寿
/戸井 和彦
マンガで見る楽しい体育指導 (第4回)
根本体育直伝マンガ(側方倒立回転の巻)
/岩野 節男・岩野 紀子
スポーツと健康づくり (第4回)
生活習慣病対策は食生活の指針から
/並木 孝樹
法則化体育最前線
体ほぐし・心ほぐしセミナー
/駒井 隆治
できなかった子ができた! 子供に学ぶ成功事例 (第4回)
苦手な子も跳べる長なわ指導法
/根津 盛吾
誰にでもできるこどもかっぽれの指導 (第16回)
こどもかっぽれの小物
/大賀 由里子
効果抜群!ファックスできる体育学習カード
鉄棒遊び
/近藤 由佳
〜さか上がりにチャレンジしよう〜
鉄棒
/加藤 真一
〜両膝かけおり成功へ向けて〜
誌上授業ビデオ診断
鬼遊び
/小田原 誠一
全国ネットワーク
メールが全国をかけめぐる
/平松 孝治郎
サークル紹介
奄美教育サークル
/中村 弘
授業の腕を高める論文審査 (第99回)
スピード感のある体育
/向山 洋一
授業に役立つ「体ほぐし」12選 (第4回)
呼吸法を取り入れた体ほぐし
/根本 正雄
〜荒谷美枝子氏の指導〜
世界と日本の性教育 (第4回)
ホルモンのメカニズム理解の比喩
/武田 敏
読者のページ My Opinion
編集後記
/根本 正雄
TOSS体育ニュース
こうすればできる! (第4回)
倒立
/渡辺 善男

特集の解説

「この一言」で子供の動きが変わった

千葉市立あやめ台小学校

根本 正雄


 子供を指導していて、「一言」で子供がガラリと変わることがある。

 5年生で側方倒立回転の指導をした時である。腰が上がらずまっすぐに回れない子供がいた。玉入れの赤玉をマットに置いて、次の指示をした。

 「赤玉を最後まで見て、回りなさい」

 すると、まっすぐに回れなかった子供がすっと立てるようになった。それも一人や二人ではない。次から次へと立てるのである。

 「赤玉を最後まで見て、回りなさい」という一言で、子供の動きが一変したのである。

 子供の動きを変える言葉があることを知った。

 本誌1999年2月号で、富山県の此川美奈代氏は、「三つのじゅもんでボールゲットだぜ!」というサッカー遊びの実践を発表している。

 この実践には、子供の動きを引き出す言葉がけが紹介されている。「この一言」で子供の動きが変わる指示をしている。


指示1 シュートするときは、

    �@ トンキックとキックします。

指示2 相手のボールを一度止めてからパスするとよいですよ。

    �A ピタッ パス

指示3 敵からボールを守る。

    �B クルリ(あしのうら)なでなで


 サッカー遊びについての指示が的確で、子供の感性に訴える内容になっている。

 シュートをする時に「強くキックをします」と言っても子供には伝わりにくい。

 「トン キック」と指示することによって、子供は正しいキックができるようになる。

 なぜなら、「トン キック」には、トンという動きとキックという動きの指示が入っているからである。

 「強くキックをします」という指示には、キックの動きの指示しか入っていない。しかも「強く」は、どの程度の強さなのか子供には伝わらない。

 ところが、「トン キック」では、トンによって軸足を置き、キックによってボールを蹴るというシュートに必要な動きを引き出す指示が入っている。

 パスをする「ピタッ パス」も同じである。パスをするには一度ボールを止める必要がある。止めてからパスを出すのである。

 「まっすぐパスをしましょう」では、ボールを止めるという動きが指示されていない。

 その点、「ピタッ パス」では止めてからパスするという一連の流れが子供に伝わる指示になっている。

 このような指示を「複合指示」と名付けることにする。子供には極めて有効である。

 此川氏のような「複合指示」をこれからもたくさん作り出していきたい。その他にもいろいろな指示がある。

 本特集では、「この一言」で子供の動きが変わった実践例が紹介されている。活用して、子供の動きを変えていってほしい。

 これらの言葉が多く集められれば、指導する時に役立つ。法則化運動の原点である。

 実際に試してみてよりよい言葉を開発していきたい。子供の動きを変える言葉を指導の引き出しにたくさん入れている教師は、優れた指導をすることができる。

 多くの教師に分かち伝えて、共有財産として残していく。多くの教師の実践を通して、「この一言」を蓄積していくのである。

 どんな些細な言葉でもいい。子供が変わる言葉を砂金を集めるようにしていくことが大切である。多くの方の実践をお願いしたい。

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