きょういくじん会議
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「笑顔のヒミツは本の中」 子どもの本イベント
kyoikujin
2009/4/4 掲載
子どもを本好きにする50の方法―+おすすめ本300冊

 去る4月2日はデンマークの童話作家であり、詩人でもあるアンデルセンの誕生日。これを記念してIBBY(国際児童図書評議会)が制定した「国際子どもの本の日」でもあります。また、日本では4月23日を「子ども読書の日」とすることが定められており、この日から5月12日が、 毎年「こどもの読書週間」です。4月から5月にかけては、子どもの読書に関するイベントが盛りだくさんとなりそうです。

 「こどもの読書週間」は、 子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるために設けられたもの。この期間中、全国の図書館などで、さまざまな取り組みが行われます。北海道新聞の記事によると、帯広図書館では、お話会や古本市等の取り組みを行う予定だそうです。和束町役場の図書室のように貸出日を増やす図書館もあり、いつもよりたくさん本を読めそうですね。また、子どもに読ませたい本の展示をする図書館が多いようです。
 幼稚園や小学校で、出前イベントをしてもらうのも面白そうです。講談社による、絵本をキャラバンカーにのせ、幼稚園や小学校や図書館などを訪問する「本と遊ぼう 全国訪問おはなし隊」は、時期に限らず日本全国をまわっているそう。読み聞かせや紙芝居を行ってもらえるので、この機会にぜひ応募してみてはいかがでしょうか。
 2009年第51回「こどもの読書週間」標語は「笑顔のヒミツは本の中」です。子どもたちには、思わず笑顔になってしまうような作品にふれさせてあげたいですね。イベントは、社団法人読書推進運動協議会の読書カレンダーからも探せます。

 さて、子どもの本についてのイベントといえば、東京都品川区の「ゲートシティ大崎」で3月20日〜22日に「国際子ども本の日」にちなんだイベント「子どもの本まつり in とうきょう」が開催されたので行ってみました。このイベントでは毎年本の展示や販売、こどもの本の世界で国際的に活躍した人を表彰する「アンデルセン賞・JBBY賞等伝達式」などが行われています。
 今回は先日の記事でもご紹介しました「12歳の文学賞」の授賞式やトークイベントなどもあり、12歳の文学賞受賞者やあさのあつこさんら作家、会場の子どもたちが「浦島太郎」の続きを予想するという面白い場面もありました。「誰だって煙は吸いたくないので、浦島太郎は玉手箱の煙を吸わなかった。」「誰かが話を語り継がないと、今の私たちが浦島太郎の話を知ることが出来ないので、浦島太郎は語り部となって生きていった。」など、子どもらしい発想が次々にとびだし、ほほえましい気持ちになりました。12歳の文学賞上位受賞作を集めた単行本「12歳の文学」も、子どもが書いたとは思えないほどレベルが高くてびっくり。読書週間の活動として、自分と同年代の子どもが書いたものを読ませるというのもアリかと感じました。刺激を受けて、「自分も書いてみたい」と、創作意欲まで湧くかもしれません。

 さまざまな本にふれる機会を学校・地域・家庭を通じてつくり、子どもたちが本の面白さを感じられる環境作りをしていきたいですね。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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