- ◎はじめに
- ◆第1章◆ 確かな学力を育てる算数科授業
- §1 確かな学力を目指す指導案づくり
- 1 確かな学力を育てる授業
- 2 個人の問い
- 3 授業での問い
- 4 指導略案集との関連を考えて
- §2 高学年の特徴と確かな学力を目指す授業
- 1 高学年の特徴
- はじめに/子どもの発達段階/高学年学習指導要領の目標
- 2 確かな学力を目指す授業
- 教師の発問/操作活動/全体解決/学習評価/おわりに
- ◆第2章◆ 第5学年の指導略案
- A 数と計算
- 1 小数のしくみを調べよう
- 1/100 の位の小数の表し方
- 1/1000 の位の小数の表し方
- 1,0.1,0.01,0.001の相互の関係
- 記数法のしくみと10倍,100倍などの大きさの数
- 2 整数の見方
- 偶数・奇数の意味と適用
- 3 小数の計算(1)
- (小数)×(1位数)の計算の意味とその仕方
- (小数)×(1位数)の筆算
- (小数)÷(1位数)の計算の意味とその仕方
- (小数)÷(1位数)の筆算
- 4 小数の計算(2)
- (整数)×(小数)の計算の意味とその仕方
- (小数)×(小数)の筆算
- 小数倍の意味と適用
- (整数)÷(小数)の計算の意味とその仕方
- (小数)÷(小数)の筆算
- 除数・商・余り・被除数の関係
- 被乗数と積の大小関係・被除数と商の大小関係
- 5 式と計算
- 計算のきまり
- 式のよみ方を使って
- 6 分数を調べよう
- 等しい分数づくり・等しい分数の理解
- 同分母分数の加法計算の立式と計算の仕方
- 商としての分数の理解
- 分数を小数で表す
- B 量と測定
- 7 三角形の角を調べよう
- 三角形の内角の和のきまりの発見と確かめ
- 四角形の内角の和と適用題
- 平行四辺形・台形によるしきつめ
- 8 面 積
- 直角三角形の面積の求め方
- 鋭角三角形の面積の求め方
- 三角形の面積の公式を考えよう
- 平行四辺形の面積を求めよう
- 平行四辺形の面積の公式を考えよう
- 底辺と高さの一方を固定したときの他方の長さと面積の関係
- 9 円
- 円周と直径の関係
- 円周や直径の長さの求め方
- 直径と円周の変わり方
- 円の面積の求め方を考えよう
- C 図 形
- 10 直線の交わり方を調べよう
- 直線の交わり方の観察と垂直・平行への動機づけ
- 垂直・平行の意味と,垂直・平行な2つの直線の関係
- 三角定規を使った垂直や平行の作図
- 方眼紙を使った垂直や平行の読み取りと作図
- 台形と平行四辺形
- 平行四辺形の作図
- D 数量関係
- 11 くらべ方を考えよう
- 割合の意味,割合を求める問題
- くらべる量を求める問題
- 百分率の意味,小数と百分率の関係
- 百分率を使った問題と小数倍の問題との関係の理解
- 帯グラフ・円グラフのよみ方
- 割合の和を考えて解決する問題
- ◆第3章◆ 第6学年の指導略案
- A 数と計算
- 1 倍数と約数
- 公倍数の意味
- 公倍数の見つけ方
- 約数の意味とその見つけ方
- 公約数の見つけ方
- 倍数の見わけ方
- 2 分数の計算のしかたを考えよう
- 等しい分数の作り方
- 通分
- 通分
- 異分母分数のたし算の仕方
- 3 分数のかけ算とわり算(1)
- 分数の乗法計算の仕方〈(真分数)×(整数)〉
- 分数の除法計算の仕方〈(真分数)×(整数)〉
- 4 分数のかけ算とわり算(2)
- 分数の乗法計算の仕方〈(分数)×(単位分数)〉
- 分数の乗法計算の仕方〈(分数)×(分数)〉
- (整数)×(分数)・(分数)×(整数)のまとめ
- 分数の除法計算の仕方〈(分数)÷(単位分数)〉
- 分数の除法計算の仕方〈(分数)÷(真分数)〉
- 分数倍,速さの公式の活用
- B 量と測定
- 5 くらべかたを考えよう
- 単位量あたりの考え
- 単位量あたりの考えで解く問題1
- 単位量あたりの考えで解く問題2
- 速さの意味
- 道のりを求める問題
- 6 体 積
- 直方体・立方体の体積
- 体積の公式
- 辺の長さが小数で表された直方体の体積
- 分けたりつぎたしたりして
- C 図 形
- 7 立 体
- いろいろな立体
- 直方体と立方体の意味
- いろいろな直方体と立方体
- いろいろな展開図
- 面や辺の平行と垂直
- D 数量関係
- 8 ならして考えよう
- 平均の意味とその求め方
- 部分の平均から全体の平均を求めること
- 歩幅の測定と歩幅を用いた概測
- 9 変化する2つの量を調べよう
- 比例の意味と性質
- 比例関係の判断の仕方
- 比例のグラフのかき方
- 比例のグラフの特徴
- 比例のグラフの読み方
- 10 比とその利用
- 比の表し方
- 等しい比
- 比を使った問題(2)
- 11 割合を使って
- 部分の割合を考えて
はじめに
学力低下が叫ばれている。特に,算数・数学は矢面にたっている。これからの学力は,「確かな学力」を前提にして議論すべきである。自ら学び,自ら考える力としての学力を育てたいと考えている。そのためには毎日の授業が大切となる。そのとき,具体的な1時間の授業シナリオが必要である。それに答えようとしたのが,本書「確かな学力を育てる算数科学習指導略案集」である。この本の作成コンセプトは次の9点である。
(1)確かな学力を育てるものとする。
(2)コンパクトなものにして使いやすいものとする。
(3)20代の教師が見てもわかるものを作る。内容的には30代以上の人にも満足してもらえるものを作る。
(4)基礎・基本の定着を目指したものを作る。
(5)新しい教科書にそったものを作る。そのために,数社の教科書の内容を参考にした。
(6)補充または発展の問題も必要に応じて入れる。
(7)観点別評価については1ないし2観点は入れる。
(8)略案集という性格とページ数の制約から,単元の中でキーポイントとなる指導内容を取り上げて書く。
(9)1巻の中に数と計算,量と測定,図形,数量関係の4領域及び問題解決でバランスよく構成する。
これらのことを考慮してこの本は作られた。
作成にあたって,愛知県の三河地区の算数・数学の研究にたずさわる人にお世話になった。低学年の編集は岡崎市地区にお願いし,大樹寺小学校長の江村力先生に編集代表としてまとめていただいた。同様に,中学年の編集は豊橋市地区にお願いし,元松葉小学校長の加藤正俊先生に編集代表を,さらに高学年は宝飯郡及び豊川市地区にお願いし,南部中学校長の柿原喜久雄先生に編集代表としてまとめていただいた。3人の編集代表の校長先生ならびに各地区の執筆者に厚くお礼申し上げます。お忙しいなか本当にありがとうございました。
こうして本書をあらためて見ると,中身の濃いものができたと思っている。ぜひ,手元において,算数の授業で気軽に使っていただきたい。
最後になったが,この略案集の企画編集にたずさわった明治図書の石塚嘉典氏にお礼申し上げたい。
平成17年2月 愛知教育大学 /志水 廣
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