- 特集 社会科授業で“どんな学力”を保障するか
- 社会科にとって“学力”とは何か―と聞かれたら(アイウエオ順)
- 社会科の学力―4つの基礎の統合
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- 対立するもの
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- 意思決定を支える「自分の考え」を形成し修正すること
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- 社会がわかる力。社会に生かせる力。
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- 「生きて働く市民」を目指す学力
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- 社会への能動的な働き掛けの成果
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- 小中一貫の社会形成力の育成
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- 市民的資質の基礎・基本
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- 社会科における「確かな学力」とは
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- 〈シンポジウム〉“すぐれた授業”は社会科学力を保障しているか
- 提案
- 社会科固有の役割を果たしてこそ“優れた”社会科授業になる
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- 意見
- 学力崩壊への道を進む“すぐれた授業”
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- 社会科学力の構造をめぐる議論―社会認識と社会的判断力―
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- 生き方を教えるのではなく、生き方を自分で選択する力をつける授業を
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- 真の「社会科」を追究しよう
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- 知的好奇心を促す構造的な授業こそ
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- 指導案一のあまりの俗悪さと指導案二の上質の論理
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- 意見を読んで
- 社会科固有の役割を考えれば、社会科の守備範囲は狭まる
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- 棚橋プランの授業化―私はこうシミュレートする
- 「都市化する地域社会」がわかる3年生単元「広島菜づくり」の開発
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- 発問・指示を明確にし、授業の組み立てを変える
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- 授業化を読んで:科学的知識と子どもの経験知との結合
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- 棚橋プランと三本松プランを比較する視点・評価規準
- 楽しくて、社会がわかる社会科か―固有性と共通性の面から学力形成を―
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- 社会科の理念
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- 社会科学力形成にとっての反復学習を考える
- “脳科学の立論”に学んだ私の意見
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- “子どもの学習実態”から考える私の意見
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- “社会生活上の必要性”から考える私の意見
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- 社会科の学力と授業―到達度の違いの現れ方と育成のヒント
- 関心・意欲・態度
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- 思考・判断
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- 観察の技能・表現
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- 資料活用の技能・表現
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- 知識・理解
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- 〈往復書簡で小学校教師と中学校教師がバトル〉
- 中学教師発:なぜ小学校授業はもっと○○をしないのだ
- 中学教師の往信:「覚えることが楽しい」という子を育てて欲しい
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- 小学教師の返信:「覚えることが楽しい子」が小学校社会科に求められることなのか
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- 小学教師発:中学校授業で、せっかく育てた○○をダメにされた
- 小学教師の往信:中学校授業でせっかく育てた問題解決への意欲をダメにされた
- 中学教師の返信:生徒の意欲をダメにしたものは、説明的授業ではない
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- 授業でどんな学力を保障するか―着地点と3学期の追い込みポイント
- 3年社会科の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 4年社会科の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 5年社会科の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 6年社会科の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 中学地理の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 中学歴史の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 中学公民の学力保障と3学期の追い込みポイント
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- 小特集 冬休み宿題:私のお薦め“オモシロ問題”
- 小学校の事例
- 三学期授業に役立つ時事問題に目をむけさせる宿題を
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- 昔の人の願いがわかる!「おせち料理」・「お雑煮」調べ
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- 冬休みならではの宿題「昔のくらし調べ」で三学期も完璧!
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- 中学校の事例
- 二種類の問題を提案する
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- 冬休みテーママップ
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- 人物カルタで基礎基本の定着―すぐ使える実物と使い方のノウハウ (第9回)
- ヒント作りのヒントになるサイト紹介
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- 韓国と日本、日本と韓国の間―過去と現在と未来を考える (第9回)
- 朝鮮の民芸と日本人の美意識
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- 学力低下はどんな授業で生み出されるのか (第9回)
- 教室を越え、学校を越えた学びと評価を
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- 中学教師がする授業の勝負どころ (第9回)
- 熱中し、かつ学力を保障する授業を
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- 基礎基本を意識した授業づくりのヒント (第9回)
- 地図帳って面白い!「地図帳検索スキル」を教えて
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- 子どもが好きな“ウソ・ホント”雑学事典 (第9回)
- 案内から過密問題学習を
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- FAX版 社会科基礎用語の学習スキル (第9回)
- 昔さがし(三・四年)
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- 〜昔の人々のくらしについて調べ、生活の変化を考える〜
- モノから世界が見える (第9回)
- 増加する輸入養殖サケと「恵みの海」北太平洋
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- 地域を学ぶ町づくりの感動ネタ (第9回)
- 水を中核にした町づくり〜地域と行政が一体となった町づくり〜
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- わが県の情報 ここに「この授業あり」 (第81回)
- 島根県の巻
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- 社会科教科書づくりへの私の注文 (第9回)
- 社会の形成者を自覚させる手立て(1)
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- 〜市民の論理に依拠した内容構成〜
- 編集後記
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- 覚えちゃうよ!おもしろ地図記号 (第9回)
- 楽しい地図記号
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編集後記
○…広島大学附属小学校の『学校教育』04年7月号に、広島大学の棚橋健治先生が「子どもの学力を保障する社会科の授業づくり」というテーマで書かれています。
冒頭を引用してみます。
「香川県東部の小学校において実施された授業の一部である。地元東讃地方の江戸時代の重要な産業であった糖業の成立・発展に功績のあった向山周慶という人物を取り上げ「向山周慶とはどのような人物か」「砂糖づくりのようすはどのようなものか」という問いに答えることが学習課題である。
子どもはまず、砂糖工場の見学、関係者へのインタビュー、関係する遺跡の調査など、身体を動かして調べるとともに、実際に砂糖キビを栽培してみる。そして、そのような活動によって分かったことや感じたことを劇にしたり、生き様を絵巻物にして語ったりして表現する。
それらの活動を通して、農民の願い、それに対する代官や殿様の気持ち、それらに応えようとして行動した向山周慶の気持ちとそれに伴う工夫や苦労などをわかっていく。
学習指導要領にも合致する典型的な授業であり、よくまとまった授業で、教師の意図は十分に達せられたと見ることができる。
しかし、そこに社会科を授業する意義の低い教科に陥らせる罠≠ェ潜んでいる。」
とした上で、以下、「社会科の学力保障に立ちはだかる常識の罠=vとして、
「社会科は子どもに生き方≠教えるもの/当事者の気持ち≠ナ考えることが重要/子どもが活発に動く≠アとが重要/子どもに自分の所属集団≠よくわからせる/学力形成では反復≠ェ効果的で重要」
という常識があるのではないかと問題提起されています。
この特集では「では代案の棚橋案による指導案をも出して欲しい」とお願いしたところ、ご快諾?いただけましたので、社会科という教科の存立にかかわる?デリケートな部分に踏みこんでの討論を期待して特集を企画しました。
〈樋口雅子〉
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- 明治図書