生徒が創るダイナミックな数学授業1
魅力満載! 『観察・実験・操作』でつくる「三平方の定理」の授業

生徒が創るダイナミックな数学授業1魅力満載! 『観察・実験・操作』でつくる「三平方の定理」の授業

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生徒が思わず引き込まれる「三平方の定理」の授業

数学が嫌い、数学が役に立つと感じられない…。そんな生徒も身をのり出して意欲的に参加する授業づくりの提案第一弾。中学校図形領域の集大成「三平方の定理」を、身近な題材&短時間でできる『観察・実験・操作』を中心とした数学的活動で堪能し尽くす実践事例が満載。


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ISBN:
978-4-18-538114-7
ジャンル:
算数・数学
刊行:
対象:
中学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
絶版
出荷:
復刊次第

もくじ

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まえがき
T ここが魅力! 「三平方の定理」
1 こんなところに三平方の定理が!
2 証明の発見を体験させよう(あなたもピタゴラス)
3 体を動かして学ぶ三平方の定理
4 終着点こそ出発点だ
U 授業で使える「三平方の定理」のおどろき歴史エピソード
1 数学史の話題を授業で使うときのポイント
2 生徒の心をつかむ古今東西の豊富な歴史エピソード
3 三平方の定理を証明した様々な人々
4 ピタゴラスのエピソードと業績
V 生徒が『観察・実験・操作』でつくる「三平方の定理」の授業
1 平面上での活動を通して理解を深めよう!
実践@ 切って貼ってはめこんで知る三平方の定理
実践A ハニカム構造って何?
実践B 匠の必需品「さしがね」から「半円の弧」と「直角三角形」へ
2 授業で習ったことを利用して実際にものをつくろう!
実践@ 3つの合同な立体から立方体をつくろう
実践A ピタゴラボールのパッケージを開発しよう!
3 コンピュータを活用して理解を広げよう!
実践@ コンピュータで三平方の定理の発見や証明をしよう
実践A GCを使って図形を動かしてみよう
授業で使える! お役立ちサイト&ツール紹介
4 日常生活に活用できるよさを実感しよう!
実践@ 私たちの教室に張れる一番長いロープは何m?
実践A どうすれば本棚が通る?部屋の入り口を考えて家具を選ぼう
実践B 校舎の屋上から見渡せる範囲を調べてみよう
資料編 入試問題で見る「三平方の定理」
1 円の性質を利用した問題
2 比の利用が有効な問題
3 図形の見方を工夫したい問題1
4 図形の見方を工夫したい問題2

まえがき

 中学校の学習内容を見渡したとき,3年間の集大成として「三平方の定理」があるといっても過言ではないだろう。

 「直角三角形の直角をはさむ辺を1辺とした正方形の面積の和は,斜辺を1辺とした正方形の面積に等しい」という関係を利用して,1年で学習してきた平面図形や空間図形の計量的な問題解決や,「三平方の定理の逆」を利用して図形の直角や円の接線の性質を利用した問題解決を図ることができる。また,証明や計量的な問題解決の際には,平方根の学習や文字式の計算,二次方程式などが駆使される。このように今まで学習してきた数学の内容をフルに活用できる単元として,今までもそしてこれからも重視されていくことであろう。日本では,三平方の定理の指導は中学3年の最後に位置づけられており,ともすると受験勉強としての三平方の定理であり,机上でひたすら問題を解く道具としてしか意識されていないのではないだろうか。

 しかし,三平方の定理には,その定理の誕生における逸話から始まって,生徒をひきつける題材が数多く潜んでいる。また,観察や実験・操作といった事柄を行うことができる定理でもある。教師が進んで数学的活動をともなった授業を行うことによって,魅力ある三平方の定理がより一層輝きを増してくるのである。本書では,教育現場に直接携わってきた教師が生徒と共に長年かけてつくりあげてきた授業を集めてみた。学校環境や地域によって多少展開の方法がこのまま進んでいくとは限らないが参考になると考えている。

 第1章では,三平方の定理が日常生活と密接につながっており,いたるところで活用されていること,そしてその証明をするにあたって,少しでもいいから生徒自らが発見したという体験をさせることが大切であり,その活動が必要であることについて述べた。さらには,少し高度になるが,三平方の定理の内容を学習していく中で数学的な考え方を身につけることを同時に習得していく方法について述べた。中学校3年間のまとめとして大切なことであると考えたからである。

 第2章では,三平方の定理の導入にあたって,その周辺にまつわる話をふんだんに用意した。これは生徒の学習意欲を喚起する素材として先生方に活用していただけるようにとの思いからである。3年生ともなると,もう完全に数学の学習をあきらめてしまっている生徒もいる。しかしそのような状況であっても,独立した内容で,しかも歴史上の話であるならば,改めて興味を示す生徒も出てくることであろう。

 第3章では,本書でのメインである生徒が「観察・実験・操作」を通して学んでいく授業の展開を記した。実際に行った授業展開例と,今までの授業案を振り返り改善した授業展開例の2種類を掲載した。いずれも生徒の活動が中心となるようなものばかりである。数学が苦手な生徒に対しても配慮し,図形パズルの形をとって三平方の定理の証明を体感させた展開例,蜂の巣に関連したハニカム構造を楽しく解き明かした展開例,大工さんが使っているさしがねを数学と結びつける展開例,角錐の体積を説明する立体模型を作成する展開例,いくつかのボールを納める箱をつくる展開例,コンピュータを活用して三平方の定理を理解していく展開例,教室にロープを張ったり,狭い通路を通って家具を室内に運び入れることができるかどうかを検証する展開例,そして校舎から見渡せる距離の展開例について示した。

 資料編では,高校入試問題に見られる三平方の定理を利用する問題のいくつかについて配慮すべきことがらを記した。三平方の定理を興味深く,楽しく,そしてちょっぴり数学的な考え方が生徒に身につくように展開していく方法について参考にしていただければ幸いである。

 終わりに,本書の執筆は,千葉市で中学校数学教育に積極的にかかわり,授業実践されている方々にお願いした。お忙しい中ご執筆いただいたことに感謝したい。また,本書の企画,編集にあたっては,明治図書の矢口郁雄氏のご支援とご厚意をいただいたことを記して謝意を表したい。


  2008年2月   編著者 /五十嵐 一博

著者紹介

五十嵐 一博(いがらし かずひろ)著書を検索»

1949年生まれ。千葉大学大学院教育学研究科数学教育専攻修了。静岡県加藤学園,千葉大学教育学部附属中学校,千葉市教育委員会指導課,千葉市立幕張西中学校を経て,現在,千葉市教育センター所長。

1995年・2002年・2004年 文科省・国立教育政策研究所教育

課程実施状況調査協力委員

1998年 中学校学習指導要領数学科作成協力者

1999年 国際数学・理科教育調査(TIMSS−R)国内専門

委員

2005年より日本数学教育学会編集部幹事

※この情報は、本書が刊行された当時の奥付の記載内容に基づいて作成されています。
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