中学校新数学科の授業創り2
新たな数学の授業を創る

中学校新数学科の授業創り2新たな数学の授業を創る

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数学科の授業改善の研究成果と新たな授業づくりの方向性を示す

本書は、「中学校新数学科の授業創り」の第2巻であり、特に『新たな数学の授業を創る』ことを目指して編集したものである。これまでの中学校の数学教育の研究成果をまとめ、お互いが共有するとともに、それらを踏まえて授業改善の方向を探ろうとするものである。


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ISBN:
978-4-18-541115-8
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 180頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

目次

もくじの詳細表示

まえがき
T 数学の授業を変える
1 学習の過程を一層重視した数学の授業
1 何を目指すか
2 コミュニケーション活動の重視
3 多様な考え方を生かすこと
2 数学の教材研究 ―「よい授業」を目指して―
1 なぜ教材研究が必要なのか
2 教材研究とは何をどうすることか
3 数学の教材研究をどのように進めたらよいか
4 数学の教材研究を充実するためにはどうしたらよいか―「比較」を取り入れることを通して―
3 授業研究 ―数学の授業をよりよくするために―
1 教師の変容―子どもの学習過程への着目―
2 子どもの活動を読み取り価値付ける場としての授業研究
3 毎日の授業を授業研究の場に
U 新たな数学の授業を目指して
1 子どもに考えさせる授業
1 なぜ考えさせる授業なのか
2 考えさせる授業とは
3 考えさせる授業の意義
4 考えさせる授業の特徴
2 問題解決の授業
1 なぜ「問題解決の授業」を考えたのか
2 「問題解決の授業」とは
3 「問題解決の授業」の意義は
4 「問題解決の授業」を日常化するために
3 多様な考えを生かす授業
1 なぜ多様な考えを生かす授業を考えたのか
2 多様な考えを生かす授業とは
3 多様な考えを生かす授業を展開するために
4 多様な考えを生かす授業の具体的実践例
4 生徒の理解の水準を踏まえた授業
1 生徒の解答に見られる水準
2 図形の論証の理解
3 文字式の理解
4 生徒の理解の水準を捉えた授業の意義
5 数学的コミュニケーションを中心とした授業
1 なぜ数学的コミュニケーションを取り入れた授業を考えたのか
2 数学のことばと数学的にコミュニケーションする力
3 数学的コミュニケーションを取り入れた授業の意義は
4 数学的コミュニケーションを取り入れた授業とは
5 数学的コミュニケーションの活発化に向けての教師の役割
6 数学的コミュニケーションを重視した授業とは
7 数学的コミュニケーションの課題
6 オープンエンドの問題を取り入れた授業
1 オープンエンドの問題とは
2 オープンエンドの問題を用いた授業の効果
3 オープンエンドの問題の類型
4 オープンエンドの問題を用いた授業の留意点
5 オープンエンドの問題を用いた授業の具体例
7 問題づくりを取り入れた授業
1 なぜ問題づくりを取り入れた授業を考えたのか
2 子どもは数学の問題をつくれるのか
3 問題づくりを取り入れた授業とは
4 問題づくりを取り入れた授業の意義は
5 子どもがつくった問題の分類―原題と原題による問題の発展の方向―
6 子どもの発達とつくる問題の質の変化―問題づくりを長い目で見ると―
7 問題づくりの研究を振り返る
8 数学と社会・文化のつながりを重視した授業
1 なぜ数学と社会・文化のつながりを重視した授業を考えたか
2 数学と社会をつなげる力とは
3 数学と社会・文化のつながりを重視した授業とは
4 数学と社会・文化のつながりを重視した授業の意義は
9 数学的表現力を重視した授業
1 なぜ数学的表現力を重視した授業を考えたのか
2 数学的表現とは何か
3 言語的表現の機能と特質
4 数学的表現力を重視した授業とは
5 数学的表現力を重視した授業の意義は
6 「学習をまとめる活動」の充実
7 本当の意味での学習の成果とは
10 数学を学ぶ意義を重視した授業
1 なぜ「数学を学ぶ意義を重視した授業」なのか
2 「数学を学ぶ意義を重視した授業」を考える
3 「数学を学ぶ意義を重視した授業」とは
4 「数学を学ぶ意義を重視した授業」の意義は
V 新たな授業を目指して展望する
1 算数の授業から学ぶ ―数学の授業は話し合いを中心に―
1 算数の授業の印象―話し合っている―
2 数学の授業における学級全体での話し合い
3 小学校と中学校の算数・数学指導の違い
4 算数の授業における話し合い―共有―
5 話し合いを中心にした数学の授業を
2 中学校数学の授業の展望
1 戦後の中学校数学教育の概観
2 数学の授業の変化への問いかけ
3 国際数学教育調査からの問いかけ
4 数学の授業はどのように変えるのか
5 中学校数学の授業の特徴的な改善
6 数学の授業の課題
あとがき

まえがき

 私たちは,自分自身が行う数学の授業をいつも振り返っています。今日の授業で提示した「問題」は授業のねらいや子どもの思考にかなっていたか,子どもの主体的・探究的な活動の場は設定されていたか等々,自らの授業を対象にして,検討し評価することを日々繰り返していると言っても過言ではないでしょう。

 自らの授業を改善しようとした時に,ふと,かつても自分と同じことを模索していた先輩方がいたのではないかと思いを巡らせることがあります。自らの授業の改善は自らが追い求めるしかないのは当然のことではありますが,その追究の際に,できるならば先行研究・先行実践に大いに学びたい……。

 このような問いに答えたいと,本書の刊行を考えました。


 本書は,2巻構成の「中学校新数学科の授業創り」の第2巻であり,特に『新たな数学の授業を創る』ことを目指して編集されたものです。すなわち,これまでの中学校の数学教育の研究成果をまとめ,お互いが共有するとともに,それらを踏まえて授業改善の方向を探ろうとするものです。

 本書の構成は以下のようになっています。

 第T章「数学の授業を変える」では,数学の授業の改善に向けて,授業観を問い直し,授業研究や教材研究のあり方を考えます。

 第U章「新たな数学の授業を目指して」では,日本で1970年代以降に数学の授業改善を目指して行われてきた多くの研究の中から,10の研究を取り上げ,その成果をまとめています。

 本書の中核をなしているこの第U章の執筆は,取り上げた10の研究に直接に関わってきた先生方にお願いし,それぞれの研究・実践の概要について限られた紙数でまとめていただきました。その研究・実践の大きな枠組みや,それとは逆にデリケートな部分まで,知ることができる記述になっていると考えています。

 第V章「新たな授業を目指して展望する」では,これからの数学の授業が目指す方向について考えます。

 これら全体を通して,日々の数学の授業改善の方向性について,私どもなりの提案ができたと考えています。


 なお,第1巻の『豊かな数学の授業を創る』では,中学校数学教育の目的・目標や数学的活動,そして主な指導内容である数と式,図形,関数,確率・統計の指導の意義を明らかにし,それぞれの指導改善について具体的に述べ,今後の数学教育の目指す方向を示しました。第1巻も,本書第2巻とともにお読みいただければと思います。

 本シリーズが先生方の日々の授業改善に役立つならば,こんなに幸せなことはありません。

 終わりになりましたが,本シリーズの企画の趣旨を理解していただき,また辛抱強く私どもにつきあっていただいた明治図書編集部の石塚嘉典氏,飯島トミ氏に心から感謝申し上げます。


  平成21年5月   編著者

著者紹介

長崎 栄三(ながさき えいぞう)著書を検索»

国立教育政策研究所総合研究官

國宗 進(くにむね すすむ)著書を検索»

静岡大学教授

太田 伸也(おおた しんや)著書を検索»

弘前大学教授

相馬 一彦(そうま かずひこ)著書を検索»

北海道教育大学教授

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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      明治図書
    • 先生方の授業論について多くのことが記されており、大変勉強になりました。
      2020/1/1520代・学生

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