- 特集 「習得・活用・探究」学習への転換
- 提言・「習得・活用・探究」学習への転換―何が期待されているか
- 型を活用して表現する学習への転換
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- 「学校知」と「生活知」との総合化をめざす
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- 真の学力が期待できる
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- 教科における「活用」学習の充実
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- 「探究←→習得←→活用」の双方向性でトータルな学力を
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- 知識基盤社会に生きる「知識活用能力」とは
- 知的な生産活動を支える基本学力
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- 新しい時代に求められる三つの能力
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- 探究活動が継続できる場こそ
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- 「思考力・判断力・表現力」の重視は何を示すか
- なぜ「習得・活用・探究」学習へ転換するのか―その動力(“エンジン”)は「既習の学び」―
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- 法は「習得」を重視し、時代は「活用」を待っている
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- 習得から活用につなげる授業へ
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- 「伝統文化」の重視は基礎学力観を揺るがすか
- 伝統文化は「習得・活用・探究」の実用概念として日本社会に根づいている
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- 「伝統文化」の重視と基礎学力観
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- 「伝統的言語文化」は「読み」の拡張を促す
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- 理科教育の振興・理科学力の低下を防ぐ
- 理科教員を10000名増員し、読書力を養い、教師の授業力と学級経営力を高め、学力調査に理科を入れる
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- 知識を使い説明できる力をつけよう
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- 「モデル実験」開発のエピソード―六年「ヒマラヤ山脈」の授業
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- 「習得・活用・探究」学習
- 国語科学習の転換
- 実践的言語活用力を育てよう
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- 学習内容を蓄積できる授業を行うことが大切である。その場の思いつき授業では力がつかない
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- 社会科学習の転換
- 習得に力点をおいて考えることが実践的である
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- 習得、活用、探究を意識することで説明中心の授業を打破する
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- 算数・数学科学習の転換
- 向山型は、「できない」子ができるようになり、「できる」子も知的に満足する授業を保証する
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- 算数科の「習得・活用・探究」には三通りの学習パターンが考えられ、学級の実態や自己の力量に応じてバランスよく取り組みたい
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- 理科学習の転換
- 理科学習の転換は「丁寧さ」である
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- 「どうなるか」もあるが、「こうならなきゃ」もある
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- 科学技術教育立国論 (第2回)
- 理科教育にお金を! 予算は待っていても来ない
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- 宗教教育における教師の責任 (第2回)
- オーラをほしがる若者たち
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- 新教授学理論に学ぶ (第2回)
- 授業分析の教授学
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- 不適格教員の問題 (第2回)
- 愛子さまが投げかけた問題は、日本中の教師に向けられた課題である
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- 道徳教育のこれからの課題 (第2回)
- 修身科は未だに清算されていない
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- 編集後記
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■編集後記
○…中教審教育課程部会長である梶田叡一氏は「これからはどの教科にも習得・活用・探究という三つの活動が入ってくることに留意する必要があります」と強調しています。そのときに、逆のベクトルにある「習得―活用」と「探究」は別立てにしてほしいと要望されていました。「同じ一時間の授業の中で〈習得―活用〉と〈探究〉と両方行うのは無理があります。一単元の中で〈習得―活用〉の授業をしてから〈探究〉へ、〈探究〉から〈習得―活用〉へと組み立てる場合もあるでしょうし、場合によっては〈習得―活用〉だけ、あるいは〈探究〉だけで組み立てる単元もあるでしょう。いずれにしても、年間を通して〈習得―活用〉〈探究〉の両方のアプローチをバランスよく計画していく必要があります」(時事通信社刊『学習指導要領はこう変わる』から)と。
○…「習得・活用・探究」サイクルの確立を提唱されている樺山敏郎氏(国立教育政策研究所教育課程研究センター)も「活用」の登場を解説されています。「〈習得〉と〈探究〉を一元化するために、両輪の間に〈活用〉という新しい軸を埋め込む。その軸は、各教科等という何本もの軸を束にして強化していく。また、その軸に「言語活動」という栄養素を補給し、思考力や判断力、表現力を高めようとしている」(『授業研究』二〇〇八年一〇月号から)と。
○…現場からも新学習指導要領のキーワードとして、この「習得」「活用」「探究」に注目している実践提案があります。今回出された学習指導要領は、「子ども」中心の考え方から舵を切った「教師がしっかり教えなさいと方向転換をしたのだ」という主張です。(甲本卓司監修『新しい学力観による授業改革』低・中・高学年三部作)本号は、この新しい学力観の解明をめざして特集しました。
(江部 満)
○…「駅から徒歩2分 改札出て、右手に三井住友銀行を見て、直進100メートルくらい。左手にバスターミナル、坂をおりきったところ右手」
目指すお店のナビゲートメールを頂戴しました。さすがに、これぐらい丁寧に書いてくださると、全く迷わず到着できました!それくらい、方向音痴を自認している私ですが、この場に来てくださった某先生は、ナビがなくてもこられた理由が、「まず、駅に降りたら全体像を頭に入れる」のだとか。「到着したいお店しか念頭にないし、全体なんか関係ない!」と思う私と大違い。空間認識の男女差は歴然―という証拠?が、脳の研究から、かなりはっきりしてきたようです。
そんな空間認識の研究について、ある大学人にお願いしたところ、「ジェンダーの問題がからむので、誤解されないよう詳述しないと―」と尻込みされてしまいました。
何かなあー。
(樋口 雅子)
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- 明治図書