新学習指導要領の指導事例
新小学校算数科・重点指導事項の実践開発

新学習指導要領の指導事例新小学校算数科・重点指導事項の実践開発

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重点指導事項を提案し、その実践のアイデアを豊富に収録

本書は、小学校算数科において、どのような内容を重点指導事項として取り上げればよいか、その指導を新学習指導要領の趣旨を踏まえてどのように展開するとよいか、また、各学校において年間の指導計画をどのように設計すればよいかを,具体的に示しています。


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ISBN:
978-4-18-570816-6
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
小学校
仕様:
B5横判 132頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
T 算数科の重点指導事項とは何か
1 重点指導事項を設定することの趣旨
(1) 到達目標についての議論から重点指導事項の設定へ
(2) 「学校教育の質の保証のためのシステムの構築」の一環としての全国学力・学習状況調査
2 重点指導事項を設定するに当たっての観点は何か
(1) 中央教育審議会が示す重点指導事項の類型
(2) 算数科で重点指導事項を設定するに当たっての観点
3 各学年の重点指導事項一覧
(1) 第1学年の重点指導事項
(2) 第2学年の重点指導事項
(3) 第3学年の重点指導事項
(4) 第4学年の重点指導事項
(5) 第5学年の重点指導事項
(6) 第6学年の重点指導事項
(7) 重点指導事項を生かすに当たって
U 重点指導事項の教材研究と指導のアイデア
1 第1学年の重点指導事項
@ 「A 整数の表し方」(2位数)
A 「A 整数のたし算」(繰り上がり)
B 「B 長さ・面積・体積の比較と任意単位による測定」
C 「考え説明する力」(ひき算の計算の仕方(繰り下がり))
2 第2学年の重点指導事項
@ 「A 2位数のひき算」(筆算)
A 「A 乗法九九」
B 「A 簡単な分数」(1/2,1/4など)
C 「B 長さの単位」(o,p,m)
D 「C 正方形・長方形・直角三角形」
E 「D 簡単な表やグラフ」
F 「考え説明する力」(逆思考の問題を言葉や図や式を用いて)
3 第3学年の重点指導事項
@ 「A 整数の表し方」(万の単位)
A 「A あまりのあるわり算」
B 「A 小数の意味」
C 「A 分数の意味」
D 「B 重さの単位」
E 「C 二等辺三角形・正三角形」
F 「C 円と球」
G 「D □を用いた式」
H 「D 棒グラフ」
I 「活用する力」(身の回りにある単位の関係)
J 「考え説明する力」(小数のたし算を言葉・数・式・図を用いて)
4 第4学年の重点指導事項
@ 「A 小数のかけ算・わり算」(小数×整数,小数÷整数)
A 「A 同分母分数のたし算・ひき算」
B 「B 角の大きさ」
C 「C 平行四辺形・ひし形・台形」
D 「C 立方体・直方体」
E 「D 折れ線グラフ」
F 「活用する力」(概数による計算結果の見積りや判断)
G 「考え説明する力」(複合図形の面積の求め方)
5 第5学年の重点指導事項
@ 「A 小数のかけ算」(小数×小数)
A 「A 異分母分数のたし算・ひき算」
B 「B 立方体・直方体の体積」
C 「C 円周率」
D 「D 百分率」
E 「D 活用する力」(様々な表やグラフの活用)
F 「考え説明する力」(ひし形・台形の面積の求め方)
G 「考え説明する力」(三角形・四角形の角の大きさの和)
6 第6学年の重点指導事項
@ 「A 分数のわり算」
A 「B 速さ」
B 「C 縮図・拡大図・対称な図形」
C 「D 文字」
D 「D 資料の平均」
E 「活用する力」(比例の関係の活用)
F 「考え説明する力」(分数×分数)
V 授業時数増に対応した年間指導計画の立て方
1 年間指導計画作成の考え方
(1) 新学習指導要領の改訂のねらい
(2) 年間指導計画作成の基本的な考え方
(3) 年間指導計画作成の実際
(4) 年間指導計画の配慮点
2 第1学年の年間指導計画
3 第2学年の年間指導計画
4 第3学年の年間指導計画
5 第4学年の年間指導計画
6 第5学年の年間指導計画
7 第6学年の年間指導計画

まえがき

 新学習指導要領が告示されました。算数科では大きな改訂となりました。

 それは,子どもたちの学力と学習状況についての現状をていねいにとらえ,課題を明らかにし,子どもたちに確かな学力を身に付けさせていきたいという願いを,教育課程編成へと具体化した成果となっています。と同時に,この新学習指導要領は,国際的な通用性をもった教育課程を実現させたものでもあります。子どもたちが社会に巣立っていくとき,我が国はいまよりもさらにグローバル化された社会となっていることでしょう。そのような社会で生きていくにあたって基盤となるような,国際的にも通用しうる学力を身に付けさせていくことが大切になっています。

 他方で,我が国の教育のシステムは,「教育の目標を明確にして結果を検証し質を保障する」(中央教育審議会答申,平成17年10月26日)という方向性へと舵をきりました。そして,その中に,「到達目標の明確化」の議論は存在していました。

 しかしながら,中央教育審議会答申(平成20年1月17日)は「重点指導事項例」を提示することを提言し,長きにわたった「到達目標の明確化」の議論の“実”を,基礎的・基本的な知識・技能の一層の習得と思考力・判断力・表現力の育成についての授業実践を重視した“姿”で示していくことを明らかにしました。

 すなわち,基礎的・基本的な知識・技能の一層の習得を促すための方策として,「文部科学省が,学習指導要領が示す内容事項の中で,社会的な自立の観点から重要であったり,子どもたちがつまずきやすいといった観点から,各学校において,重点的な指導や繰り返し学習といった指導の工夫や充実に努めることが求められる事項の例を『重点指導事項例』として整理し,提示することが考えられる。」としたのです。また,このことは基礎的・基本的な知識・技能のみならず,「思考力・判断力・表現力等にかかわるものについても例示し,各学校において,これらの力の育成にしっかりと取り組むようにすることが必要である。」としています。

 このような重点指導事項については,それぞれの教科の特性と子どもの状況,とりわけ新学習指導要領の各教科の改訂の趣旨と内容に大きく依存をするものでもあります。本書は,小学校算数科において,どのような内容を重点指導事項として取り上げればよいか,その指導を新学習指導要領の趣旨を踏まえてどのように展開するとよいか,また,そのために,各学校において年間の指導計画をどのように設計すればよいかを,具体的に示すものです。

 新学習指導要領算数科の趣旨とその実現の経緯を大切にしながら,算数科の具体的な重点指導事項を提案し,その実践のアイデアを豊かに示していこうと,本書を明らかにしました。

 本書の編集に際しましては,多くの先生方に格別のお力添えをいただきました。ここに深く謝意を表します。また,編集の労をとっていただきました明治図書の石塚嘉典氏と飯島トミ氏に感謝の意を表します。


  2009年1月   編著者 /金本 良通

著者紹介

金本 良通(かねもと よしみち)著書を検索»

1951(昭和26)年生まれ。

1976(昭和51)年3月 大阪教育大学大学院教育学研究科(数学教育専攻)修了

1976(昭和51)年4月 鹿児島短期大学助手,その後,講師,助教授

1986(昭和61)年10月 福島大学助教授 教育学部

1991(平成3)年4月 埼玉大学助教授 教育学部・大学院教育学研究科

1996(平成8)年4月 東京学芸大学大学院連合学校教育学研究科併任

1997(平成9)年4月 埼玉大学教授 教育学部・大学院教育学研究科

東京学芸大学教授 大学院連合学校教育学研究科

2002(平成14)年4月 埼玉大学教育学部附属幼稚園長(2005年3月まで併任)

2008(平成20)年4月 埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター長(併任)

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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