- まえがき
- 指導事典の使い方
- T 体ほぐしの運動
- (1) 「体ほぐし」10の心得 /小田原 誠一
- (2) リズミカルにドンタッチ /小森 俊宣
- (3) 自然に交流が生まれる運動 /末永 賢行
- ■のびのびとした動作で用具を用いた運動
- (4) 跳び箱を使った体ほぐし運動 /松ア 力
- (5) 魔法の棒でクラスがまとまる〜たかが棒、されど棒〜 /渡辺敏 昭
- (6) 体育館の壁で体ほぐし〜壁を有効に生かす軽運動〜 /渡辺 敏昭
- (7) 「だれにでもすぐできる」新聞紙で遊ぼう /小川 康行
- (8) 4月の体育開きを「新聞紙1枚」で子どもを熱中させる /桑原 和彦
- (9) 「風船を使った体ほぐし」のバリエーション〜ソフトバレーボールにつながる体ほぐし〜 /高橋 真
- (10) 風船を使った体ほぐし〜運動が苦手な子も大ハッスル〜 /黒瀧 耕治
- (11) 変化のある繰り返しで楽しい授業!〜風船を使って〜 /根津 盛吾
- ■リズムに乗って、心が弾むような動作で運動
- (12) 体ほぐしで仲間づくり /石橋 健一郎
- (13) 丸くなって触れ合おう リズムに乗ろう /堀 健一
- (14) 「あんたがたどこさ」を「変化のある繰り返し」で運動する /太田 輝昭
- ■リラックスしながらペアでのストレッチング
- (15) ペア・ストレッチで気づき合おう /山下 敏彦
- (16) ペアのストレッチでスイッチ・オン /井坂 誠一
- (17) 瞬間脱力とゆらゆらを取り入れる /松本 史彦
- ■伝承遊びや集団遊び
- (18) テンポよく次々と行うことがポイントである /西田 裕之
- (19) 「ドン」があるから盛り上がる!「ドンジャンケン」 /辻 和彦
- (20) ちょっとした工夫で、もっと楽しくなる /渡辺 喜男
- (21) 足で仲良し! ボール渡し /伊藤 秀男
- (22) 「だるまさんがころんだ」でいろいろな運動を楽しむ /上木 朋子
- (23) 男女が仲良く熱中する花いちもんめ /常田 幸子
- (24) 大好評! 保護者と一緒に行う体ほぐし3つのネタ /大貝 浩蔵
- U 低学年
- ■体を移動する運動遊び
- (1) ヒップをねらえ!/ケンケンずもう /三沢 博樹
- (2) リズム太鼓でペースをつかむ! /大谷 貴子
- ■用具を操作する運動遊び
- (3) 息を合わせて,ボールを運ぼう! /割石 隆浩
- (4) なわとび級表A・B 最初の指導 /両部 桂一
- (5) まずは「空なわ」で基礎感覚UP! /齊藤 振一郎
- (6) 〔前跳び〕1回旋2跳躍は,こうすれば跳べる /桑原 佑樹
- (7) 個人差を吸収し,どの子も満足する2つのゲーム /原田 朋哉
- (8) 友達づくりは,なわ跳びで /藤澤 芳昭
- (9) 〔大波・小波〕スモールステップと個別評定で組み立てれば,だれでも跳ぶことができる /溝端 久輝子
- (10) 〔くぐり抜け〕なるほど,これならできるようになる /森下 人志
- ■力試しの運動遊び
- (11) 力試しの運動をこのポイントで迫る /森 康行
- (12) だれでもすもうが大好きになる! /齊藤 徳三
- V 中学年
- ■体のバランスをとる運動
- (1) 3人でバランスくずし? /有内 弘
- (2) 声をかけ合い楽しく触れ合う地蔵倒し /木色 泰樹
- ■体を移動する運動
- (3) 男女一緒に盛り上がるジャンケンおんぶ /太田 政男
- (4) 簡単! すぐできる!「ミラー&シャドー」 /福永 誠二
- (5) 無理なく,楽しく,持久力を /有内 弘
- (6) 無理のないペースをつかませる /曽根田 達浩
- (7) 楽しく走って体力アップ /前島 康志
- ■用具を操作する運動
- (8) フープを使った運動で一体感! /鈴木 章弘
- (9) 運動の工夫を子どもたちに /高本 英樹
- (10) 〔かけ足跳び〕走り跳びからかけ足跳びまでのステップ /吉田 れいか
- (11) 〔かけ足跳び〕変化のある繰り返しでリズムとタイミングをつかむ /大浦 幹夫
- (12) 〔スキップ跳び〕「大きく」がポイントである /寺本 聡
- (13) 〔あや跳び〕どこでつまずいているかを見極める! /篠崎 弘敬
- (14) 〔交差跳び〕交差跳びでなわ跳びが好きになる /星野 昌子
- (15) 〔二重跳び〕できた! シュシュンと二重跳び /表 克昌
- (16) 〔連続長なわ〕バトンタッチを取り入れた楽しい連続長なわ /渡辺 喜男
- (17) 〔2人手つなぎ跳び〕なわの入り方にステップを踏む /大西 永祐
- (18) 〔8の字跳び〕8の字跳びの指導 /小林 能和
- ■力試しの運動
- (19) 2人組の大根抜きで仲間づくり /武藤 慶治
- (20) 寒い冬は押しくらまんじゅうで心も体もぽーかぽか /細羽 正巳
- (21) 〔連続長なわ〕長なわ1分間で100回を達成するための7つのポイント /土屋 洋之
- (22) 「すもう」で力試し /東田 昌樹
- W 高学年
- ■体の柔らかさ及び巧みな動きを高めるための運動
- (1) 無理ない伸ばしで「はぁ〜,さっぱり!」 /白戸 禎子
- (2) ヨーガを利用したストレッチ /畑屋 好之
- (3) カラーコーンで体も心もトロトロ! /藤森 正弘
- (4) 運動内容の意識化を図る /猿渡 功
- (5) ボールを使って体力を高める運動5×5 /中村 厚志
- (6) 〔側振あや跳び〕側振からあや跳びへの移行をどうするか /鈴木 智光
- (7) 〔交差サイクル跳び〕スモールステップで無理なくできる /持木 信治
- (8) 〔向きかえ跳び〕向きかえ跳びは空回しからの局面限定から教える /雨宮 久
- (9) 〔二重あや跳び〕だれでもできる二重あや跳び /藤澤 芳昭
- (10) 〔交差二重跳び〕交差二重跳びのコツは交差跳び /遠藤 祥一
- (11) 〔三重跳び〕どんどん三重跳びにも挑戦させる /村田 淳
- (12) 「あんたがたどこさ」で楽しく跳ぼう /千原 一弘
- (13) 得意な技でメドレーリレー /比佐 中
- (14) みんなでつくる「共創なわ跳び」で一体感 /太田 健二
- (15) 〔平行跳び〕かけ足感覚で平行跳びを攻略 /河野 和正
- (16) 〔十字跳び〕超簡単! 十字跳び /篠崎 弘敬
- (17) 〔ダブルダッチ〕すごい! 簡単! 楽しい! みんなができるダブルダッチ /表 克昌
- (18) 〔組み合わせ跳び〕リズムコーディネーションを養う組み合わせ跳び /長坂 徳久
- (19) 〔ボールパス跳び〕1回旋2跳躍がパスのタイミング /中谷 康博
- ■力強い動き及び動きを持続する能力を高めるための運動
- (20) 最後にはクラス全体が興奮! /三瓶ま ゆみ
- (21) 2つの「折り返し持久走」で空白時間なしの持久走練習ができる /笠原 三義
- (22) SAQ風トレーニングで巧みさを高める /南 恵介
- あとがき
まえがき
TOSS体育授業研究会代表 /根本 正雄
新学習指導要領は、基礎的な身体能力の育成が強調されている。これは、子どもの学ぶ意欲、技能、体力の低下、運動の二極化の問題を解消するためである。
そのために、小学校から高校までのすべての学年に体つくり運動が入っている。
身体能力の要素としては、
@力強さ、Aねばり強さ、Bしなやかさ、C巧みさ
などが挙げられる。
個人や集団として、どのように身体的能力を身につけさせていくのかが課題である。
今回の指導要領では、指導内容が明確に示されている。
身につけさせたい内容が具体的に示されている。発達の段階のまとまりを次のように示している。
@小学校1〜4年『様々な基本的な動きを身に付けさせる時期』
A小学校5、6年と中学校1、2年『多くの領域の運動を体験させる時期』
B中学校3年と高等学校『少なくても一つの運動を選び継続することができるようにする時期』
このようなまとまりに応じて指導していくことが求められている。
体つくり運動は、低学年では体ほぐしの運動と多様な動きをつくる運動遊びになっている。
中学年では、体ほぐしの運動と多様な動きをつくる運動になっている。低学年での運動遊びが運動になっている。
高学年では、体ほぐしの運動と体力を高める運動になっている。
体ほぐし運動のねらいは、低、中、高学年とも共通している。
「体ほぐし運動では、心と体の変化に気づいたり、体の調子を整えたり、みんなでかかわり合ったりするための手軽な運動や律動的な運動をすること」
である。
@心と体の変化に気づく。
A体の調子を整える。
Bみんなでかかわり合う(交流する)。
これらはどの学年でも共通している。ところが、体力づくりでは異なっている。
高学年では体力を高める運動となっているが、低学年では、多様な動きをつくる運動遊びとなっている。
低学年から体力を高めることがねらいであるが、高学年のように直接体力づくりの動きを指導するのではない。
多様な動きづくりを通して、結果として体力が身につくようになっている。
発達段階のさまざまな基本的な動きを身につけさせる時期に相応した、指導内容になっている。中学年も同じである。
それでは、低学年から入ってきた体つくり運動をどのように指導したらよいのであろうか。
本書はそれらの問題に対して、低、中、高学年別に実践事例が紹介されている。
そのままでは学級では使用できないかもしれない。実態に応じて指導してほしい。
本指導事典をまとめるにあたり、TOSS体育中央事務局の東條正興氏にご協力をいただき、感謝申し上げます。
毎年,体力テストの結果が出ると,低下している能力を補う運動をどうやるか,話題に出ます。
何十種類もの授業の展開例があるので,教師も子どもも飽きません。
すべての先生にお薦めの1冊です。