表現力を育成する新算数科教材開発 第1学年編

表現力を育成する新算数科教材開発 第1学年編

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子どもが自ら考えさせる意識をもつ授業展開例を単元毎に紹介

子どもたちの「表現力の育成」へ向けて、子どもたちに発表を促す手だて、自ら考えてみようという意識をもたせることなど、具体的なワークシート(ふえると いくら、ながさを くらべよう、へんしん いろいたなど)を用いて、単元ごとに2つの授業展開例を紹介する。


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ISBN:
978-4-18-560121-4
ジャンル:
算数・数学
刊行:
2刷
対象:
小学校
仕様:
B5判 120頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
本書の使い方
第1章 表現力の育成に向けて
1 表現力の育成
2 表現の仕方
3 表現力の育成に向けた指導
第2章 表現力を育成する教材開発とワークシート
◆1 10までの数
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「ぶろっくを ならべよう」
【事例2】 ワークシート「10までの かずみつけを してみよう」
◆2 数の見方
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「7かい じゃんけん げえむを しよう」
【事例2】 ワークシート「ゆうえんち」
◆3 たし算
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「たしざんの え」
【事例2】 ワークシート「ふえると いくら」
◆4 ひき算
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「のこりは いくつ」
【事例2】 ワークシート「たしざんかな ひきざんかな」
◆5 繰り上がりのあるたし算
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「ぜんぶで いくつ」「たしざんの しかたを かんがえよう」
【事例2】 ワークシート「3つの かずの たしざんを かんがえよう」「3つの たしざん」
◆6 繰り下がりのあるひき算
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「12−7の けいさんの しかたを かんがえよう」
【事例2】 ワークシート「おはなし もんだいを つくろう」
◆7 大きな数
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「かずあて びんご げえむ」
【事例2】 ワークシート「100より おおきな かず」
◆8 大きさ比べ
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「ながさを くらべよう」
【事例2】 ワークシート「じんとりあそびを しよう」
◆9 かたち
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「かたちで あそぼう」
【事例2】 ワークシート「へんしん いろいた」
◆10 数しらべ
1 単元目標/ 2 単元計画/ 3 教材について/ 4 評価規準
【事例1】 ワークシート「おはじきを つかって かずを あらわそう」
【事例2】 ワークシート「おはじきの かずを よみとろう」
解答

まえがき

 平成18年12月に教育基本法が改正されたことに伴って,平成19年6月に学校教育法が一部改正された。その第四章「小学校」の第三十条第2項に「前項の場合においては,生涯にわたり学習する基盤が培われるよう,基礎的な知識及び技能を習得させるとともに,これらを活用して課題を解決するために必要な思考力,判断力,表現力その他の能力をはぐくみ,主体的に学習に取り組む態度を養うことに,特に意を用いなければならない。」という記述がある。

 この「思考力,判断力,表現力の育成」は,学校教育法第三十条第2項の記述を受けた基本的な考え方として,今後の教育界における最重要テーマである。

 また,平成20年3月告示の小学校学習指導要領における算数科の目標に,「見通しをもち筋道を立てて考え,表現する能力を育てる」というように,「表現する(能力)」という文言が付け加えられたのである。このように,「表現力の育成」は,今日的な重要なテーマである。

 一方,多くの教師にとって,子どもたちが積極的に自分の考えを発表し,子ども同士の話し合いによって問題が解決されることを望んでいる。そして,子どもたちが積極的に発表し,話し合いができるように隣同士の友達とペアになって発表する場面を取り入れたり,班で発表をしてから全体での発表へと様々な工夫を取り入れている。しかし,現実には,教師自身が思い描いているようにはいかず,問題解決の練り合いの場面で子どもたちの話し合いによって授業が十分には構成できないとも悩んでいる。

 そして,多くの学校現場でも,この表現力の育成へ向けて,どのように取り組んでいくかが今後の課題となっている。

 本書では,この子どもたちの発表を促す手だてを考えてみようと試みた。そこで,子どもたちが発表する前に考えたことをノートにいかにメモ書きするかという問題がある。そこには,子どもの考えを促す発問が必要だろう。さらに,子どもの学習状況に応じて,子ども自らの考え方を示すことができる図や表を示すことも必要だろう。そのために,子どもに考えてみようという意識をもたせることと,考える方法の道筋を示す必要がある。

 子どもが考えたことをどのように説明すればいいのだろうか。式や図や表などを黒板にかいたり,紙にかいて貼ったりして説明することが考えられる。このとき,子どもが発表する場所や黒板の位置など教師の配慮がいる場面である。

 本書は,これらの実際の取り組みについて,具体的なワークシートを基に,子どものノートや板書,話し合いのようすなど実践事例を基に紹介するものである。これらの実践事例を基に授業改善に向けた取り組みの参考にしていただきたい。同時に,本書を通して,これからの課題である「表現力の育成」に寄与できることを期待するものである。


  2009年7月   編者 /赤井 利行

著者紹介

赤井 利行(あかい としゆき)著書を検索»

1979年 大阪教育大学大学院修士課程数学教育課程修了

1979年 大阪府立小学校教諭

1994年 広島大学附属小学校教諭

2006年 九州女子大学准教授

    日本数学教育学会理事

2009年 比治山大学教授

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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