図画工作科鑑賞学習のアイディア46

図画工作科鑑賞学習のアイディア46

鑑賞学習がようやく市民権をえようとしている今、見ることの原点、見ることの場、作品とのかかわり、などを美術館や地域の芸術家などから学んでいく多様な実践例。


紙版価格: 2,000円+税

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電子書籍版: なし

ISBN:
4-18-776727-4
ジャンル:
図工・美術
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 112頁
状態:
在庫僅少
出荷:
2019年12月13日
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目次

もくじの詳細表示

まえがき
鑑賞学習の意味と実践を考える
見ることの原点
1 こすってこすって
2 ミニミニアート探偵団
3 街に棲むトラ
4 よけいなものたちありがとう
5 街角ゲイジュツ
感じることから
6 ぺちゃ三連発
7 体ってこんな大きさ?
8 体にぬりぬり
9 花の気持ち
10 ルソーの森へ
11 自然のパターンから音楽を聞き出す
12 台風吹いた
見ることの場
13 展覧会にこだわる
14 洞窟画発見!
15 夜の○△□
16 おしゃべりな学校を作ろう
17 恐竜の化石を発掘しよう
18 これが私これも私
作品と関わること
19 コラム1 芸術作品と関わる
20 山水画に挑戦
21 美術全集第○巻
22 黒い線を追え
23 二つのひまわり
24 51美術館
25 生命を未来へ
26 メーヘレンにはだまされないぞ
27 水墨画に親しむ
作品を語ること
29 コラム2 作品を語る
30 時間を表そう
31 アートツリーの森
32 どのお茶碗で食べる?
33 世界名画の旅
現代アートに負けないぞ
33 肱額縁パフォーマンス
34 ネイチャーアートに挑戦
35 成長する○○
作家訪問
36 作家訪問(その1)木を染める!?
37 作家訪問(その2)スピードが命!?
38 作家訪問(その3)石と語る!?
芸術家に迫る
39 マイコラージュブック
40 ゴッホの謎を探ろう
41 画家に挑戦
42 ゴッホの靴,私の靴
美術館と関わる
43 コラム3 美術館と関わる
44 小さな美術館
45 ゲイジュツに挑戦
46 エントランス美術館で遊ぼう

まえがき

 鑑賞学習がようやく市民権を得ようとしている。表現と鑑賞の一体化ということは前々から言われてきたが,これまではせいぜい表現活動のなかで生まれた作品を相互に鑑賞することぐらいではなかっただろうか。

 日常の中で「見る」ことや「芸術作品を知る」ことの楽しさを考えて,あらためて表現活動そのものを見直したり,鑑賞学習の視点を考え直していくことが必要となるだろう。


 日常の何気ないことやものにハッとさせられることがある。

 この「心のときめき」(Sense of Wonder)という言葉は,アメリカの環境運動家のレイチェル・カーソンのものだが,この驚き(Wonder)は,鑑賞する行為の中で重要なものである。

 大航海時代以降,ヨーロッパの貴族たちは競って珍奇なもの,不思議なものを収集しては,自分たちの館に展示室を作った。それらは「驚きの部屋」と呼ばれたこともある。それが今の美術館の基礎になっていったのである。

 彼らの収集欲は,子どもたちの好奇心に根ざすものである。子どもたちにとって,拾ってきた木の実や小石はたまらなく魅惑的な輝きを放つものであり,彼らは,それらひとつひとつの微妙な差異をかぎ分けている。「素晴らしい,素敵!」という意味の英語「ワンダフル」は,まさしくそうした「驚くようなもの」(Wonder)が心の中にいっぱい詰まった状態を示唆するものである。

 「ワクワク,ドキドキ」する感覚,すなわちセンス・オブ・ワンダーという感じ方を大切にすることが鑑賞では出発点でもあり,到達点でもあるように感じられる。すなわち,夕焼けといった自然の対象を見たときに生じることもあれば,それこそ芸術作品についての知識を得て初めて生まれ,深められることもあることを認識しておく必要があるだろう。


 美術館との連携も鑑賞学習の視野に入ってきた。確かに美術館も楽しい場所になりつつある。従来の敷居の高い神殿(Temple)のようなものから,広場(Forum)のような場所へと性格を変えつつあるからである。

 そこではワークショップとして表現活動と鑑賞活動をそれこそ一体化したような活動や,学芸員が解説をしてくれたり(ギャラリートーク),ワークシートなるものが配られて見る視点を学んだりすることができる。

 そのエッセンスとなるものは,「楽しさ」「自己啓発」「作品の理解」である。

 つまり,「見ること,知ることで表現においても鑑賞においても楽しさを見いだし,作品をじっくり味わいながら,自分自身を高めるもの」である。このエッセンスは図画工作の鑑賞においても共通するはずのものである。しかし,美術館には,鑑賞対象のほんの一部しか存在しないことを忘れてはならない。それに現代芸術などの中には,飾れない作品も多いのである。

 ともかく,鑑賞を,日常のさまざまなこと・ものの中にいつでも,どこでも驚きを対象化するものだと捉えて,授業展開を試みる過程を大切にしたい。

 本書では,表現と鑑賞の関わりを大切にしたもの,芸術作品の理解を深めようとするものなど多様な実践を集めている。

 これらの鑑賞学習の実践を手がかりにそれこそワンダー・フルな図画工作学習が提案されることを期待している。


   編者

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