- 特集 道徳教育の教科化?動向と問題の焦点
- 道徳教育の教科化―賛成?反対・その理由
- 道徳教育の質的充実に必要な視点
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- 大差ないが……
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- 「対応する教育」の見直しを
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- 道徳教育の教科化に賛成である
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- 指導プログラムを組織化する
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- ウィンデルバンドの「規範意識」なら教科化賛成
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- 意志決定の基本を学ぶ
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- 道徳の教科化賛成!根幹となる「9つの徳」を示し、骨太に推し進めるべき
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- 改正教育基本法の当然の要請
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- 道徳教育の現状を分析する
- どんな学習方式があるのか
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- どんな研究団体があるのか
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- どんな副読本があるのか
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- どんな反対意見があるのか
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- 道徳教育をめぐる難問への対応ポイント
- 愛国心と道徳教育の関連をめぐる焦点
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- 法教育と道徳教育の関連をめぐる焦点
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- 家庭教育と道徳教育の関連をめぐる焦点
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- 知識と実践の乖離をどう問題にするか
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- 宗教教育と道徳教育の関連をめぐる焦点
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- 学校マネジメントから見た道徳教育の取り組み課題
- 「生徒心得」と道徳教育をめぐる問題
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- きまり破りの懲戒と道徳教育をめぐる課題
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- 道徳カリキュラムづくりのポイント
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- 道徳主任の仕事と期待される資質能力
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- 道徳教育をめぐる新しい取り組み
- 「市民」で構想する道徳教育とは
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- 「環境」で構想する道徳教育とは
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- 「人権」で構想する道徳教育とは
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- 「伝統文化」で構想する道徳教育とは
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- 諸外国の道徳教育―道徳教育の国際基準を求めて
- アメリカで行われている道徳教育
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- フランスで行われている道徳教育
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- 中国で行われている道徳教育
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- ドイツで行われている道徳教育
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- 道徳教育をめぐる事件簿―焦点はどこか
- 修身教育とは? その全体像
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- 指導要領と「徳目」の中味の特色
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- 「心のノート」が果たした役割
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- 食育のための学校ガーディニング (第7回)
- 日本の伝統的な食文化をすばらしさを体験を通して学ぶ
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- 学校に伝統文化の活動を (第7回)
- 地域の文化再興を願いに
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- 親向け教育情報誌ウォッチング (第7回)
- 元気なローカルな教育応援情報誌
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- 管理職のための“教育のレシピと隠し味” (第7回)
- 悠久な時の流れと私たちの歴史
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- 教育バウチャー:いやでも?学校が変わる仕掛け (第7回)
- 大学と小中高校とは何が違うのか
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- 教育課程改定と学校経営の改革点 (第7回)
- 道徳教育の教科化
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- 学校研修を刺激する処方箋 (第7回)
- 「保護者」参画型の創意工夫(2)
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- 〜「国語B」はPISA型読解力か〜
- “割れ窓”理論の生徒指導―ゼロトレランスが学校の秩序を回復する (第7回)
- 日本における実践事例(1)
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- 07’管理職に必要なクライシスコミュニケーション (第7回)
- 最近のリスク〈不祥事報道〉の3つの傾向
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- 〜B「個人情報漏洩」―制度・規定の制定で安心しては危ない〜
- “地域の声”と学校はどう向きあうか (第7回)
- キャリア教育で地域と「仕事」を知る
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- 校長講話 3分話の知的ネタ (第7回)
- 「のぼーる」って何でしょうか?
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- 寺脇研の“教育再生”私案―諸プランの採点に立つ代案提言― (第7回)
- “文科省は現場を見ろ”という妄言
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- 編集後記
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- 日本音楽と日本文化 (第7回)
- 三味線音楽の始祖―「当道」―
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編集後記
○…昭和33年に、「道徳の時間」が特設されて50年、小・中学校で週1時間、実践されてきたわけですが、「成果が上がっていない」という声に、教育再生会議が「徳育=i仮称)ということで教科として位置づける」という提言をして波紋をよんでいます。
元文科省の、小野元之副主査は「道徳の時間がきちっと行われているかというと、熱心でない方もいるし、教材も充実していない」「教科にするメリットは、教科書をきちんとつくって規範意識や道徳心、規律を教えていくこと」にあるとしています。
この提言への批判的意見の最右翼は、「心の問題を数字で評価できるのか」というところにあるようですが、再生会議では「成績評価については議論していない」としています。
教育再生会議の提言は中教審の審議にどう反映されるか?ということもさることながら、
「時代の進展にふさわしい道徳教育への提言がなされるべき時」
であることは間違いないと思います。
一部では、「市民科」ということで、実践の試みもなされていますし、環境をメインにした実践もあり、従来の読み物オンリー?からの離陸も試みられているようです。
もちろん?徳目をメインにした知的教材の開発も試みられてもいいとも思いますが、いずれにしても、学校のおかれた状況を踏まえた道徳教育のカリキュラム開発の必要性はもっと、強調されてもいいのではないかと思います。
本号は、現状の問題点と今後の取り組み課題を中心に特集を企画しました。
(樋口雅子)
○…日本学術会議(会議・金澤一郎氏)は、このほど「我が国の子どもを元気にする環境づくりのための国家的戦略の確立に向けて」と題する対外報告をまとめ、内閣府などに提言したと時事通信が報じている。子どもの現状をめぐっては、最近は体力や運動能力、学力、意欲、対人関係能力などの低下が問題となっている。
○…同会議では「世界でも先端的な危機状況にある」としているが、その根拠の一つとしてあげているのが、国連児童基金(ユニセフ)の調査である。OECD加盟二十五ヶ国のうち「孤独を感じる」と回答した十五歳の子どもの割合は日本の場合二九・八%で、二位(アイスランド一〇・三%)以下を大きく引き離している。子どもに与えた環境の変化は戦後六十年間にわたるものだが、「空間」「方法」「時間」「コミュニティ」という四つの要素が相互に影響し合いながら成育環境が悪化の循環に陥っていると報告は分析している。
○…子どもを元気にする環境づくりは緊急の課題であり、国民的検討を必要としている。
(江部 満)
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- 明治図書