算数的活動を生かした新算数科の授業プラン
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新しい算数授業づくりのネタ満載!すぐ使える指導事例集

新学習指導要領に示された内容をどう授業すればよいのか。算数科の授業づくりに必要な基本的事項や指導内容の概説とともに、新しい指導内容を中心に教材研究のポイント、特に重要な点や配慮を要する点、展開例を、学年別にわかりやすく紹介した算数教師必携の1冊です。


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ISBN:
978-4-18-571715-1
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

はじめに
本書の特長
Part1 新しい学習指導要領と算数科の授業
1 新しい学習指導要領と算数教育
1 知識基盤社会及びPISA調査と算数教育
2 全国学力・学習状況調査と算数教育
3 新しい学習指導要領と算数教育
2 算数的活動の一層の充実
1 算数的活動
2 活用力と算数的活動
3 数学的な思考力・表現力と算数的活動
4 言語活動の充実と算数的活動
3 各学年の新しい内容
1 第1学年の内容
2 第2学年の内容
3 第3学年の内容
4 第4学年の内容
5 第5学年の内容
6 第6学年の内容
Part2 算数的活動を生かした授業展開例
1 内容の趣旨とねらい/ 2 単元の指導計画/ 3 教材研究のポイント/ 4 本時の算数的活動/ 5 授業における留意点/ 6 授業展開例
1年
1 長さ,面積,体積の比較
広さを比べよう
2 加法,減法の式
絵を見て足し算や引き算の問題をつくろう
2年
1 簡単な分数
半分の半分はいくつかな?
2 長さの単位
いろいろな長さをはかってみよう
3 体積
水のかさを比べよう
4 かけ算の式
かけざんを使って問題をとこう
3年
1 かけ算の筆算
3位数×2位数の計算の仕方を考えよう
2 小数
小数で表すことのよさを知ろう
3 □などを用いた式
数量の関係を□を使って表そう
4年
1 四則計算の見積り
代金はおよそいくらになるかな?
2 ものの位置の表し方
平面の位置を言葉や数を使って表そう
5年
1 面積の求め方
台形の面積の求め方を考えよう
2 面積の求め方
ひし形の面積を求める公式をつくろう
3 合同な図形
合同な三角形をかく方法を考えよう
4 図形の性質
四角形の4つの角の和の求め方を考えよう
6年
1 角柱及び円柱の体積
三角柱の体積の求め方を考えよう
2 縮図と拡大図
縮小・拡大を使って校庭の立木の高さを求めよう
3 対称な図形
線対称な図形の性質を調べよう
4 対称な図形
三角形や四角形を線対称な図形や点対称な図形に分けよう
5 反比例
面積が一定の長方形の縦と横の長さの関係を調べよう
6 文字を用いた式
イスの個数を文字を用いた式で表そう
7 場合の数
4桁の整数はいくつできるかな?

はじめに

 平成20年3月に告示された新しい学習指導要領では,教育基本法等の改正により明確化された教育理念に基づき,これまでの学習指導要領の「生きる力」という理念が継承され,それを支える確かな学力,豊かな心,健やかな体の調和のとれた育成を重視している。

 確かな学力については,前回の改訂の際に学力低下論が沸騰し,それを裏付けるといってもよい2つの国際的な学力調査の順位の低下が大きく影響している。特に注目されたのはPISA調査で,結果が衝撃的であったためPISAショックとも呼ばれるが,これによってゆとり教育が見直されることになった。この調査では,獲得した知識・技能を実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを見る問題が出題されている。今回の改訂では国際的な通用性という視点からこの調査を踏まえ,確かな学力の育成のために,基礎的・基本的な知識・技能の確実な習得とそれらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等の育成が重視された。このことは,平成19年4月に43年ぶりに実施された全国学力・学習状況調査を見ても分かる。学力調査は,国語と算数・数学の2教科において,知識・技能を見るA問題と活用力を見るB問題とで構成されており,B問題については,PISA調査を意識した既習の知識・技能を活用する力を見る問題が出題されている。この学力調査においても,思考力・判断力・表現力等を問う読解力や記述式の問題に課題があることが明らかになり,それを踏まえて学習指導要領が改訂されたことになる。

 算数科では,言語力や活用力の育成など新たな課題に対応するため,授業時間数の大幅な増加や,それに伴う新しい内容の追加,上学年からの内容の移行等,大きな改訂となった。また,新しい内容が追加されただけでなく,言語活動の充実や活用力の育成の観点から,算数的活動の一層の充実が求められ,「数と計算」「量と測定」「図形」「数量関係」の4領域に加えて新たに〔算数的活動〕が設けられ,その例が示されたことも大きい。このようなことから,今回の改訂では,算数的活動を通して言語力や活用力の育成が強く求められており,これまで以上に授業の質的改善が必要となる。今後学校では,各学年の指導内容を具体的に授業設計に落とし込む作業が行われることになる。特に新しく加えられた内容については,小学校学習指導要領解説算数編からその趣旨やねらいを十分に理解し,単元の指導計画を作成し,適切な教材を選定して,授業設計をしなければならない。そのためには,教材の分析や解釈等の教材研究を行い,どのような算数的活動を通して指導するのかなどを明らかにしていくことが必要になる。

 本書は,そのような作業の参考となるよう,新しい指導内容を中心に,学習指導要領から授業展開に具体化するまでを示したものである。本書が,先生方の参考となり,算数の授業づくりの一助となれば幸いである。最後に,本書の執筆を薦めてくださり,編集事務等で大変お世話になった明治図書の木山麻衣子氏と湯浅拓子氏,有海有理氏に深く感謝申し上げる。


  平成21年9月   /田上 富男

著者紹介

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芳賀地区広域行政事務組合教育委員会教育次長

1958年栃木県生まれ。1981年宇都宮大学卒業後公立中学校勤務。1997年芳賀地区広域行政事務組合教育委員会指導主事,2002年独立行政法人教員研修センター主任指導主事,2004年同主幹,2005年栃木県総合教育センター副主幹,2008年同幼児教育部長補佐,2009年より現職。

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書

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