国語教育 2003年12月号
目標に到達しない子への対応策

B639

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国語教育 2003年12月号目標に到達しない子への対応策

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ジャンル:
国語
刊行:
2003年11月
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 目標に到達しない子への対応策
提言・目標に到達しない子をどう励ますか
その子の思考の道筋に添って助言する
加藤 幸次
「目標に到達しない子への対応策」と「公立学校」存続の必要性
小森 茂
目標への到達こそが子どもを励ます
水川 隆夫
評価基準の公開こそ最大の励ましである
大森 修
到達目標の到達度を高め合う学習づくり
須田 実
「読解力」が目標に達しない子への対応策
小学校/入門期における読むことの指導の重点
川那部 隆徳
小学校/読みの順序性を意識して、段階的に
湊 弘一
小学校/「ことばを見つける」ことを指導する
西村 嘉人
中学校/C評価の生徒は音読指導で向上する
長谷川 祥子
中学校/読み取りのずれに着目して読み深める―「少年の日の思い出」中1を例にして―
西田 拓郎
「書く力」が目標に達しない子への対応策
小学校/作文の評価基準で子どもの書く力を分析する
師尾 喜代子
小学校/学校ぐるみの取り組みで漢字の力を高める
岡 篤
小学校/漢字習得システムを身につけることで書く力をつける
勇 眞
中学校/「仲間と書こう!短作文」―「書くこと」を協働作業で段階的に―
田川 学
中学校/取材・選材、書き方の指導で書く意欲を高める
栗本 郁夫
「話す・聞く力」が目標に達しない子への対応策
小学校/繰り返し練習する機会を設定する
松野 孝雄
小学校/既習知を活かし学ぶ喜びを感じる授業をめざして
小尾 俊彦
小学校/基礎学力を保証する授業の構造―六年 ディベートの授業―
川上 弘宜
中学校/他領域と関連させ繰り返し指導する
吉野 精一郎
中学校/私の音声言語指導 スタートは評価規準
片岡 浄
目標に到達しない子への日常的取り組み
小学校/授業で短く、日常で本質を追う
佐久間 裕之
小学校/自分の思いを適切な言葉で表わそう
鈴木 徳子
小学校/数字を入れた評価でまずできるようにさせる
冨山 一美
中学校/小さなことも意図的・計画的に
堀 裕嗣
中学校/ノート作りを観点別評価に位置づけて
笠井 正信
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第9回)
若林 富男
「読書に親しむ」授業づくり (第9回)
本を読むのが苦手な子どもが読みたくなる指導
奥田 純子
書評
『国語科メディア教育への挑戦 小学校編@・A』(井上尚美他編)
鶴田 清司
『国語科メディア教育への挑戦 中学校編、中学・高校編』(井上尚美他編)
浜本 純逸
『絶対評価の国語科テスト改革・20の提案』(堀 裕嗣著)
市毛 勝雄
国語教育人物誌 (第153回)
山形県
小川 雅子
福島県
中村 哲也
千葉県
野口 芳宣
東京都
瀬川 榮志
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第69回)
「伝え合う言語力」が総合的学習等を充実
瀬川 榮志
国語教育時評 (第33回)
快著『教養主義の没落』を読む
市毛 勝雄
教師の「話力」を鍛える (第9回)
聞く・聴く・訊く
高橋 俊三
話すこと・聞くことの授業づくりのための教材論 (第9回)
参加者の側の条件
甲斐 雄一郎
言語活動主義批判 (第9回)
今どき交信事情考
野口 芳宏
到達目標としての「言語技術」 (第9回)
読書力育成とリンクした「読む学力」の基準(下)
佐藤 洋一
〜「読書記録シート」モデルの開発と活用〜
戦後国語科教育史を見直す (第9回)
言語事項の授業に「日のあたる」時は、何時来るのか
渋谷 孝
国語科教育学の可能性 (第9回)
日本の教師の地位を守ることが子ども達を守ることに通じたいものです。
望月 善次
編集後記
江部 満

編集後記

目標に準拠した評価(絶対評価)とは、それぞれの学習内容に即して、目標の実現状況を評価する方法です。その場合、各学習内容ごとに、目標をどの程度実現しているかを判断するための「めやす」が必要となります。それが「評価規準」といわれているものですが、この「めやす」がないと評価が主観的になりかねないという指摘もあります。そのため、現場ではこの「評価規準」づくりに追われているとの声もあります。さらに現場からは、「絶対評価」のため上位の子どもに目が向きがちだとの声もあります。それはこれまで相対評価のため上位七%に入れなくて、実力があるのに「4」しかつけられない子どもたちに「5」をつけられるようになったということに、多くの教師の目が向きがちだとの批判です。「絶対評価」が効力を発揮するのは、実は下位にいる子どもたちをどうやって「評価規準」のハードルを越えさせてあげるか、という実践的な課題が中心にあるということです。「絶対評価」を学校でどうシステム化するかが問われているとの声もあります。

それは基礎・基本を一人ひとりの子どもに確実に身につけさせるための「評価システム」の確立が求められていることでもあります。中でも到達目標に達しない子をどうするかが問われているわけです。『到達目標チェックで変わる国語の指導』の編者である須田実氏は「国語の学習は、到達目標 指導・評価の一体化」プランによる発想に立つべきだと主張されています。目標準拠の評価の目的は、客観性ではなく、指導の改善にあると言われる所以です。

(江部 満)

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