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「新たな外国語活動教材、“Hi,friends!”の作成について」を公表―文部科学省
教育zine編集部
2012/1/20 掲載

 文部科学省は、1月12日に「新たな外国語活動教材、“Hi,friends!”の作成について」を公表しました。作成の経緯は以下の通りです。

作成の経緯

平成23年度より、小学校学習指導要領が全面実施され、第5・第6学年において、週1コマの外国語活動が導入された。

外国語活動は、教科としては位置づけられておらず教科書が存在しないが、教育の機会均等、中学校との円滑な接続、外国語活動の質的水準の担保等の観点から、文部科学省において学習指導要領に沿った共通教材として「英語ノート」を作成し、希望する小学校等に配布してきた。(平成21〜23年度)

このたび、「英語ノート」の活用実績や使用する中で出てきた課題等を踏まえ、外国語活動の一層の充実を図るため、文部科学省において、平成24年度以降に使用する新たな外国語活動教材、“Hi,friends!”を作成し、希望する小学校等に配布することとした。

 「英語ノート」と同様、配布されるのは“Hi,friends!1”と“Hi,friends!2”の2種類とのこと。2009年の事業仕分けでは、「効果が不透明」として「廃止」の判定を受けましたが、現場の混乱を懸念する声があったことや、作成費用を「英語ノート」の半分程度に圧縮するなどし、継続となりました。当時は、経費削減のためにデジタルのみでの配布を―という意見もありましたが、“Hi,friends!”では次のような配布形態を予定しているとのことです。

形態・配布方法

•児童用教材
 各児童に冊子で配布(1人につき1冊)
•教師用指導書(各単元の目標や扱う表現、指導のポイント等を掲載)
 小学校第5・第6学年の学級担任に冊子で配布
•デジタル教材(児童用教材の誌面や歌・音声などを収録)
 各小学校等に配布
•年間指導計画、指導案、ワークシート
 文部科学省ホームページに掲載もしくはデジタル教材に収録

 すでに、文部科学省の外国語教育のページでは、関連資料として、Hi,friends!1 年間計画例(PDF)Hi,friends!2 年間計画例(PDF)が掲載されています。学習指導案・ワークシートは2月以降、点字版編集資料は3月以降に掲載予定とのことです。

 1月16日の朝日新聞の記事によれば、関西外国語大学は小学校「外国語活動」に対応できる教員養成をねらい、2013年4月に小学校教員コースを新設するそうで、外国語大が小学校教員養成コースをつくるのは、全国でも初めてとのことです。それだけ、小学校における「外国語活動」へのニーズ・関心が高いことがうかがえます。

 小学生からの英語教育には、完全実施となった今でも賛否両論あるかと思いますが、成果・効果をきちんと見取り、やってよかったと思えるような取り組みになることを願ってやみません。

コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2012/2/28 14:59:28
    文科省のホームページ、その他を見ても、英語ノートの何処が良く、何処が悪いのか
    具体的に分からない。だから新しい「Hi Friends」がどう改善されたのか、今の段階では
    つかめない。3月中旬に現物が送られて来るようだが、学年末に当たり、討議する時間が学校現場にはない。
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