社会科教育 2010年11月号
子供の思考=変化が起る“言葉と体験”30

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社会科教育 2010年11月号子供の思考=変化が起る“言葉と体験”30

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ジャンル:
社会
刊行:
2010年10月5日
対象:
小・中
仕様:
A5判 138頁
状態:
絶版
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目次

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特集 子供の思考=変化が起る“言葉と体験”30
子供の思考判断のモトをつくる“言葉と体験”とは
残菜調査の継続が、子供の心を揺さぶり、自分の考えを生み出す
櫻井 眞治
自分の頭で考えた言葉を表現する大切さ
向山 行雄
言葉と体験のリンクで生まれる「わからなさ」への気づき
山田 秀和
新要録の“思考・判断・表現”―どこがどう違うのか
「表現」の変更に伴う授業の工夫
北 俊夫
思考方法と思考訓練の指導=そのポイント
比較して考える=指導のポイント
神永 典郎
関連付けて考える=指導のポイント
川本 尚貴
因果関係で考える=指導のポイント
關 浩和
データから法則を取り出す=指導のポイント
吉川 幸男
未知から推論する=指導のポイント
山下 真一
問題発見する=指導のポイント
清水 毅四郎
予測を検証する=指導のポイント
岡崎 均
子供の思考に変化が起る“必須体験”とは
真剣に大人と対峙し、勝負する体験
藤井 千春
子供の授業観を変える
沼澤 清一
体験・ジレンマ・終わりなき討論
谷口 和也
子供の“生き方をゆさぶらない”私の授業信条
子供の発言の「奥」にあるもの
小栗 克樹
どんな時、子供は深く考えているのか
子供による「社会研究」の過程の視点から
釜本 健司
問題に切実感が生まれるとき〜大好きな用水と、追求する仲間と、教師の願いと〜
金子 威朗
思いもしない面白い教材に出会ったとき
有田 和正
明確な問題意識をもって主体的に追究し、多面的に意味追究している時、深く考える
藤村 裕一
あの授業の“あの子の思考”を追跡する!―何が見えてくるか
討論を追跡すると思考の深化が見える
奥田 嚴文
作業と比較で思考が活性化する
山田 隆弘
「人は目の前にあるものを食べる。」ここから「日本の水産資源は、いかにして守られるべきか。」が見えてくる
太田 聡美
子供の思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
3年/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
空間認識力を鍛えるためにバーチャルな体験とリアルな体験を一致させる
雨宮 久
4年/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
地域への愛情を育てる絶好の機会をこう生かす
丸 一哉
5年/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
蓄積した情報を整理する“再現学習を”
堀 達也
6年/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
決め手は思考を揺さぶる“発問”
長谷 博文
中学地理/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
こんな“中間発表会”を開催しよう!
猪野 滋
中学歴史/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
学び方・考え方を加速する言葉かけの極意
伊倉 剛
中学公民/思考に変化が起る“学習体験と言葉かけ”
探究的活動へつながる知的好奇心の開発
福田 孝
子供の思考のモトをつくる“記号化・体験化”の手順
松野 孝雄
小特集 2010年夏〜秋の研究集会で何が討議されたか
全国公民科・社会科教育研究会
篠田 健一郎
社会科教育研究センター
坂本 晃治
全国民主主義教育研究会
山ア 裕康
地理教育研究会第49回旭川大会
小林 汎
歴史教育者協議会
大野 一夫
日本公民教育学会
木村 勝彦
社会科の初志をつらぬく会
水田 辰男
日本生活教育連名夏季全国研究集会
金森 俊朗
全国歴史教育研究協議会
中根 利和
全国地理教育研究会第五五回大会
島田 功一郎
全国中学校地理教育研究会第五一回全国研究大会
小島 徹
知られざる?日本の伝統文化―全国に誇れる“わが県の文物・宝物” (第8回)
伝承される愛媛県の伝統芸能 文楽〜さかんだった南予地方〜
岡崎 均
新指導要領と活用できる社会科5枚の写真 (第8回)
少し昔の情報技術
木村 俊夫
“政権交代の仕組み”をどう教えるか (第8回)
権力は監視されなければならない
佐島 直子
分類とは何か―枠組みのための思考学 (第8回)
新しい実践は、まず全体の枠組みを決める
許 鍾萬
〜「やってみる」「使ってみる」体験からスタートする〜
“世界システム”で歴史を考える〜一体化論が提起しているもの〜 (第8回)
歴史を学ぶためには何が必要か:世界システム論の前提(その2)
田中 ひかる
社会科 新教材のチャームポイント (第8回)
小学校/文化遺産の教材化に新たな風を!@
安野 功
〜新しい発想による単元導入〜
中学校/〈歴史編〉思考力・判断力・表現力を伸ばす歴史学習の言語活動
児玉 典久
〜パネルディスカッションによる話し合い活動で「満州事変」を多面的・多角的にとらえる〜
小学校 すぐ使えるプリントページ“調べ・考える学習”ワーク (第8回)
擬似体験から問題解決的学習に入る
河田 祥司
中学校 すぐ使えるプリントページ“基礎基本定着”のミニチェック (第8回)
公民『日本銀行券の授業 その2』
染谷 幸二
今月の授業 (第8回)
「今、これだけは」思考力をはぐくむ11月の授業
山内 秀則
〜咲き定まらずあわれなり〜
人と本でプレビュー アーカイブ“社会科60年”を覗く (第8回)
日本生活教育連盟編『社会科指導計画』誠文堂新光社、1955年/社会科の初志をつらぬく会著『子どもの思考と社会科指導』明治図書、1965年
小田 泰司
澤井陽介と共に社会科のミッションを考える (第8回)
文化学習と伝統文化の関係は?
澤井 陽介中村 哲
わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第152回)
香川県の巻
伊藤 裕康
編集後記
樋口 雅子
歴史HEROESの相関マップ―事件と人物を構造化する― (第8回)
伊能忠敬
河田 孝文江口 儀彦
〜大日本沿海興地全図(日本初実測全土図)作成 人物キーワード「アラカン」「根性」「江戸教育システム体現者」〜

編集後記

◯……「つい先日、教科書通りに水俣病≠ノついて授業をしました。

Aさんは、ライバルに負けてしまうから。

Bさんは、つい意地になってしまったから。

Cさんは、責任を認めると取引先や関連会社にも迷惑がかかるから。

Dさんは、工場の人は悪いことをしようと思ったのではなく、世の中のために生産しようと頑張っただけ。

というような(要約しています)発言があったとした上で、Aさんの発言の背後には、スポ少のキャプテンとして他者との競争があるかも知れない。Bさんは、日頃、喧嘩になると自分の非を認めないところがある。Cさんは、お父さんが飲食店を経営していて、その姿から、そのようなことを学んでいるのだろう。Dさんのお父さんは製造業の会社に勤めていて、大好きなお父さんのために、工場は悪者≠ニいう雰囲気に反論したのだと思います」(「考える子ども」3月号)

この部分だけ?読むと、「それで、この後、教師はどう対応したのか?」を知りたくなりますが、筆者は、「わたしは何もしません。何らかの方法で彼らの生き方≠揺さぶれば、多かれ少なかれ、へこます≠アとになり、器用な子は変わったフリ≠するでしょうし、そうでない子は足場を失ってしまう恐れがあると思うからです。」

と、この論考を締めくくっておられます。

筆者も想定されているように当然、「これじゃあ、何のために教育や授業があるのだ?」という意見が出そうです。

また、大げさに言えば、

〈子どもが自分の置かれた状況をそのまま肯定するだけでは、社会科を学習する意味があるのか?〉

という教科存続の意味と意義も問われているとも思えなくもありません。

本号は、このあたりについても、言及していただきたく特集を企画しました。

〈樋口雅子〉

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