- 特集 “この視写教材”で作文力はびっくりUP
- 大森学級・大森学校の視写指導
- /
- “視写”だけで書く力を伸ばす
- /
- 中学生の“書く力”を伸ばす“視写”の威力
- /
- 東洋の伝統的指導法(視写)を検証する
- /
- “視写”指導の有効教材
- 1年:視写させることでパロディーをスムーズに
- /
- 2年:「一わのからすが」のリズムを工夫する
- /
- 3年:到達目標が示されている『うつしまるくん』だから子どもが集中する
- /
- 4年:名文に触れ,様々な学習場面で視写の力を高める
- /
- 5年:写すだけで力がつく『うつしまるくん』で作文力アップ
- /
- 6年:スピードチェックで書くことに慣れさせ,評論文を視写させる
- /
- 中学校:『うつしまるくん』で入試作文にも対応できる
- /
- 高校:『苦手な作文がミルミルうまくなる本』で,原稿用紙の使い方を総復習
- /
- 学年別・作文力をUPさせる視写のコツ[5・6月]
- 1年
- 連絡帳と選択教材で書く力をUP!
- /
- つまずきを未然に防ぎ子どもたちのやる気を引き出す
- /
- 2年
- 連絡ノート指導は日々継続的な視写指導
- /
- 「早く書きたい!!」と言わせる視写
- /
- 3年
- 基本をふまえて,視写を楽しく
- /
- 例文を原稿用紙に視写させながら,原稿用紙の使い方を指導する
- /
- 4年
- 視写を基本型とし,変化のある繰り返しで習熟させる
- /
- 視写で書くスピードをあげる
- /
- 5年
- 作文ワークを視写し,見通しをもたせる
- /
- 視写で「文を書く」動作を身につけさせる
- /
- 6年
- 『らくらく作文ワーク』の視写で,書く力UP
- /
- 教師が示した例文,友達が板書した文を視写して力をつける
- /
- 中学校
- 説明なしで読書感想文が書けた
- /
- 高校
- 「書くこと」の基本を身につける
- /
- 向国TOSSランドレシピ
- /
- ノート指導の裏技
- /
- 向山型国語キーワード
- 教師の気概
- /
- 満員御礼!「向山型国語教え方教室」
- 日本教育界の方向性を決めた「出口の授業」
- /
- 巻頭コラム
- お手本型教材は東アジア文化のDNAを受け継いでいる
- /
- 巻頭論文
- 東洋の伝統的教育思想に倣う
- /
- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第36回)
- 「どのように扱うのか」をもっともっと考えて…
- /
- 逆転現象を生む授業の組み立て方
- 「逆転現象」が“個”を育てる
- /
- 向山型で教科書教材を授業する
- 「あげる」(言語事項)(4年)の授業
- /
- 五色百人一首のユースウェア
- 「教師が読む」ことの指導原理
- /
- 学級崩壊を立て直した五色百人一首のドラマ
- 五色百人一首はとにかく続けること!
- /
- 向山推薦!この2人の発問づくり競演
- 「石山の石より白し秋の風」(松尾芭蕉)
- 秋の風はなぜ白いのか
- /
- 読み方の違いから、曖昧さと原因を分析する
- /
- 新分析批評入門
- 「おおきなかぶ」で中心人物を考える
- /
- 特別支援の子どもが熱中した参観日のこの授業
- 低学年/日頃の音読・視写・暗唱で授業が安定!学習ゲームで熱中!
- /
- 高学年/「おはよう」=お葉葉
- /
- 誌上授業技量検定観戦記
- 模擬授業は,決められたルールの中で行われるだから,工夫が生じる
- /
- インターネットで変わる漢字文化の授業
- 漢字文化の授業をブログで発信
- /
- もっと効率よく漢字を学習する方法
- /
- 画期的提案!江副文法をTOSS教師が授業する
- 江副文法を子どもに授業する5つのポイント
- /
- 向山実践を読み解く
- 「冬景色」の授業D
- /・・
- 〜第2時(2) 段落分けと遠近・指名音読〜
- 向山型国語サークル情報
- 対決で「基礎体力」「瞬発力」を鍛える 「島根/向山型国語研究会」
- /
- 躍進し続ける異色の研究集団!
- /
- 8つの国語力を向山型国語でこう授業する
- 要約〜文字の指定をしなくても20字以内で要約した〜
- /
- 授業で生徒を変えた中学教師の向国実践記
- 討論の授業初級編
- /
- 優等生相手に一人で自分の意見を貫いた女子
- /
- 腹の底からの実感! 向山型国語を知る前と後
- 子どもと私に感動を与えた向山型国語!
- /
- 楽しい!もっとして!と言われる作文指導
- /
- 自分がなすべき仕事が見えた
- /
- 向山型国語は上達が実感できる!
- /
- 音読指導でリズムとテンポを実感
- /
- Aさんが教えてくれた我流
- /
- 女教師がチャレンジする向山型討論への道
- 初めての討論指導,その前に
- /
- テーマ別 向山型国語QA
- 建設的な批判力を高める向山型国語
- /
- 読者のページ
- 「出口の授業」によって日本の教育は方針転換したのです。その学び方…
- 編集後記
- /・
- 向山型国語最新情報
- /
- 向山型国語に挑戦/指定教材 (第38回)
- あどけない話(『智恵子抄』より)(高村光太郎)
- /
巻頭コラム
お手本型教材は東アジア文化のDNAを受け継いでいる
●本誌編集長 向山 洋一
お手本教材は,東アジアの文化の骨格である。農業によって生きてきた東アジアの民族は,天文,治水,栽培の高い文化を創りあげた。
農業の仕事は,毎年同じようにくり返される。子どもは,大人から仕事の仕方を学んでいく。「教える」は象形文字だ。次のように書く。バツバツは身ぶり手ぶりの意味。右側は棒をもった大人だ。
子どもは,親から叩かれながら生きていく身ぶり手ぶりを学ぶということだ。
ここから,「お手本」文化が生まれてくる。
ヨーロッパにおいては,森,草原で動物を追いかける狩猟民族だ。「その場,その場の対応力」が,教育の基本となる。
「お手本文化」は,日本の教育の骨格でありながら,戦後,姿を消した。「まね」するより,アメリカのように「工夫」することが大切とされたためだ。
お手本文化は,かすかに「写経」に残った。
写経では,うすく文字が書いてあり,それをなぞるのである。
ちなみに,中国の書道の学習は,「うすく印刷した文字」をなぞることであり,「かご書き」という(法則論文第@期でとりあげた)方法で,文字の周辺を書きその中を書くという方法であり,練習紙には, の形のうすい
印刷がある。もちろん,中国はこの教育方法で,書道の名人をたくさん輩出している。
日本の何倍もの大きさの上海の大型書店には児童用教材の全教科にわたって,お手本教材,直写教材が並んでいる。
戦後「お手本型教材」を意図的に復習させたのは,TOSSであった。十年以上昔に『うつしまるくん』を世に出した。写すだけで,国語の力がつく教材である。『あかねこスキル』の「漢字」「計算」にも「お手本」は,とり入れられた。学校用教材として日本初である。
さらに,「名詩,名文」の「直写」スキル,五色百人一首の「直写」スキルも作った。直写とは,向山の造語である。
どの教材も,教室がシーンとなった。何よりも,「できない子」や「軽度発達障害の子」が,熱心に取り組むようになった。
TOSSから遅れること十年。最近,脳科学を売りものとした「なぞり教材」が,大手出版社から,次々と登場している。「奥の細道」など,日本の古典がうすく印刷してあり,それをなぞるのである。お手本教材をTOSSが出したとき,一部の教師は,口をきわめて批難した。「写すだけでは勉強にならない」「写すだけでは意味がない」。
しかし,「子どもの事実」は,昨今の日本の出版界の動きは,TOSSの主張が正しかったことを証明している。
-
- 明治図書