向山型国語教え方教室 2013年8月号
向山氏の研究授業を自分の研究授業に生かす

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向山型国語教え方教室 2013年7・8月号向山氏の研究授業を自分の研究授業に生かす

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ジャンル:
国語
刊行:
2013年6月24日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 向山氏の研究授業を自分の研究授業に生かす
向山型実態調査の方法をこの授業に生かす
「海をかっとばせ」(三年)
実態調査にはそれまでの学習が反映される〜向山学級「研究授業のための児童の認識の予備調査」から調布大塚小の文学学習の巨大な提案が見える〜
大関 貴之
「生き物は円柱形」(五年)
数値化と分析をできるだけ綿密に
田村 治男
向山型発問をこの教材研究に生かす
「どきん」(三年)
発問を取り出し、教材のタイプに合わせてカスタマイズする
許 鍾萬
「言葉は動く」(六年)
たった一つの言葉にこだわるもう一つの向山型説明文指導〜一つの言葉にこだわり、言葉を集め分類する向山型発問で「言葉は動く」を授業する〜
杉谷 英広
この教材で圧巻指導案のプロットを立てる
「中学校教材」
私の圧巻指導案挑戦はこれからである
長谷川 博之
「やまなし」(六年)
「やなまし」の百科事典、圧巻指導案
松藤 司
向山型「学習問題づくり」をこの授業で
「いなばの白うさぎ」(二年)
子どもの問題を「易」から取り上げる
宮崎 道久
「ごんぎつね」(四年)
局面を限定し、問題の作り方と答え方を教える授業例
谷 和樹
向山氏の「言葉の授業」をPISA型で応用する
「慣用句」(四年)
発達凸凹のある子どもたちが熱中した「慣用句」の授業〜特別支援教育の視点から向山実践を追試する〜
小嶋 悠紀
「自分の考えをまとめて、討論をしよう」(五年)
討論とは何かを言葉からも授業する
田代 勝巳
向山型作文指導をこの作文単元に生かす
「新聞を作ろう」(四年)
一時に一事で指導し、つくる楽しさを味わわせよう
齋藤 一子
「随筆を書こう」(六年)
体感させて、書けるようにさせる
石坂 陽
読解問題の解き方の基本をこの教材で
「昔話」(一年)
昔話で「いつ」「どこで」「だれが」「どうしたか」をおさえ、答え方を教える。
溝端 久輝子
「アップとルーズで伝える」(四年)
「向山型一字読解指導」で、国語のテストの答え方を教える
東田 昌樹
ミニ特集 夏休みだからこそ、取り組ませたいこの学習
一年生:徹底的に「なぞる」「うつす」を経験させて指先を鍛える
佐藤 純子
二年生:無理なく暑中見舞いの宛名を書けるようにする指導
夏井 圭太郎
三年生:『手紙の書き方テキスト』で、楽しくはがきの書き方を学習させる
阿部 梢
四年生:季節の変わり目を伝える単元を活用し、夏休みに暑中見舞いに取り組む
橋本 信介
五年生:夏休み前に手を打ち、子どもたちが楽しめるようにする
常田 幸宣
六年生:手紙の書き方は一年に三回指導する。第一弾は「暑中見舞いの書き方」
岡 麻知子
中学一・二年生:無理なく、どの生徒にもできる課題を選ぶ
和田 由幸
中学三年生:インタビューで、より良いコミュニケーションのあり方を学ぶ
黒杭 暁子
向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
一年間の命運がかかっている四月会場
岩田 貴典
授業に熱中する体験ができる それがライブだ
渡辺 大祐
私のクラスでウケた保護者参観授業 (第9回)
千年の歴史をもつ「字謎」 漢字文化に触れ、親子で熱中
高野 宏子
満員御礼! 第56回向山型国語教え方教室IN東京
4月開催向国教え方教室初の300名超え! 「新学期・1年間の仕組み作り」の内容で新年度を迎え撃つ豪華なセミナー
久保 宏行
巻頭コラム
医学的にも教育学的にも最悪・最低の漢字指導 漢字ドリルを宿題などで三度くり返す
向山 洋一
巻頭論文
エビデンスのある研究をしよう
根本 直樹
谷和樹の「本気で学ぶ国語学」 (第9回)
子どもたちに知的生産の技術を指導する。その理想的なツールとしての「TOSSメモ」を使いこなそう(その1)
谷 和樹
名取セミナーで明らかになった,文字化されていない向山実践の勘所 (第3回)
続々と見つかった向山先生直筆お宝資料とは? ラインナップの一端を紹介します!
赤木 雅美
教科書難教材をだれでも追試できるように料理する (第3回)
六つの詩を一時間で扱う方法
松崎 力
新教科書にたくさん登場した伝統的言語文化の授業づくり (第9回)
「季節」「人」「場所」など「分析批評」で古文・漢文・短歌を「読み取る」
千葉 康弘
コンテンツで情報を補い、内容を理解しやすくする。
松岡 高史
TOSS教材ユースウェア☆ライブでやっとわかったポイント (第9回)
正しく学び、正しく使う・足を運ぶ
矢吹 睦子
ポイントは、「驚いて、ほめる!」
甲地 潮吏
向山型国語に挑戦/論文審査 (第73回)
「読む」「切る」「言葉の検討」を豊かに
向山 洋一
想定外の角度から切り込む教材研究の仕方を教えます (第3回)
数詞で日本語誕生の起源を探る
松藤 司
クラスで一番できない子ができるようになった向国ドラマ (第9回)
向山型一字読解で子供が変わった
久野 歩
漢字テスト三点の裏側
松井 靖国
発達障がい児対応のプロが見た! ビギナー教師の失敗所クリニック (第3回)
脅しの指導は子どもを傷つける〜アスペルガーの子どもと話すのが上手くなったら、下手な時以上に慎重に話すべきである〜
伊藤 寛晃
「子どもが作った問題」で組み立てる向国の授業 (第9回)
「子どもが作った」問題を吸収する骨太な組み立て その2
根本 直樹
向山実践を読み解く
子どもがノートに書いたことから授業を組み立てる
向山 洋一竹内 時男東田 昌樹甲本 卓司
〜「海雀」の授業D 1986年6月 大田区立雪谷小学校5年1組〜
分析批評ビギナーズ (第9回)
「対比」で授業はこう変わる
対比とは何かを押さえ、その「ものさし」を使えるようにする
安齋 晴美
「対比」は高度な「概念」である。獲得するまでの細やかな手立てが重要だ
根本 直樹
発達障がいの子どもをしなやかに包み込む女教師の向国授業 (第3回)
基本の力をつけるバリエーション豊かな指導で、どの子も意欲的になる
手塚 美和
向山型国語で生み出す「中学生の事実」
手紙の書き方を中学生に保障する
長谷川 博之
「4コマまんが作文」ならどの子も楽しく書ける (第9回)
因果律による4コマまんが作文の授業@
村野 聡
今月の授業をこれで乗り切る!新教材授業全発問全指示 (第3回)
夏休みを前に再点検すべき四項目
椿原 正和
あなたの実践のここを直せば指名なし討論を実現できる (第3回)
意見文をスラスラ書ける力をつける
河田 孝文
発達障がい児の読み書きのつまずきをこの方法で乗り越えさせる (第3回)
もう一つの検査「視知覚検査」の重要性
小野 隆行
読者のページ
雨宮 久
編集後記
谷 和樹雨宮 久根本 直樹長谷川 博之
向山型国語最新情報
雨宮 久
向山型国語に挑戦/指定教材 (第75回)
根本 直樹

巻頭コラム 医学的にも教育学的にも最悪・最低の漢字指導 漢字ドリルを宿題などで三度くり返す

本誌編集長/向山 洋一


 漢字の指導は、教師にとってとても大切なことです。すぐれた教材・すぐれた指導でやれば、子供はグングンのびます。

 駄目な方法では、いつまでものびません。漢字ドリルを三回やらせる、宿題にするなどは、最悪の方法です。漢字ができない子を放置し、できる子を漢字嫌いにする方法です。医学的にも、教育学的にも、最悪・最低の方法です。

 いずれ、このことで、論争をしていきたいと思います。

 次は、二年前の報告です。

 たった一カ月で激変 三十点の子が、百点になった手塚美和

 漢字スキル新出漢字10のテスト

 二分間でテストした。

 びっくり!

 あんなにゆっくり書いていたKちゃんの手が動く、動く、動く。

 なんと一分十秒で書き終えた。


 本当に、びっくりした!

 ほんの一カ月前まで、

 一文字一文字を書くのがゆっくりで、

 なかなか新出漢字を覚えられなかったのだ。

 はじめのころ

 スキルテスト4 三十点

 スキルテスト5 三十点

 やり直しが、七問もあったのだ。

 裏に練習させて、やり直しのところだけやらせても、覚えているのは、二問くらいだった。

 いつの日か、百点とれる日がくるといいなあと思いながら、○をつけた。

 でも、そのいつの日は、遠い日だと思っていた。

 彼女が激変しはじめた。理由は、ハッキリわかってる。

 指書きのスピードだ。

 六月十一日の教師力向上セミナーで、

 向山先生の漢字指導を受けた。

 空書きの時のスピードがすごく速かった。驚いた。

 最初は、大人だから、こんなに速いのかと思った。

 でも、向山先生は、何もおっしゃらない。

 この「速さ」で空書きをするのか……。


 二分間でテストをするという話もされた。

 二分間でテストをするということは、

 これまでにも聞いたことがあった。

 でも、目の前で、丁寧に思い出しながら書いている子を見ると、二分があまりにも短く感じた。

 だから、これまで、四分ぐらいは、やってきたと思う。


 福岡から戻り、指書きの速度をはやくした。テスト時間を二分間にした。


 Kちゃんの点数は、ぐんぐん上昇しはじめた。

 スキルテスト8 七十点

 スキルテスト9 九十点


 「覚える」というのは、こういうことだったのだ。

 ようやく、向山先生の「覚えていれば二分で書ける」ということの意味がわかってきた。

 これまでにも、何度か、そのことを教えてくれていたのに。やっとわかった。

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