基幹学力シリーズ13
国語&算数がグーンと伸びる基幹学力の授業

基幹学力シリーズ13国語&算数がグーンと伸びる基幹学力の授業

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聞く・話す・読む・書く・考える力が確実に伸びる実践を紹介

聞く、話す、読む、書く、考える―授業の中核をなす活動である。もちろん、これらは単独であるわけではなく、考えながら聞く、読んで話す、のように複合的に用いられる。そういう実態に合わせて、どういう活動をさせることが学力の育成につながるのか、事例で紹介する。


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ISBN:
978-4-18-624319-2
ジャンル:
授業全般
刊行:
対象:
小学校
仕様:
A5判 160頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第
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目次

もくじの詳細表示

はじめに――この本のこと―― /間嶋 哲
T 曖昧模糊とした基幹学力からの脱出
§1 いったい,『基幹学力』とは何か /間嶋 哲
1 定義することは,評価の観点をもつこと /2 「頭のよい子ども」のイメージ /3 いったい,何が違うのか /4 きちんと「基幹学力」を定義すると /5 「基幹学力」を育てる授業と育てない授業との決定的な違い /6 「活用」の波に飲み込まれてはいけない
§2 全教科に活用できる力を育てる国語授業5つの条件 /齋藤 純一
1 はじめに /2 漠然とした知識・技能は活用できない /3 使いながら習得した知識・技能こそ,次で使える /4 よいと思えた知識・技能こそ,次で使う /5 まず国語の中で活用できてこそ,次で使える/6 おわりに
§3 全教科に活用できる力を育てる算数授業5つの条件 /尾ア 正彦
1 国語でも発揮される算数の力 /2 帰納的な見方を発揮する /3 類推的な見方で,他の場面を考える /4 図・式を読む力 /5 解決過程を筋道立てて表現する
U 確実に伸びる「聞く」「話す」「よむ」「かく」「考える」力
§1 1年「はっきりはなそう」で,『考えながら聞く』自分の考えに色を付けよう /長谷川 水緒
1 嫌いな野菜は何? /2 自分の考えは何色? /3 立場を決めるものさしで,色を付けよう! /4 ビデオで再発見!
§2 1年「たしざんとひきざん」で,『違いを読む』図と式で順序数の計算を考える /川村 尚史
1 どこか違うぞ! /2 図をかくと分かりやすい! /3 答えは同じでも式が違う? /4 力は付いたのか?
§3 1年「たしざん@」で,『考えたことを書く』わたしのたしざんどうかな? /間嶋 雅樹
1 どんな場面にしようかな?? /2 わたしの問題はどっち?用紙選択! /3 キーワードは1回限り!
§4 2年「1000までのかず」で,『考えたことを話す』いくつあるのかな? /榧根 浩
1 いくつあるのかな? /2 どうやって数える? /3 おわった?
§5 2年「分数」で,『考えたことを活用する』分数の素地を養う「ぶん ぶん すう」 /青木 弘明
1 算数的活動で考える /2 算数的活動を活用する
§6 3年「三角形」で,『考えたことを話す』折り紙から正三角形を作る /平山 誠
1 仲間分けと作図で /2 かくのと作るのとでは,大違い!
§7 3年「つり橋わたれ」で,『違いを読んで,話す』言葉の間違い探し /諏佐 ゆかり
1 アニマシオン的活動から場面の様子をつかむ /2 表現の違いを話し合う
§8 3年「わり算」で,『考えたことを話す』この式ってどういう意味? /板垣 明
1 自分で考えた式は説明がしやすい /2 本当の説明が始まる
§9 3年「重さ」で,『数値の関係をよむ・問題場面をよむ』芋づる式に,重さが分かる /志田 倫明
1 箱の中身はどんなボール? /2 1つだけのラストヒント /3 導き出した重さのボールを探せ/4 子どもの記憶に残る授業を
§10 4年「立方体と直方体」で,『適切な情報を話し,それを聞き取る』となりの教室にあるのはどんな立体? /山沢 正仁
1 仲間分けから出発しよう /2 となりの教室にある立体は?
§11 4年「話してすっきり,書いてばっちり」で,『書く内容を決める』マッピングと交流で書き通す力を育てる /平野 秀穂
1 なぜマッピングなのか /2 運動会のマップを書こう /3 交流で深める・整理する
§12 4年「折れ線グラフ」で,『グラフをよむ』グラフをよむ,よさとは? /平山 誠
§13 4年「文スケッチ」で,『言葉や表現の工夫を考えながら書く』文スケッチで様子が伝わる表現を工夫して書こう /相澤 勇弥
1 よおく観察しよう――文スケッチの行い方―― /2 表現を工夫して――ある日の文スケッチ―― /3 表現の工夫に目を向ける――より様子が伝わるスケッチのために―― /4 文スケッチをすることで
§14 5年「小数のかけ算」で,『見付けたきまりを話す』計算練習からきまり発見 /尾ア 正彦
1 くじ引きゲームをしよう /2 きまりが見えたぞ /3 あれ?おかしいぞ……
§15 5年「小数のかけ算」で,『考えたことを書く』答えに限定をかけて,立式する /中村 昌亮
1 数字カードを用いて,立式する /2 「答えが2になる式をすべて考えよう」
§16 5年「割合とグラフ」で,『読んで考えたことを書く』どちらのスーパーが安い? /伊石 良博
1 映像資料を通して問題を提示 /2 ○本買うならどちらのスーパー?
§17 5年「詩『キリン』」で,『表現の効果を考えながら読む』工夫された表現から作品世界を想像する /岩崎 直哉
1 この表現おもしろい! /2 一部一部を見ている感じがする! /3 キリンがあまりにもでかいのか! /4 視線の意識が「語り」を変える
§18 6年「できる?自分の脳を自分で育てる」で,『考えながら読む』「マッチング」で評価的に読む /諏佐 ゆかり
1 マッチングで説明文を読む /2 マッチング活動の実際 /3 マッチング→クリティカルに読む
§19 6年「対話のコツって何だろう?」で,『話し手を意識して聞く』対話力を鍛える /岩崎 直哉
1 聞き手の態度でこうも違う!
§20 高学年「見開きノート指導」で,『論理的に書く』「書く」プロセスをトレーニング! /井上 幸信
1 短作文で書き方を学ぶ /2 見開きノートですっきり
§21 全学年「学校生活での活用」で,『既習の漢字を書く』漢字練習は日常で! /井上 幸信
1 使ってこその漢字 /2 連絡帳で漢字練習! /3 他教科の授業で漢字練習!
○それぞれの実践の「おいしさ」は,これだ! /間嶋 哲
V いいたい放題「もの申す!」
§1 国語教師の国語授業に,算数教師がもの申す! /尾ア 正彦
1 国語の授業は,必要なことを教えているのか? /2 国語の力は,どこで身に付いたのか? /3 育てたい力の明確化が必要
§2 算数教師の算数授業に,国語教師がもの申す! /井上 幸信
1 算数が発言できない子どもを育てる!? /2 算数が論理的に考えない子どもを育てる!? /3 国語授業に学べ!?――ファジーだからこそ子どもは話す!考える――
§3 指導主事として,全教師にもの申す! /間嶋 哲
1 何が大切なのか,いつも考えよう /2 教えるべきこと,考えさせるべきことを,しっかりと分けよう /3 自分のよさを知り,欠点を自覚しよう
おわりに――わたしたちがめざすこと―― /間嶋 哲

はじめに――この本のこと――

1 この単行本ができるいきさつ

 新潟発の基幹学力本を作りたい。

 そんな思いから,この企画は始まった。

 今年の2月。私は冬の佐渡に招かれ,若手の教師に向け,講演を行った。

 佐渡といえば,新潟県の中でも最近は小学生の修学旅行先の筆頭にもなっている観光地。ただ,島であるがゆえに,若手の教師が赴任することがどうしても多くなってしまうという事情を抱えている。

 これまで高学年の担任が多く,何度も修学旅行で佐渡に来ていた私にとっても,実は「冬の佐渡」というのは初めてであった。冬の日本海は荒れることが多く,お世辞にも観光にはなりにくい。

 特に,今年の佐渡は例年にない豪雪で,私が暮らしている越後平野以上に雪が降り続いていた。

 そんな中,私の話を聞いてくれた若手の教師は,これまで出会った教師とは,雰囲気がまるで違っていた。学ぼうとする意欲にあふれていた。

 その日の懇親会で,私はこんな話をした。


  40歳を過ぎた頃から,自分自身のことより「後輩を育てていく」大切さを感じるようになりました。今日の皆さんは,学ぼうとする意欲にあふれています。できれば,将来,みなさんと1冊の本を作りたいです。


 少し酔いがまわっていたせいもあって,「1冊の本を作りたい」といってしまった。でも,本気だった。

 すぐに,いつもお世話になっている樋口編集長に相談させていただいた。

 「私が責任をもって若手の原稿を見ます」と約束した。お願いした。

 樋口編集長からは,快諾を得た。責任が私にのしかかった。

 私もかつてそうであったように,若手の先生方こそ実は「自分の実践を世に問いたい」という思いが強い。モチベーションは,すこぶる高い。

 あとは,「何でもあり」の原稿ではなく,「結局何がいいたいのか」という交通整理をしてあげることこそ,私の役目なのではないかと思った。

 私の書斎には,新卒の頃からためている算数教育雑誌,算数関係の単行本が山ほどある。時々,それらを眺めていると,今現在,誰もが知っている実践家の先生の若い頃の文章に接することがある。

 確かに,まだ若い頃の文章というのは,荒削りなものが多い。

 しかし,ダイヤモンドの原石のように光り輝いている。

 新潟の地で光り輝いている若手教師の,2008年の断片をぜひ残したい。


2 この単行本がねらっていること

 私はかつて基幹学力シリーズの拙著で,聞く・話す・読む・書く・考えるという5つの視点から,実践を紹介した。

 これら5つの視点が単独で使われることは,実践の中ではほとんどない。「考えながら聞く」とか「読んで話す」とか,複合的に用いられる。また,たとえば「読む」といっても,何を読むのかについては,拙著でも触れたものの,まだまだ実践としてたくさんの事例があると思う。

 この本は,聞く・話す・読む・書く・考えるという5つの視点から,国語または算数の実践を見つめ直したものである。第U章は,この本の中核をなすものである。若手の息吹を十分に感じてほしい。

 その前提として,第T章では,基幹学力をこれまで以上に明確にしていくために,全教科に活用できる力を育てる国語や算数授業の条件を5つにしぼって論じた。また,第V章では,国語教師が行う国語の授業に対して算数教師が思っていること,また逆に,算数教師が行う算数の授業に対して国語教師が思っていることを綴った。

 この本が,基幹学力ということを真剣に考えた,新潟の教師からのメッセージと受け取っていただけると幸いである。


   /間嶋 哲

著者紹介

間嶋 哲(まじま あきら)著書を検索»

1965年,新潟県に生まれる。新潟大学教育学部を卒業。

新潟県柏崎市立北条北小学校,五泉市立丸田小学校,五泉市立五泉小学校,新潟大学教育人間科学部附属新潟小学校教諭,新潟市立新津第一小学校教諭,文部科学省での1年間の研修を経て,現在,新潟市教育委員会学校支援課指導主事。算数授業ICT研究会理事。全国算数授業研究会総務幹事。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 「国語教師の国語授業に、算数教師がもの申す」「算数教師の算数授業に、国語教師がもの申す」というところが、特に面白かった。基幹学力について考えられるよい本だと思う。
      2009/4/1さくら

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