- はじめに
- 第1章 学校事務職員の仕事とは?
- 01 学校事務職員自身と周囲のイメージギャップ そもそも「学校事務職員」ってどんな人?
- 02 自分のモットーは? 学校事務職員の仕事
- 03 毎年リスタートを味方にする 1年間のスケジュール
- 04 校内外の方々をつなげていくと,可能性が生まれる 仕事の幅を広げるために
- 第2章 学校事務職員業務ハック50
- Introduction
- Part 1 財務ハック
- 01 データベースを根拠に,安心して委ねる 教職員主体の予算運用システム
- 02 どんな予算請求も一旦受け入れる 教職員主体の予算請求
- 03 学校事務職員が丸抱えせずスムーズに 教職員が生き生きする予算委員会
- 04 困る突発予算請求に応える 臨時予算請求
- 05 管理職のビジョンを予算に反映 管理職予算委員会
- 06 何を前に進め,どれにお金をつけるか プロジェクト予算
- 07 各所のメリットを考えながら保護者負担を軽減 クラブの活動費の公費化
- 08 担当の教員に委ねる ゲストティーチャーとの交渉
- 09 子ども主体の予算運営を段階的に実現 子ども予算
- 10 業務改善と授業改善を同時実現 子ども予算で働き方改革
- 11 子ども予算を通して,どんな成長を遂げる? アントレプレナーシップ教育の効果
- 12 予算を効果的に使えた事例を知る 予算の評価をインタビュー
- 13 子どもと業者を素早くつなぐ 外部人材の活用
- Part 2 総務ハック
- 14 限られた時間で確実に仕事を進める 先取り5分チャレンジ
- 15 誰かの失敗をみんなの学びに変えていく 物品故障時の対応
- 16 効率化とコミュニケーション量をUP 動線コントロール
- 17 スモールステップで軌道に乗せる 外部委託先との連携
- 18 困っている家庭が就学援助申請で困らないために 保護者と事務室を直接つなぐ仕組み
- 19 進めながら改善する この指とまれプロジェクト
- 20 BCPの考え方を導入 学校事務職員不在時対策
- 21 業務スピードと質を緩やかに上げる 各種サポートセンター活用
- Part 3 教育環境整備ハック
- 22 面倒な鍵探しからおさらば 鍵管理システム
- 23 独りではなくみんなで対応 印刷室の環境改善
- 24 優先順位を複数人で決めていく 営繕ポートフォリオ
- 25 少しずつ物品更新を進めていく 施設環境の継続的改善
- 26 学校事務職員が不在でも修繕が可能に 協働で作る仕様書
- 27 突発的な修繕要望に応える 修繕予算をトータルマネジメント
- 28 教室は誰のもの? 子どもが創る学びの空間
- 29 家具を工夫して心が安らぐ教室に 心理的安全性の高い空間づくり
- 30 4チーム体制で同時進行 職員室リノベーション
- 31 職員室の情報の流れを変える フリーアドレスの導入
- Part 4 情報管理・発信ハック
- 32 同時編集できるICTツールで協働作業を加速 Googleスプレッドシートの活用
- 33 フルオープンにして,いつでも・誰でも確認 予算執行状況ダッシュボード
- 34 引き継ぎや共有の時短を促進 ファイリングシステム
- 35 一度に伝えず,小出しにする 教職員のアンテナを立てる発信
- 36 すてきな行動に光を当てる 心理的安全性を高める言語化術
- 37 学校事務職員と子どもをつなぐ ロイロノートでコミュニケーション
- 38 「お金がかかるから申し込まなかった」をゼロにする 子どもの声を公費化の追い風に
- Part 5 関係づくりハック
- 39 関係性を積み上げる ホワイトボード・ミーティング(R)
- 40 事務部の関係の質を上げていく 週1定例ミーティング
- 41 組織観の転換とシェアドリーダーシップの導入 会議改革
- 42 職場の状況をアセスメント 関係性を探る挨拶術
- 43 事務室の入り方にも,遊びの要素を 立ち寄りやすくなる事務室づくり
- 44 孤独に修繕と向き合わない 営繕部の設置
- 45 学校のことを本気で考える 学校経営に活かす予算づくり
- 46 「なったらいいな」を形に ソース原理の活用
- 47 教職員をつなぎ,より良い学校づくりを下支え サーキットチェンジャーとしての学校事務職員
- 48 学校事務職員の味方を増やす PTAや地域住民との連携
- 49 他校から学ぶ 学校視察の企画
- 50 新たな着眼点を得る 学校視察対応
- おわりに
- 引用・参考文献リスト
はじめに
今日は,どんな日でしたか。
無理な発注対応に追われて,一日が終わった。
また修繕が起きて,丸投げされたようでしんどかった。
伝えたはずなのに,「聞いていない」と言われた。
学校事務職員あるあるかもしれません。
毎年度,人が入れ替わる学校で,一人配置のケースが多い私たちは,多様な人たちと関わらずにはいられません。加えて,昨今の「学校事務職員への期待」に気持ちが重くなり,仕事を抱え込みすぎてしまうのではないかと身構えることもあります。
それでも私は,「世界一楽しい職業は学校事務職員だ」と胸を張って言いたいのです。
その楽しさを,教職員や学校の外にも伝えられたらと思っています。
学校事務職員の楽しさとは,何だろう。
本書が,その問いを考えるきっかけになれば嬉しいです。
多様な子どもたちが通う学校には,機械仕掛けのような決まりきった答えはありません。だからこそ,学校事務職員の仕事にも,正確に進めることの先があると思います。
大きく動かなくても,誰かが半歩踏み出すことで,学校が少しずつ変わっていくことがあります。半歩でいいのです。今の学校事務職員観から,少しはみ出してみませんか。
私は,学校事務職員の仕事には,子どもたち,教職員,学校全体のつながりを見ながら,小さな変化を起こす役割もあると思っています。人を無理に変えるのではなく,少し離れてしまった関係をつなぎ直したり,流れを整えたりしながら働くこと。
そんな姿を,私は「サーキットチェンジャー」という言葉で考えています。
横串,縦串,斜め串。
学校のつながりに小さな変化を生み出すことも,私たちの大切な仕事の一つです。
新しいことを始めるには時間がかかりますし,使える力にも限りがあります。だから私は,やらないことや,力をかけすぎないことも,いつも考えています。完璧を目指しすぎないことや,周りの力を借りることが,学校全体を生かすこともある。そんな試行錯誤のなかで見えてきたことを,本書には記しました。
第1章では考え方を,第2章では具体的な行動を,試しやすいようステップに分けて示しました。ここに書いたことが,そのまま誰にでも当てはまるわけではありません。自分の学校や立場に合わせて,使えそうなところから受け取っていただけたらと思います。
全部を取り入れる必要はありません。今の自分に合うものを一つ選び,試してみるところから始めていただけたらと思います。
さあ,本書の中から今の自分に合うものを選び,自分なりの学校事務職員像を少しずつ育てていきましょう。
2026年4月 /上部 充敬
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明治図書

















