- まえがき
- 単元学習との出会い
- 単元の主題と育てたい学力
- 自ら学ぶ子どもたち
- 新単元学習への願い
- こんなこと みつけたよ
- ――○○はかせになって――
- 単元の設定について
- 単元の構想と単元目標
- 単元展開の実際
- 成果と今後の課題
- お話の世界を体全体で表現してみよう
- ――「だれにあえるかな」――
- 単元の設定について
- 指導の実際
- 学習指導の考察
- どんなこと かこうかな
- ――「わたしが つくった カレンダー」――
- 単元の設定について
- 指導の実際
- 学習指導の考察
- あきと ともだちになろう
- 単元の設定について
- 指導の実際
- 学習指導の考察
- おもちゃ遊び大会を開こう
- ――『ぶんぶんごま』をつかって――
- 単元の設定について
- 指導の実際
- 単元をふりかえって
- 「合図の本」を作ろう
- はじめに
- 指導の計画
- 指導の実際
- おわりに
- 大きくなっていくわたし
- ――私の成長をふりかえろう――
- 単元の設定について
- 指導の実際
- 学習指導の考察
- 言葉で遊ぼう
- ――「かなで書くと同じでも」――
- 単元の設定について
- 指導の実際
- 学習指導の考察
- 祭り
- ――その意味するもの――
- 単元の設定について
- 授業の実際
- 単元指導の考察
- 世界に目を
- ――働く・暮らす・学ぶ・遊ぶ――
- はじめに――単元の設定について――
- 指導の実際
- おわりに
- きせつのうつりかわりをみつけましょう
- ――理解語彙から表現語彙へ――(四年)
- はじめに
- 語句・語彙指導の視点
- 指導の計画
- 指導の実際
- 今後の課題
- 映像について考える
- ――映像から感じる思いを言葉へ、そして文章へ――(五年)
- はじめに
- 語句・語彙指導の視点
- 指導の計画
- 指導の実際
- おわりに
- 解説 /浜本 純逸
まえがき
「見て見て。出てきた、出てきた。かまきりの赤ちゃんの大群だよ。」と、声を潜めて友だちを呼ぶ子どもの顔。
「私は、白馬を取り上げた殿様が本当に憎いです。スーホが貧しい羊飼いだからといって、約束を破るのは許せません。殿様として失格です。」と、興奮に顔を赤らめながら発表している女の子の顔。
「はちぶせの農業について、どんなことをどんなふうにして調べてみたいですか。」と投げかけるサマースクール実行委員の子どもの顔。運動会や音楽会などの行事に取り組む子どもたちの顔、顔、顔。
子どもの内なるエネルギーは、これぞという何物かに出会ったとき躍動し始め、子どもの瞳は輝き始める。私は、そのような子どもの表情が大好きである。それは、まさに、子どもが対象を自分のこととして捉え、自ら積極的な活動を起こそうとしたり、まさに起こしていたりするときなのである。生活場面においても学習場面においても、このような子どもの目の輝きを大切にしていきたいと思っている。学習場面の中で、子どもの目が輝いているとき、それは子どもが自分で自分の学びをつくりだしているときであろう。それは、「教えこまれる」という「外からの学び」ではなく、「学びをつくりだしていく」という「内からの学び」である。国語の学習においても、このような「主体的な学び」を実現していきながら、言葉の力をつけていくにはどのようにしたらよいのだろうと常日頃考えている。
新単元学習は、子どもの内なるエネルギーが、回りのものやことに触れて発現した好奇心を核にして、自ら学ぼうとする意欲を育てていくことから始まる学習である。学ぼうとする子どもたちをさまざまな支援により教師が後押ししていく学習といってもよいだろう。子どもの側にたって、好奇心を掘り起こし興味・関心のありかを探ったり育てたりして価値ある主題へと向かわせるのである。そのとき、子どもの興味・関心と教師のねらいとは必ずしも一致するとは限らないが、主題設定に関して私は、「自然とことば」「情報化とことば」「映像とことば」「国際化とことば」「人間とことば」にそのよりどころを求めている。
子どもたちが自分の課題を見つけ追求していく時には、聞き取り調査をしたり、文献を探して読んだり、話し合いをしたり調べたことや分かったことを本やレポートにまとめたりする活動が行われる。これらの活動の中で、言語化能力が育てられ、豊かになり、「聞く、話す、読む、書く」の言語活動力が高まっていく。また、その展開においては、子どもたちの状況に応じて学習過程に、一斉学習・個別学習・グループ学習などを多彩に取り組み、一人ひとりの個性を伸ばし、集団としての学び合いを高めていくことができる。
そして、これらの活動の中で、二十一世紀という変化の激しい時代を生きるとともに社会をよりよくしていこうとする「生涯学習に生きて働く自己学習力」が培われていく。
私は、新単元学習を以上のように捉えて実践し、その記録を本書に収めた。これらの実践は、子どもとともに創りあげた単元の一つひとつである。お読みいただいた先生方にご批判、ご批正いただければ幸いである。
この間、単元の組み立て方や学習材の切り取り方、そしてその使い方、教師の位置や評価、新たなる課題などについて、浜本純逸先生にご指導を受けてきた。指導の実際に関しては、どんなにつたない授業であっても、必ずひとつはよいところを見つけて励まして下さったことが、私の大きな励みになってきた。常に温かく励ましていただいたことにここで改めて厚くお礼申しあげる。
また、非力をもかえりみず本書にまとめることができたのも、浜本先生、心のこもったご配慮をいただいた明治図書の江部満氏のお陰である。深謝申しあげるとともに、感謝の気持ちを忘れずに今日からまた新たな一歩をふみ出したいと思っている。
一九九八年四月十日 /松田 敦美
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明治図書















